在宅ワークからくる「孤独感」を解消するには?対処法6選
私はもともと本を読んだり書いたりするのが好きで、少しでも自分の言葉を文章に起こせないかと始めたのがライターの在宅ワークです。在宅ワークはその手軽さから副業として、又は専業主婦の方が子育ての合間に、と始める背景は人それぞれだと思いますが、今回は在宅ワーク1本に絞った方に訪れる「孤独」の「解消方法」を提案したいと思います。
在宅ワークで孤独を感じやすい要因
以下は私が考える在宅ワークを行うに当たっての孤独解消方法です。
テレワークと出社の違い
在宅ワーク勤務と出社勤務の違いは、自宅で仕事をするのか、オフィスで仕事をするのかということです。
在宅ワークと似た言葉にテレワークという言葉がありますが、テレワークは、「オフィスから離れた場所で仕事をする」という意味なので、ホテルやインターネットカフェなど、通常のオフィス以外で仕事をすることを指しています。
自宅も当然、「オフィスから離れた場所」でありますから、在宅ワークもテレワークの一種ということになります。
なお、在宅ワークの場合、ほかのスタッフと顔を合わせることはありませんから、1日の始まりからして状況が全く異なります。
誰とも顔を合わせないで1日が終わるといったこともしばしばです。
出社すれば、その会社がどのくらいの規模でどのような業務をしようが、同僚や上司と顔を合わせないことはないはずです。
たとえ、打ち合せなどの時間がないとしても、あいさつはもちろん、雑談やちょっとした会話のやり取りは発生することになるでしょう。
このちょっとしたやり取りは実はとても大事で、会議以外の日常会話からアイデアが生まれる可能性もあります。
また、会話や雑談をすることで、仕事の合間のリフレッシュや気分転換にもなります。
いっぽうで1日誰とも口をきかず淡々と仕事をすれば、無駄もなくそれなりの量の業務をこなせるかもしれませんが、モチベーションの低下や孤独感を生んでしまう恐れがあります。
ここに、在宅ワークと出社との大きな違いがあります。
もちろん、在宅ワークの場合チャットツールやオンライン会議システムを入れている方がほとんどでしょう。
しかし相手がいま話せる状況かが見えづらいという状況から、チャットでおもに会話するといった方が多く、電話はもちろん、カメラをつかったオンライン会議システムでわざわざ会話する方は少ないです。
文章で意図を正確に伝えるのは難しく、質問内容がうまく伝わらなかったり、回答や指示がはっきりと理解できなかったりという問題が発生しがちです。
結果、ストレスを生んだり、齟齬により関係にひびが入るといったことも考えられます。
ちなみに、まだら在宅ワークというやり方をしている企業もあります。
まだら在宅ワークとは、「出社する社員」と「在宅ワークをしている社員」が混在している状況です。
在宅ワークをする、しないの判断基準は、その企業や個人の事情によってまちまちですが、たとえ、在宅ワークしている人が自分の希望で在宅ワークを選択していたとしても、在宅ワークしている人だけに疎外感が生まれる場合があります。
出社組は日常会話として言葉を交わすこともあるでしょうから、みなでオンライン会議をした際に、在宅ワークの方だけ知らない話が出てきたり、いつの間にか話が進んでいるということがあり得るでしょう。
全員が在宅ワークであればこのようなことは発生しにくいです。
このように、出社と、在宅ワーク、まだら在宅ワークにはそれぞれ違いがあると同時に、デメリットや注意点も異なると言えます。
在宅ワーカーが孤独を解消する方法
1. コミュニティーを作る
最初に提案する孤独解消方法はコミュニティー作りです。もっとも理想的な関係は在宅ワークで生計を立てている方同士の集まりに参加することです。職種が同じであるなら情報交換やアイディアの共有ができ、在宅ワークのスキルアップに繋がるかもしれません。
共通の趣味をもった方同士でのコミュニティー参加も好ましいです。好きなトピックでの会話は楽しいですし、息抜きの時間にもなります。どちらにせよ頻繁に連絡をとれる関係でいれば在宅ワークによる孤独解消に繋がります。
2. 在宅以外で仕事をしてみる
「在宅ワーク」、名の通り「在宅」を職場としている方が多いと思いますが、孤独解消の為に思い切って在宅以外でお仕事をするのもいいでしょう。翻訳やライターなど近年の在宅ワークはパソコンを使う職種が殆どだと思うので、外出先での在宅ワークのお仕事を進めることが可能になります。例えば駅前のおしゃれなカフェ、図書館、公園などの屋外など、在宅以外で行うことによって解放感を得られます。在宅ワークに集中しすぎると外出自体を面倒に感じてしまうので、積極的に外に出るように心掛けましょう。適度な運動にもなり心もリフレッシュします。
3.ツールを活用する
在宅ワークをしている方は、コミュニケーションツールとして、オンライン会議システムやチャットツールを利用していることがほとんどだと思います。
それらを、孤独感をなくすためのツールとしても利用することがおすすめです。
たとえば、「今日のお昼何にしました?」「お子さんの運動会ってもう終わりました?」などといった一言でもいいのです。
通常、会社にいると自然と口にすることで気晴らしになりますが、在宅ワークだと言葉にする場がないことが孤独を深めるからです。オンライン会議ツールを立ち上げわざわざおしゃべりすることは非現実的ですが、チャットであれば一言発しやすいのではないでしょうか。
今あるスペースとは別に部屋(チャットスペース)を追加できるのであれば、仕事以外のことを気軽につぶやけるところをつくる良いと思います。
それが難しいのであれば、仕事の会話でも感情が伝わりやすいよう工夫してみましょう。
「お疲れ様です!」のようにビックリマークや絵文字を利用したり、「今日は寒いので、しっかり保温して仕事頑張りましょうね」などと一言を付け加えるだけで、ずっと気持ちが楽になります。相手からも気持ちが伝わるレスポンスが返ってくれば、さらに温かさを感じることができるはずです。
また、ランチ時間にオンラインランチ会や、仕事終了時にオンライン飲み会を開くのも良いと思います。
4.目標や役割を決める
そもそも在宅ワークはあくまで仕事なので、仕事に熱中できているのであれば、孤独感を感じにくいとも言えます。
仕事に熱中するためには、目標を決めることです。
しかも、目標は大きくしすぎない、抽象的なものにしないのがポイントです。
抽象的なものだと達成度合いがよくわからないですし、大きすぎると達成まで時間がかかりすぎますので、大きな目標をたてたとしても「今日はここまで」などと、細分化することが重要です。
5日連続達成できたらプチ贅沢をするなどご褒美も設定して達成感・充足感を得られれば、孤独感にさいなまれるということは避けられると思います。
5.休み時間を明確にする
一人で在宅ワークをしていると、無言でひたすら仕事をしてしまいがちです。
その結果、気持ちも張り詰めたままとなりますし、肩がこったり腰痛になる恐れもあります。
会社にいると同僚から話しかけられたり、誰かが入室してくるだけで気がそれて、それだけで気分転換になりますが、在宅ワークだと邪魔されないからこそ、仕事をし続けてしまうのです。
自分で休憩時間を設けてメリハリをつけ、少しでも気分転換がはかれるようにしましょう。
6.雑談の時間をつくる
仕事をしていくうえで、意外と重要なのが雑談です。
気分転換になるほか、何気ない一言からアイデアが生まれることもあります。
在宅ワークだとその雑談が生まれにくくなるのが企業にとってもデメリットとなります。
孤独感を生むだけでなく、アイデア創出のチャンスさえ失うからです。
せめて1日に1回、可能であれば、午前、午後に1回ずつなど、10分程度の雑談時間をあえて設けることがおすすめです。
雑談は、可能であればビデオチャットで顔を見ながら行うと良いでしょう。
コミュニケーションの質を高める方法
次に、コミュニケーションの質をどうやって高めれば良いかについて解説していきます。
◆指示や報告は具体的な表現にする
在宅ワークでのコミュニケーションの中心はチャットなどの文章になります。
口頭で話すのであれば、ニュアンスや身振り手振りなどの視覚的要素で伝わることもありますが、チャットの場合はその文章が全てと言えます。
そこで、曖昧な表現を避け、できるだけ具体的な表現をすることをおすすめします。
どっちにも取れるような返答や、誤解を生みかねない曖昧な表現だと、伝えたことと全く違う事態になる恐れがあります。
◆文章や表現方法に注意してから送る
文章でなにかを伝える場合、いわゆるビジネス文章になりがちで、場合によってはきつく、冷たく感じる人が多いです。
言葉で伝える場合はたとえ命令であっても、笑顔で指示したり、「頼りにしてるよ」なんて言葉を最後に付け加えることで部下のモチベーションをあげることができますが、文章で指示する場合、気持ちや期待感は伝わりにくいです。
とくに、伝わりやすくするために箇条書きにする方も多いですが、それを、冷たく高圧的な態度に感じる方もいます。
社内的な連絡に絵文字を使うことには抵抗があると思いますが、特に、注意を促す文章などは、本当にこの表現で冷たくとられないか、一度見直してから送るようにしたいものです。
◆オンライン会議なども活用する
そもそも、指示内容が細かいものや、ニュアンスが難しいものは、相手の反応を見ながら話すことができるビデオチャットを利用したいものです。
理解度を確認することができますし、分からないこともすぐに質問してもらうことができます。
その際は、直接会うより、一言一言、はっきり、そして、ゆっくり話すようにするとより伝わりやすいです。
◆プラス面の会話の頻度を増やす
在宅ワークの場合、会話が最低限に抑えられてしまいがちです。結果、スタッフのモチベーションが下がることも考えられます。
そこで在宅ワーク下では、いつも以上に声かけを意識する必要があります。
とくに、「この前の提案は良かったね」や「最近頑張ってるね」などといったプラス面の言葉は意識的に増やしたいところです。
在宅ワークだと「頑張っていてもきちんと評価してもらえない」などと不満に思うスタッフもいるからです。きちんと見ているというところをアピールしましょう。
在宅ワーカーが孤独を放置してはいけない理由
在宅ワーカーにとって、孤独感をそのまま放置することは、絶対に避けたいことです。
昨今では在宅ワークのメリットばかりが謳われていますが、実は水面下で在宅ワークによる弊害が生まれつつあります。
それは、その個人だけの問題ではなく、企業や社会全体に影響するものです。
おおまかにどのような影響があるのか説明していきます。
〇ストレス(精神的な圧迫)
孤独感は、その本人が気づくか気づかないかにかかわらず、ストレスとなっています。
ひどい場合は、そのストレスが頭痛や倦怠感など、具体的に形となって現れる場合もあります。
また、鬱などの心の病気へと発展する場合もあります。
〇集中力や生産性がさがる
孤独感を感じることで集中力が落ち込み、結果として生産性が低下する恐れがあります。
不真面目にさぼっているわけではなく、あくまで孤独感により、本人が意図せずに効率が下がるといったケースです。
〇会社への忠誠心がさがる
会社で仕事をしていれば、同僚との結束力や上司や会社への忠誠心を保てるものですが、1人きりで在宅ワークしていると本当に自分1人で仕事をしている気になり、その孤独感から仲間意識や忠誠心がさがってしまいます。
在宅ワークは決して利点だけではありません。自分1人で全て行わなくてはいけないので、自分との戦いではありますが、自宅に引きこもって坦々と作業を行っては「孤独」に押しつぶされてしまいます。在宅ワークだからといって自宅に引きこもってお仕事をするのではなく、共通の話ができるコミュニティーを作ることや積極的に外出することで「外とのつながり」を持ち、孤独を和らげることが出来ます。孤独を上手く対処することで在宅ワークを全うできるのです。
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