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在宅ワーカーを活用する社内体制とは

株式会社グローバルウェイ

株式会社グローバルウェイ

株式会社グローバルウェイ
ソーシャル・ウェブメディア事業部 ワークプレイス・メディアサービスG
根本 勇矢 氏

取材:2017.12.29

東証マザーズ上場企業の株式会社グローバルウェイ様は、働く人のキャリア育成を支援するプラットフォームを運営している「ソーシャル・ウェブメディア事業」の他、「ビジネス・ウェブアプリケーション事業」など幅広く展開をされています。ママワークスで採用した在宅ママさんは30名近く。この度在宅ママをまとめる在宅ママディレクターの起用にも成功しました。在宅ワーカーを活用する社内体制や考え方などお話しを伺いました。

子供が0歳~中学生までそれぞれの環境の在宅ママさんを採用

柿澤 ママワークスで在宅ワーカーの募集を開始したのが2017年9月中旬からになりますが、わずか3ヶ月間に、30名近くの在宅ママさんを採用して頂きました。募集に至ったキッカケと、どのようなお仕事を在宅ママさんにお願いしているのでしょうか?
根本 出社で働いてくれていたママさんが、お子様の急な体調不良などで出社出来ない日が増えたりして、ママさん自身も、会社としても、社内体制をどうにか出来ないか?と考えたのがキッカケです。在宅勤務であれば、お子様の都合でもし保育園をお休みしたとしても、ご自宅で出来る業務をしてもらえるな、と。会社にとっても、ママさんにとっても効率的な働き方じゃないかと思いました。
柿澤 最初は、出社のママさんがまず在宅勤務をはじめたのですね。子供の都合で急にお休みをしなければならない、という苦しさは私も経験があるのでよくわかります。
根本 会社としては続けて欲しかったので、ベストな選択だったと思います。ママワークスで募集、採用をした在宅ママさんの業務は、かなり多岐に渡っています。運営サイトのコーナーの企画、集計分析、編集、ソーシャル運用業務など・・・働ける環境と状況によって、お仕事のボリュームも違います。弊社の例で言うと、お子様が小中学生のママさんは、比較的ボリューム多めに働いていただいてまして、お子様がまだ小さい0歳~幼稚園ぐらいのママさんはその方たちよりは少なめです。ただ、やっていただくお仕事内容はそれぞれの環境や状況というのはあまり関係ありません。基本的に空いた時間にやっていただくので、0歳の赤ちゃんのママさんとかはお子様が夜寝た後や土日に稼働をして頂いていることが多いですね。
柿澤 働く時間が少ないという理由だけで、仕事内容が変わることがないというのが良いですね。小さなお子様を見ながら、やりたい仕事を出来ることはモチベーションにも繋がります。次にお仕事の報酬について伺ってもよろしいでしょうか?
根本 ライティングのみ単価で設定をしておりますが、それ以外は時給制です。ライティングの単価も、派遣とかで働く場合と同等かそれ以上の設定にしています。時給制の方は働いた時間を自己申告してもらっていますが、時給に対してどれだけのアウトプットがあったのかご自身で振り返りもして頂きます。
柿澤 ある意味、出社で働くよりシビアというか、自分が1時間でどのくらいの業務が出来たのか常に意識するようになるので、在宅ママさんにとっても良い刺激になりそうですね。業務効率をきちんと考えて仕事が出来ますね。

在宅ママディレクターを起用した、新しい社内体制

柿澤 採用するまでの選考の過程や、採用した後の具体的な社内体制を教えていただけますか?
根本 基本的に職務経歴書などは必要ありませんが、ある程度ママワークスに記入されている経歴を見て一次選考をいたします。その後、オンライン面接または来社面接を行います。来社は応募者の方が希望する場合だけです。面接者はそれぞれのコンテンツ担当者になります。
柿澤 面接の際に基準としていることはありますか?
根本 パソコンを使ったお仕事になるので、まずはパソコンに慣れている方。当然、年齢は関係ありません。どちらかと言うと、スキルより責任感があるかどうかを重視しています。あと必ずお伝えをしているのが、ママさんが働きたくても外に出られないという社会問題にしっかりと向き合い、会社はそういう環境に対応して行きたいというビジョンを持っているということですね。
柿澤 すばらしいですね。ママさん達、すごく心強いと思います!
根本 待機児童の問題もそうですけど、企業側も対策をしていかないといけない。ママさんがパフォーマンスを出せる環境を作り出せていない社会問題は本当に疑問だしどうにかしないといけないと思います。保育園に入れないというだけで、会社を辞めたり仕事が続けられないというママさんが本当に多いので、これは重大な問題だと思います。
柿澤 実際に保育園に預けられずに在宅ワークの道へ進むママさんも多いです。具体的に、どのような社内体制でお仕事をされているんでしょうか?
根本 大きく分けて4つの業務がありまして、その内、編集とライティングは在宅ママさん達をまとめていただける在宅ママディレクターの方も採用いたしました。それぞれ、お子さんが0歳、1歳というまだ小さいお子さんがいるママなんですよ。保育園に入れない為、お子さんを見ながら、主に夜間や早朝にお仕事をして頂いています。
柿澤 在宅ママさん達を管理するディレクターも在宅ママさんという構図が良いですね。
根本 採用後、契約までは私が担当をしていますが、その後の最初の打ち合わせ、仕事の依頼などは、担当者が在宅ママさんにチャットワーク(ビジネス用のチャットツール)でやり取りをしています。あと、うちは個人情報を扱う業務をお願いしている在宅ママさんにはパソコンを支給していてファイルなどのやり取りは全て自社のクラウド上で行っています。
柿澤 なるほど、セキュリティ管理もしっかりしていらっしゃいますね。
在宅ワーカーを活用する社内体制とは

在宅ママのモチベーションが成立しないと期待するクオリティが維持できない

柿澤 実際、在宅ワーカーさんの導入効果はどうでしょうか?
根本 ママワークスで募集をする前にクラウドソーシングで募集をして業務をお願いしたこともあったのですが、クラウドソーシングだと、ワーカーさんもただの作業だと感じてしまうことが多かったり、こちらも企画をきっちり決めて案件依頼をしなければならないので、当社が目指している組織には向いていないな、と思いました。ママワークスからの応募者はやる気のある人、続けたいと思う人が多い印象です。採用した在宅ママディレクターの方には、新しいコンテンツに企画段階から携わって意見をいただいたりも出来るので、クオリティとスピードが格段にあがりました。
柿澤 在宅ママさんも企画段階から携われるのはやりがいやスキルアップにも繋がりますね。今後の課題などはありますか?
根本 今はやり取りが担当者と在宅ママさんだけになっているので、在宅ママさん同士の繋がりを作りたいと思っています。社内にいればコミュニケーションは取れますがオンラインだと中々それが難しいですね。今色々と考えています。
柿澤 では最後に、これから在宅ワーカーの導入を検討されている企業様にメッセージをお願いします!
根本 在宅ワークをコストカットの面だけで進めようとしている企業の場合は失敗すると思います。なぜならママさんのモチベーションが成立して初めて、期待するクオリティが維持できるからです。これから導入を検討する立場にある方は、業務管理・品質管理・コスト管理・セキュリティ管理、そしてママさんのモチベーション管理と様々と検討することがあり大変だと思いますが、「女性のキャリアが妊娠出産で分断される」という社会課題の解決の一助になると思って共に仕組み、枠組みを創っていきましょう。
柿澤 本日は色々なお話しを聞かせて頂き、ありがとうございました!
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