在宅ワーカーの貢献で新規契約の獲得効率が大幅改善
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山王テクノアーツ株式会社
代表取締役社長
田中 祐 氏
取材:2021.12.06
1967年創業、東京都八王子市にある屋外向け印刷物の専門メーカー。主に航空・鉄道業界向けに、屋外で使用される工業用ラベル・ステッカーの受託製造を行っている。2021年3月から在宅ワーカーの募集を開始し、現在は5人の在宅ワーカーを活用中。
新規事業の販路開拓に在宅ワーカーの活用を決断
柿澤 | 山王テクノアーツ株式会社の事業内容を教えてください。 |
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田中 | 現会長が設立した輸入商社を前身とする、屋外向け印刷物の専門メーカーです。航空機や鉄道車両の外装や内装で使用される各種マーク・案内・警告の標記などを得意としています。 |
柿澤 | 在宅ワーカーの導入に至ったきっかけは何ですか? |
田中 | 設立以来、航空業界の厳しい基準に準拠した数少ないラベル印刷会社として独自のポジションを築いてきました。 ところが、新型コロナウイルスの流行により大手航空会社の案件が減少し、売り上げが半減する事態となりました。そこで、航空・鉄道に次ぐ第3・第4の柱として自社オリジナル製品の企画・開発の新規開拓に力を注ぎましたが、販路拡大に悩んでいました。 最初は社員が飛び込み営業を行いましたが、うまく行きませんでした。そんなときにママワークスさんから提案をもらい、在宅ワーカーを導入することにしました。 |
柿澤 | ママワークスサイトのことはご存じでしたか? |
田中 | 2~3年前にも提案をもらい、当時は良いものだとは思いましたがすぐには必要がないと考え、導入は見送っていました。今回、改めて連絡をもらったのをきっかけに2021年3月にママワークスさんと打ち合わせを行い、在宅ワーカーの募集を開始しました。 弊社では、2019年から働き方改革の一環としてテレワークの導入を行ったところで、社内でもオンラインによるやりとりに慣れ、効率性や有効性を実感していたので、今回は在宅ワーカーの導入をすぐ決断しました。 |
在宅ワーカーも積極的な意見を出しプロジェクトが活性化
柿澤 | どのような業務を在宅ワーカーに依頼していますか? |
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田中 | 現在は在宅ワーカーとして、電話営業が1人、デザイナーが4人おります。 電話営業の方は、月間の稼働時間が45~50時間程度です。資料請求してもらうことを目標とし、ニーズを想定して見込みがありそうなところに提案してもらっています。 デザイナーの方は、デザインの種類に対応して複数名と契約しました。経験や得意分野に合わせて、オリジナル商品の製品デザインやフライヤーの作成を委託しています。例えば、自治体のロゴを使用したり条例に合わせたりと、地域限定のものや社会的ニーズにありそうなものを考えて企画・開発しました。 |
柿澤 | 在宅ワーカーとはどのような体制でやりとりをされていますか? |
田中 | 電話営業の方とは始業・終業・作業の報告をチャットで送ってもらい、至急のフォローや質問にも対応するなど、こまめにやりとりをしています。基本は担当部門のマネージャーが対応していますが、内容により他の担当も加わって、積極的にコミュニケーションをとっています。 デザイナーの方とは、社内の製作スタッフが窓口となり、最初にオンライン会議を1時間程度行い、その後は主にメールでやりとりを進めています。 その他にも、在宅ワーカーにはプロジェクトミーティングにオンラインで参加してもらい、社内メンバーと同じように積極的に意見を出してくれています |
柿澤 | 困ったことなどはありましたか? |
田中 | 電話営業の在宅ワーカーの決定に少々苦労しました。30人以上の方に応募いただいたのですが、BtoB営業のため第一印象が重要と考え、経験よりもビジネスマナーや言葉遣い・人柄を重視したこともあり、決定までに2か月ほどかかりました。 導入後、最初は在宅ワーカーからの質問対応に社員が追われることもありましたが、業務に慣れるにつれて落ち着いてきました。想定外のトラブルなどはありません。 |
在宅ワーカーの活躍で安定的に良質なリードの獲得が可能に
柿澤 | ママワークスサイトの導入効果や良かったことを教えてください。 |
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田中 | 在宅ワーカーのおかげで新規受注の件数が加速度的に増えて、新規獲得の効率化が進んだことが大きな成果だと感じています。 10件に1件は資料請求までたどり着き、獲得率として10%以上と高い水準にあります。次第に架電件数も1時間に15~20件程度から30件にまで増加しました。獲得率も落ちていないので、とても素晴らしいことだと思います。今後、リピート受注につながっていけば実績も積み上がっていき、大きな契約につながることも期待できるのではと考えています。 また、ステッカーのデザインと電話営業を在宅ワーカーにまかせたことで、自社開発商品の案件では、社員は企画などの本来注力すべき業務に集中できました。 |
柿澤 | 在宅ワーカー導入を検討している企業へメッセージをお願いします。 |
田中 | 在宅ワーカーは究極の「ジョブ型採用」だと思います。ワーカー側としては時間や場所に縛られないさまざまな働き方を選べますし、業務を委託する側もさまざまな働き手を選択できるようになったことで、生産性が劇的に向上するという可能性を感じました。 在宅ワーカーの導入に不安を感じるという企業もあるかもしれませんが、プロフィールの登録内容・レスポンスの早さ・言葉遣いなどから、信頼できる人かどうかを判断できる部分もあるので、不安視せずに自社に見合ったワーカーを活用していけばよいのではと考えています。 |