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2022年10月の記事一覧

授業レポート
かけっこで速く走るコツとは?オリンピアンが教える特別講座レポ
そんな風に思っている子どもは、多いのではないでしょうか?
実は、走り方のコツを知らないだけかもしれません!
今回は、北京オリンピックなど世界大会に出場経験のある佐藤真有さんをコーチとして迎え、かけっこ(徒競走)で速く走るコツを教えてもらいました。
1回40分、全3回で実施されたこの講座。
オリンピアンにコツを教えてもらえる貴重な機会とあって、3回で、のべ85名もの子どもたちが参加しました。
オンラインで実施される走り方講座とは!
講座の様子をお伝えします。
目次
速く走るためのコツ入門編
走る練習、というと、“外でしかできない”“晴れていないとできない”“家ではできない”と思ってしまいます。
ところが、今回の講座は「“室内でもできる”走る練習」です!
佐藤コーチ自身も室内からのレクチャーです。
第1回は、「速く走るためのコツ入門編」と題して、走り方のコツを伝授してもらいました。
ポイントは、「姿勢」「手の振り方」「足の動かし方」にあるようです。
まずは「基本の姿勢」の確認から。
背筋を伸ばして、足のかかとをつけ、つま先を少し開いて立ちます。
お尻がぎゅっとしまったことを確認して、目の前の木に抱きつくように、腕で丸を作ります。腕を戻して、開いていたつま先を閉じて、前を向くと、目線が少し高くなります。
「この、かっこいい姿勢が大切」と佐藤コーチ。姿勢はすべての基本ですね。
「走る」という動きは、腕も足も使います。
腕と足を両方、上手に動かす練習をすることは、走るときにも大事なんだそうです。
腕はチョップ!するように振る。
「チョップ!チョップ!」走る時の「腕の振り方」の練習です。
腕で何かをチョップする感じで、リズムよく動かすことで、腕を力強く使って、全身で走れるようになるとのことでした。
続いて、「足の動き」の練習です。
まず、空き缶を踏み潰すようなイメージで、前に「どんっ!」と踏み込みます。
走る時に大切なことは、足の力を地面にしっかりと伝えること!
参加してくれた子どもたちも、画面の向こうで、地面に力を加える練習を何度も続けていました。
次は、「足のどこを使って走るか」についてのレクチャーです。
足の裏をベタッと全部つけてしまうと、速く走ることができなくなるんだそう。
かかとをつけずに、つま先のあたりを使って走ります。
つま先あたりとは・・・。それは、ジャンプで感覚をつかみます!
かかとは地面につかないように、つま先を意識しながら両足ジャンプをして、使う場所を確認しました。
最後に、「姿勢」「手の振り方」「足の動かし方」のポイントをおさらいして、走るフォームを確認したら、第1回「速く走るためのコツ入門編」のプログラムは終了です!
入門編に参加した子どもたちからの質問
参加した子どもたちはとても積極的で、質問をたくさんもらいましたので、紹介します。
上げた足を前へと下ろす!前へと下ろす!と意識することで、自然と回転数も上がります。「上げた足を下ろす」ことを意識しましょう。
スタートダッシュの極意
第2回は、「スタートダッシュの極意」について。
佐藤コーチからは「スタートの大切さ」についての話がありました。
「よーいドン!の合図でスタートして、一番に前に出た人が、そのまま一番でゴールすることも多くあります。スタート時に自分が先頭に立つ意識を持ちましょう」
まずは「位置について、用意(よーい)」の構えの確認です。
上に大きくジャンプする際に、膝を曲げますが、その時の角度で!
実際に「せーの!」でジャンプして、みんなで確認をしました。
ジャンプ直前の足の角度のまま、片方の足を引けば、「よーい」の構えです。
ところで、どちらの足を前にして「よーい」の構えをすると良いのだと思いますか?
「気をつけ」の姿勢から、体を前に徐々に倒していくと、どちらかの足が自然に前に出るかと思います。この自然と前に出た方の足が、スタートの構えでは「後ろ」に来ます。左右、どちらかが決まっているわけではないんですね。
佐藤コーチからは「目線は低いところが良いよ」という追加アドバイスもありました。自分のつま先よりも、ちょっと先の地面を見ると良いのだそうです。
走り始めも、すぐに上体を上げるのではなく、できるだけ低い姿勢で前に進むようにします。
「スタートダッシュ」で大切なこととして、「反応」も重要です!
「よーい、ドン!」の「い」で出てしまってもダメですし、「ドン!」と言われてから遅れて出てもダメです。
反応を良くする練習として、音が聞こえたらすぐにジャンプすることで、鍛えることができるそうです。
スタートダッシュに関する子どもたちからの質問
スタートダッシュに関しても、当日子どもたちから質問が出ており、佐藤コーチが回答してくれました。
ゴールまで走り切るコツ・まとめ
最終回となる第3回は、「ゴールまで走り切るコツとまとめ」です。
まず、前回までのおさらいとまとめをしました。
画面に映る子どもたちの動きや反応が、前回より明らかに良くなっています!
そんな様子を見て、コーチから更なる練習メニューが追加されました。
その一部をご紹介します。
「足を大きく前に出す練習」です。
かけっこの後半では、足を大きく前に振り出します。ポイントは膝を前にピュンと勢いよく出すこと。足の振る方向に気をつけて、1歩ずつ練習しました。
慣れてきたら、手の振りもつけて、一つ一つ動きを確認しながら進めていきます。
次は、「コーナーの走り方」について。
コーナーでは手の振り方に気をつけます。コーナーの外側の手を大きく振り、円の内側の手を小さく振ります。そうすると、自然と体は回っていきます。
実際に、子どもたちには、片側の手だけを振って、その場で両足ジャンプをしながら、ぐるっと一周する体験してもらいました。
最後は、コーチがトラックで走る動画を視聴し、イメージトレーニングをして終了。
速く走るポイントをたくさん伝えてきましたが、人間はたくさん考えると体が動かなくなってしまいます。あれこれ気にしすぎると絶対にうまくいかないので、練習の時にたくさんのポイントを少しずつ練習し、本番はポイントを1つか2つに絞って走ろう、とのことでした。
参加した子どもたちからは、さっそく
「楽しかった!」
「今度の運動会で、1位になれそうな気がする!」
という感想も出ていました!
参加した子どもたちは、画面の向こうで終始楽しそうに、真剣に練習している様子が見られました。
たくさんの質問が寄せられたのも、みんなが本当に「速く走りたい!」と考えているからこそではないでしょうか。
もちろん、ここで習ったコツを自分のものにするには、日々のトレーニングが不可欠!日常に戻ったみんなが、習ったことを実践して、少しでも速く走れるようになることを願っています!
佐藤コーチよりメッセージ
3回の講座で、皆さんの動きがとてもカッコ良くなりました!素晴らしい!
そして、皆さんの一生懸命な姿を見て、コーチも楽しく講座をすることができしました。ありがとう!
きっと、かけっこも速くなっているはず!
本番は自信を持ってスタートラインに立ち、「ゴールテープの向こう側まで駆けぬけましょう!」
また、みなさんにお会いできるのを楽しみにしています。
講師
佐藤真有先生
陸上教室「大和アカデミー」代表。
元陸上競技選手で、400mを専門種目とし、日本代表としても活躍。2度の世界選手権や2008年北京オリンピックに出場したオリンピアン。元4×400mリレー日本記録保持者。現在は、子どもたちに走る楽しさとスポーツの素晴らしさを伝えるべく、指導者としてクラブや多方面で指導を行っている。
今後の特別講座にもぜひご期待ください!
インスタグラムでは、#ママワークスキッズスクール で今までの参加者の方々による投稿も見られますので、重ねてチェックしてみてください。
『オンライン de キッズスクール』では、今後の講座のスケジュール、および各講座へのお申し込みを以下のページから受け付けています。
一人でも多くのお子さんがこの講座で楽しく学んで、働くママの負担が軽減されますように!
https://mamaworks.jp/kidscourse/
保育士兼ライター。新卒で入社した会社で、営業・広報・コールセンターと勤務するも、幼児教育に興味を持ち、労力・時間を集中させるために退職。
その後、教育に関する知識と経験を増やすため、保育士資格を取得して、パートで保育士をしています。
今は小学生男子の母です!

イベントレポート
からだ・性・ジェンダー学の講座レポ!愛すべき自分のからだのこと知ってる?
みなさんは、お家で性教育をしていますか?
「自然とわかること」
「学校でもいずれやるから、家では何も・・・」
と思うのは、実はとても危険かもしれません。
幼少期から性教育をしておくことは、子どもを守るうえで、実はとっても大事なこと。
でも、まずどんなきっかけで話していったら良いのか・・・。
今回は、性教育のヒント満載!オンラインdeキッズスクールの特別講座の様子をお伝えします。
家庭での性教育のメリットは?
今回、夏休み中に行われた特別講座では、【親子で学ぼう!はじめてのからだ・性・ジェンダー学】を実施しました。
「親子で」ということで、ZOOMの画面の向こうには、お母さんと参加してくれた子が多かったようです。
講座を担当した「命育」は、保護者向けの性教育サイトを運営しており、幼児期から思春期の子どもを持つ保護者に対して、性教育の情報や性の悩みの解決策をサイトに掲載しています。
(→ 命育)
講座当日は、代表である宮原さん、小杉さんのお二人から、お家で性教育をするメリットを3つ挙げてもらいました。
- (1)日常の中で繰り返し伝えることができる
- (2)失敗しても大丈夫!やり直しができる
- (3)子どもの反応をみて進めることができる
毎日、お着替えやお風呂に入る際など、伝えられる機会は思っているよりもたくさんあるようです。
でも、実際に幼い子どもに「からだ」についてどうやって伝えたら良いのかを知らないと、なかなかアイディアがわかないかもしれません。
どのように伝えていったら良いのでしょうか?
幼児期にからだについて伝えていく
幼児期は、「“自分のからだは愛すべきもので、自分だけのもの”ということを理解するのに最適な時期」だと言います。
例えば、「胸にある点は何?」という子どもの疑問に対して、「それは乳首だよ。誰にでもあるんだよ」といった具合にシンプルに回答をすることで、子どもは理解しやすくなります。
子どもは、からだの名称がわかることで、痛みを訴えやすくなったり、ダンスなど体を動かす際に理解しやすくなったり、それだけで大人と子どものコミュニケーションが円滑になることがあります。
そして、大事なことは「“誰”が自分の性器を見たり、触ったりしてもよいか」について、家庭内で話をしておくこと。
お風呂や健康診断など、「どんな状況」なら良いのかについて話をしておくことは、性的虐待を防ぐのに役立つからです。
このような切り口なら、子どもに話しやすいな、と思われた方も多いのではないでしょうか?
子どもと、からだについて会話をするオススメの時間は、お風呂やお着替えタイムです。でも、成長するにつれて、お風呂に一緒に入ったり、着替えを手伝ったりする機会は減っていってしまうものです。
さらに、思春期になってからは、親と会話をしたがらないなど、なおさら話す機会を設けるのが難しいもの。
大人は「性教育」というと身構えてしまいがちです。
しかし、子どもが見えないところで危険な目に遭うことを防ぐためにも、早すぎる、と後回しにせず、幼少期から少しずつ、子どもと一緒にからだについて話す機会を設けていくことが大事というお話でした。
(子どもと「身体」のことをどのように会話すればよいか、詳しくはこちらの記事もご覧ください。)
多様性・ジェンダーについても話そう
命育の小杉さんから、「ご自身の体型に対して、子どもの前でネガティブな発言をしてしまったことはありませんか?」という問いかけがありました。
案外、やりがちなことかもしれません。
小杉さんは、「かわりに、“すべての人は、違っていて美しい”と伝えるようにする」ことを勧めます。
小さな子どもは、自分とは異なるからだや性別、人種、民族、髪の毛、能力などに気づくことが多いですが、そんな時はまさに多様性を教える絶好のチャンス!
大切なのは、「自分とは異なる人がいることが素晴らしい!ありのままでいることが美しい!」ということを、子どもに対してシンプルでわかりやすく、ポジティブに伝えていくことです。
続いて、講座では「男らしさって?女らしさって?」という動画をみんなで見ました。
幼い子どもは、「女の子とは、男の子とは、どういうものか」について、周りの世界から様々な情報を受け取りながら、イメージを形成していきます。
あなた、家族、テレビ、本、映画、友人・・・
男の子らしさや女の子らしさというのは、周りの情報から受け取ってイメージが形成されています。
ここで、小杉さんから補足と重要な問いがありました。
「お子さん自身が(将来の職業や好きなものなどを)選択をしていますか?」
「期待や常識に外れた選択をした時に、制限をしていませんか?」
大切なのは、子どもの本当の気持ちを話し合える関係を作っていくことです。
それって、ジェンダーという分野に限らず、大事なことですね!
親子でクイズに挑戦!
次に、「からだの名前をいくつ知っているかクイズ」に、親子で取り組みました!からだのイラストをみながら、部位の確認をし、チャットに回答を送っていただきました。からだの部位の名称も呼び方はそれぞれ、認識もそれぞれ。
その他、「プライベートゾーンクイズ」も実施しました。
質問:他の誰かが、見たり、触ったりしてはいけない、あなただけのからだの大切なところはどこかな?
→正解は、「お口と下着(水着)で見えない場所」です。
また、「こんなとき、どうする?」という具体的なシーンを想定したクイズなど、様々なパターンのクイズを通して、プライベートゾーンについて、みんなで学ぶことができました。
クイズに回答する時には、お母さんと一緒に相談して回答している姿も見られ、それぞれの家庭で性について話す、足がかりとなったようでした。
最後は、みんなで「工作タイム」です。
“好きな服装で出かけよう!”と題して、事前に配布していたシートをもとに、みんなで好きなファッションを考えながら、製作を開始しました。
ワークショップの様子(画像提供:命育®)
Q&Aの一部ご紹介
子ども達が工作をしている間に、大人は「質問タイム」に移りました。その一部をご紹介します。
特に幼児~小学校低学年頃の子どもの場合は、「耳たぶを触っていると落ち着く」と同じレベルで触っていたりします。
親が落ち着いて「触ること自体はいけないことではない。でも、プライベートなことだから、一人だけになれる場所や時間にやろうね」と声がけをすると良いのだそう。トイレで、お布団の中で、など、具体的に伝えた方が子供には理解しやすいそうです。
炎症などが出てしまうといけないので、「綺麗に洗った手で」触ることも付け加えます。腫れなどの症状が発生してしまった場合には、受診しましょう。
他に、男子の性器の包皮についての質問もあり、「成長に伴って自然と剥けるもの」とのことでしたが、親が剥いてあげることについては、北欧では、例え親であっても、プライベートゾーンは触らない方が良いという考えもあります。
汚れがたまっていると良くないので、清潔を心がけましょう、とのことでした。
その後、“好きな服装で出かけよう!”の工作を発表しあいました。
和服にした子、カジュアルな服装にした子、ブロンズヘアーにした子など、様々で、ファッションのポイントについて話してくれた子もいました。
みんな違ったファッションを選びましたが、それこそが良いのだということを実感した子もいるのではないでしょうか?
「面白かった人!楽しかった人!」と呼びかけると、一斉に子ども達の手が上がって、大盛況のうちに終了しました。
遊びながら子どもが自分の「からだ」や「これが好き」を知ることができるワークブックはこちらから購入できます。
最後に
今回、講座を担当した命育の代表である宮原さんは、『子どもと性の話、はじめませんか?』(CCCメディアハウス)という本も出版されています。
産婦人科医の高橋幸子さんの監修も入っており、幼児期・児童期・思春期のお子さんのいる保護者に対して、各時期に適した「伝え方」が掲載されている本です。
今回の命育による講座は、保護者の方にも大好評でした。
・大人にとっても、すごくありがたい話でした。普段から話す機会を作ろうと思います。ありがとうございました!
・家庭では、男女のステレオタイプの押しつけはしないように心掛けていても、周りから刷り込まれてしまうことが悲しいです。とくに小さい頃が大事だと思うので、乳幼児期にかかわる人はみんな意識できるようになると良いですよね。ご活動に共感いたします!
・からだやジェンダーの話も、小学校一年の子どもでも理解しやすい、親しみやすい内容での説明でした。自分が手探りで説明するよりもずっと効果的な内容でした。受講して本当によかったです。
・親にとっても子供にとっても、大事なお話をしてくださりありがとうございました!一人でも多くの方がこの事について考えたり、知識をつけることができたりしたら、きっと皆がより良く性について考える事ができると思いました。
参加した保護者の方は、この講座に参加してくれているくらいなので、もともと性教育に対して、意識の高い方が多かったと思います。
それでも、なかなか何から始めたら良いかわからない、という状況がこの講座の参加によって変わったようですね。
オンラインdeキッズスクールでも、第二回を検討したいと考えていますので、その際は、ぜひみなさんご参加ください!
インスタグラムでは、#ママワークスキッズスクール で今までの参加者の方々による投稿も見られますので、重ねてチェックしてみてください。
『オンライン de キッズスクール』では、今後の講座のスケジュール、および各講座へのお申し込みを以下のページから受け付けています。
一人でも多くのお子さんがこの講座で楽しく学んで、働くママの負担が軽減されますように!
保育士兼ライター。新卒で入社した会社で、営業・広報・コールセンターと勤務するも、幼児教育に興味を持ち、労力・時間を集中させるために退職。
その後、教育に関する知識と経験を増やすため、保育士資格を取得して、パートで保育士をしています。
今は小学生男子の母です!