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在宅ワーカー導入で工数3割削減、顧客提案の時間を創出

税理士法人Alchemist

税理士法人Alchemist

税理士法人Alchemist
代表 井野口 哲 氏

取材:2025.09.18

税理士法人Alchemistは、東京都に拠点を構える税務・会計の専門事務所だ。税務代理、税務書類の作成、会計帳簿の記帳代行、相続相談など幅広い業務を手掛け、グループ会社では保険代理店業務、経営コンサルティングを展開している。従業員は正社員約20名、パート数名、在宅ワーカーが6名のグループ全体で約30名が活躍中。

若手経営者に寄り添うスタイルで支持を集める税理士法人

清田 まず、御社の事業内容について教えていただけますか。
井野口 税理士法人Alchemistでは、税務代理、税務書類の作成、財務書類の作成や会計帳簿の記帳代行、相続遺産分割相談など、税務全般にわたる業務を行っています。また、グループ会社の株式会社Alchemistでは、生命保険や損害保険の代理店業務、さらに経営コンサルティングも手掛けています。
清田 創業の経緯についても教えてください。
井野口 約10年にわたり会計事務所に勤務し、独立を視野に経験を積み、「自分にしかできない支援がある」との思いで2007年に、保険代理業務や経営コンサルティングを手掛ける株式会社Alchemistを創立しました。その後、会計事務所業務に対するニーズが高まったことを背景に、税理士と連携し、グループ内に税理士法人Alchemistを構えお客様のニーズに応じて事業領域を拡大してきました。
清田 在宅ワーカーを導入されたきっかけは何だったのでしょうか。
井野口 きっかけはコロナ禍です。私たちの業界は書類を外部に持ち出すことが基本的にNGで、出社が当たり前でした。ただ、コロナ禍で出社が難しくなり、リモートでも対応できる部分があると気づきました。その頃にアイドマ・ホールディングスから在宅ワーカー活用の提案をいただき、「他の会計事務所でも導入している」と聞いたこともあり、挑戦してみようと導入を決めました。
清田 募集から導入まではどのように進められたのですか。
井野口 募集に関してはママワークスさんに全面的に任せました。記事の作成や体裁を整えるところまでサポートいただけるので、こちらで確認して問題なければそのまま掲載しています。条件を絞り込み、「会計ソフトの使用経験が3年以上ある方」など具体的に設定できたのは非常に良かったですね。
在宅ワーカー導入で工数3割削減、顧客提案の時間を創出

不安から確信へ、在宅ワーカー活用が生んだ効率化の実感

清田 実際にはどのような業務を在宅ワーカーに依頼されていますか?
井野口 主に会計ソフトへの入力作業をお願いしています。税務代理業務そのものは外部に委託できませんが、その手前の作業を切り出す形ですね。また、損害保険の見積もり設計なども依頼しています。最初は業務の切り出しに苦労しましたが、徐々にどの作業を任せられるか整理できるようになりました。
清田 在宅ワーカーの方々とはどのような体制でやり取りされているのでしょうか。
井野口 社員とママワークスの担当者が月1〜2回ミーティングを行い、進捗や課題を確認しています。定例ミーティングでは、私自身の要望も共有し、翌月に改善策を実行してもらう流れです。また、在宅ワーカーのなかからマネージャーを設定し、クラウド内で完結するチーム体制を作ってもらっているので、連携がかなりスムーズになってきました。
清田 導入後に困ったことや大変だったことはありましたか?
井野口 最初は「画面越しの人に仕事を渡す」ということ自体に慣れていませんでした。不安や不信感があり、業務を任せることに戸惑いがありましたね。ですが、実際には在宅ワーカーの方のスキルが高く、常駐スタッフ以上に効率的にこなしてくれるケースも多くて……。例えば、以前のスタッフが退職した際、その穴を埋めてくれた在宅ワーカーさんは、前任者の2倍ほどのスピードで業務をこなし、非常に頼もしい存在となりました。
清田 それは大きな発見ですね。
井野口 はい。最初は「本当にできるのか」と疑っていましたが、結果的に工数の2〜3割は削減できています。常駐スタッフもコア業務に集中できるようになり、クライアント訪問や提案の時間を確保できるようになりました。これは大きな成果だと思っています。
在宅ワーカー導入で工数3割削減、顧客提案の時間を創出

工数3割削減で顧客提案に注力、今後のさらなる拡大構想

清田 「ママワークスサイト」を通じた導入効果や、良かったと感じられている点を教えてください。
井野口 やはり即戦力の人材を柔軟に募集できる点が大きいですね。常駐スタッフを雇用すると簡単には調整できませんが、業務委託の形であればミスマッチが発生したときに契約内容の見直しができる。その柔軟さは非常にありがたいです。また、経験豊富な在宅ワーカーに出会えることも魅力で、限られた時間で高いパフォーマンスを発揮していただいています。
清田 導入後、組織やサービスにはどのような変化がありましたか?
井野口 工数の削減により、スタッフが本来取り組むべきコア業務に集中できるようになりました。以前はお客様への提案や説明に時間が割けず、提供物を渡すだけになってしまうこともありましたが、今は「どう活用するか」を話す時間を確保できています。これにより、サービスの質を高め、フランクな関係性を築くという当初のコンセプトを実現できつつあると感じています。
清田 今後の展望についてもお聞かせください。
井野口 5か年計画を掲げていて、3年後には売上規模を3億円にすることを目標としています。そのためには雇用だけでは人材を確保しきれないので、在宅ワーカーの活用をさらに広げていきたいですね。会計業務に限らず、経験豊富な在宅ワーカーの力を借りながら、幅広い相談に応じられる体制を整えていきたいと考えています。
清田 最後に、これから在宅ワーカーの導入を検討している企業へメッセージをお願いします。
井野口 やってみないと分からないことが多いので、「うちの業界では無理だ」と決めつけるのはもったいないと思います。まずは小さくても導入してみて、改善しながら進めればいい。固定観念に縛られず、挑戦してみることが一番大事だと思います。
在宅ワーカー導入で工数3割削減、顧客提案の時間を創出
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