PC(パソコン)のスペック・性能の確認方法
目次
普段から深く考えずにパソコンを使っていると意外と自分の愛用パソコンのスペックを知らなかったりするものです。 現時点で困っていないからスペックなんて気にしない、とりあえず動けば満足、そんな気持ちでいる人もいるのではないでしょうか? 一方で、ときどき画面が固まるなど困っている人もいるでしょう。
スペックを知っておくとさまざまな場面で役に立ちます。 パソコンのスペックについて確認してみましょう。
パソコンのスペック確認のポイント
パソコンのスペックを確認しろと言われても、なにをどのようにしてよいのか分からない方もいるでしょう。 そこで、知っておきたい最低限のポイントを簡単に紹介します 。
■OS(オペレーティングシステム):パソコンを動かすための基本ソフトです。現在はWindows(ウインドウズ)10が主流です。
■CPU:パソコンの心臓部です。Intel(インテル)社のCore i7やCore i5などがあります。
■メモリ:一時的にデータを保存する場所です。これが意外に重要です。
■ハードディスク:ソフトや写真などを保存しておく場所です。
おおまかに理解していただいたところで、次は、手持ちのパソコンのスペックの確認方法を説明します。現在主流の「Windows 10 Home」を例にしていますので、画面が多少異なる場合もあります。
パソコンのOSについて確認方法
OSの確認方法について説明していきます。現在パソコンでなくスマートフォンでこの記事を見ている方は、自宅でパソコンを操作しながら行うことをおすすめします。
まず、OSやOSのエディションの確認方法について説明していきます。
1:OSが立ち上がっている状態(スタート画面)で、画面左下の「Windowsマーク」をクリック。※窓のようなマークです。
2:次に「設定」をクリック。※歯車のようなマークです。
3:左上にある「システム」ボタンをクリック。※パソコンのマークです。
4:左側にあるメニューをスクロールし、一番下にある「バージョン情報」をクリックします。
スクロールしていくと「Windowsの仕様」とあり、「Windows 10 Home」などのエディション情報が表示されます。
ちなみにWindow10には、32bitと64bitという2つがあります。それも、先ほど開いたバージョン情報の中に、書かれています。 この情報が必要となる場合もあるので、知っておくと良いでしょう。
パソコンのCPUについて確認方法
次にパソコンの心臓部であるCPUの性能について、確認する方法を案内します。 これも実は簡単。さきほど紹介したOS確認画面に、CPUの種類も書かれているのです。
具体的には、バージョン情報の上部の方にある「デバイスの仕様」に表示されています。 その中のプロセッサというところが、CPUを表しています。 IntelやAMDなどのメーカー名のあと、i7など種別と、クロック数を表す数値、○○Hzなどと書かれているはずです。
■どんなCPUがあるのか
Windowsパソコンのなかで最もシェア率が高いIntelには、Core i3やi5、i7があるほか、2019年10月に発売開始したi9があります。 数値が大きいほうが能力は高くなります。このほかに、Celeron Dual-Coreもあります。
一方AMDの主力はRyzen(ライゼン)やAthlon(アスロン)。 搭載しているパソコンが少ないので耳にしない方が多いと思いますが、愛好家も実は多いのです。
■パソコンが遅い!CPUのせい?
パソコンが遅いと感じたら、多くの方はCPUに原因があると考えるでしょう。しかし一概にCPUのせいとは言えません。ほかにもさまざまな原因が考えられるからです。 そもそもCPUを付け替えることも可能ですが、あまりおすすめできません。
例えば現在Celeronを使用している方が最新のCore i9を付け替えようとしても、CPUの形状がちがうためセットできないからです。また交換費用も高くつきがちです。 万一CPUスペックの問題で、パソコン操作に不具合が生じていることがわかったら、アップグレードではなく買い換えをしたほうが得策だと言えるでしょう。
パソコンのメモリの確認方法
さて次はいよいよ、メモリについての説明です。 現在搭載されているメモリの容量は、OSやCPUと同じ画面で確認できます。 CPUと同じく「デバイス情報」の「実装RAM」がいわゆるメモリを意味します。 4.00GBまたは8.00GBといった表記が見つかるのではないでしょうか。
■実は重要だった!メモリの役割
パソコンを購入するとき、ついCPUに目がいきがちです。でも、このメモリも実はとても重要な役割を果たしているのです。 例えばあなたがパソコンに「インターネットを見る」や「画像を開く」といったような命令をします。それを計算して実行するのはCPUですが、作業の手助けをするのがメモリです。 メモリがCPUの状態を見て上手にパスを回すには、メモリにもある程度頭脳(容量)がないとだめですよね。 そもそも、パソコンを立ち上げているだけでOSが動き常にメモリを消費し続けています。ですから、さらに「写真を見る」「パソコンで音楽を聴く」などといった作業を重ねて行うと、メモリも手一杯になってしまうのです。
■さらに詳しく!メモリはどれくらいあれば良い?
では、メモリがどの程度の容量があれば良いのか、疑問が浮かんでくる方もいるでしょう。 使用しているOSにより重さが異なるので、「Windows 10 Home 64bit」バージョンで説明します。 ・インターネットしかしない 4GB ・インターネット +ワードやエクセル+画像編集を行う 8GB~ ・インターネット +オンラインゲームや動画編集も行う 16GB~ あくまで目安です。 理由は、インターネットをしつつワードとエクセルを同時に立ち上げ、画像編集も行うのと、画像編集をし終えたら一度閉じて、ワードを立ち上げるといった作業の仕方では全く異なるからです。 そこで、覚えておいていただきたいことがあります。 もし、今、パソコンを使っていて、途中で固まって『応答無し』などの表示が出て困っているのであれば、メモリ不足の可能性がある、ということです。 もしメモリ不足だったとしても、メモリは増設が可能です。 お近くのパソコンショップでパソコンの状態を相談してみると良いでしょう。
パソコンのハードディスクについて確認方法
最後に、ハードディスクのスペックの確認方法について説明します。
1:OSが立ち上がっている状態(スタート画面)で、画面左下の「Windowsマーク」をクリック。※窓のようなマークです。
2:次に「設定」をクリック。※歯車のようなマークです。
3:左上にある「システム」ボタンをクリック。※パソコンのマークです。
4:「記録域」をクリックします。※「ストレージ」と表示されている場合もあります。
5:「ローカルディスク(C:)」を確認。
もともとのハードディスクの容量に対して、使用済み容量、空き容量についても知ることができます。 ○○GB(ギガバイト)や○TB(テラバイト)と表示されているはずです。
■GBやTBって?
そもそもGBやTBの意味が分からないという方むけに補足します。 基本的には、距離を示す「m」や「km」、重さを示す「g」と「kg」といった単位と同じと思ってもらえば大丈夫です。
なお、写真などでよく見るMB(メガバイト)も、同じ容量の単位です。 このなかではTBがもっとも大きく、MBがもっとも小さい単位になります。
TB>GB>MB
1,000MBは1GB 1,000GBは1TB
例えば、4MBの写真があるとして、500GB空き容量があるハードディスクに写真を保存するとします。 MBとGBは単位が異なるので、まずは500GBを500,000MBと直します。
500,000MB÷4MB=12,500
実に12,500枚の写真を保存できます。 ハードディスクの容量はパソコンによってそれぞれですが、たくさんの動画や写真などを保存する方は、空き容量を一度確認してみると良いでしょう。 もし空き容量がなくなっても、外付けハードディスクを購入すれば、簡単に容量アップすることが可能です。
■SSD(エスエスディー)という新規格も!
さきほど説明したハードディスクに代わるものとして、SSDという装置が注目されています。ハードディスクに比べて高速に作業できるのが大きなメリットです。小さくて軽いので、モバイル用パソコンに搭載されていることが多いです。 まだまだ高価ですが、パソコンをよく持ち歩くという方はぜひチェックしてみてください。
パソコンのスペックを確認する理由は?
パソコンはスペックを知らなくても使うことができます。 画像や動画処理、高い容量を必要とする一部のゲームなどをやらない限りは、最低限のスペックのパソコンであってもものすごく苦労するということはないでしょう。
そもそもスペックとはどういう意味か、はっきりと分からないという方もいるかもしれません。 スペックとは「性能」「仕様」という意味で、パソコンのほか、エアコンなどの家電や車などにも使われることがあります。
ではなぜ、パソコンのスペックを確認する必要があるのかについて説明をします。
■問い合わせをする場合
パソコンにトラブルが起き、メーカーやカスタマーセンターなどに問い合わせをするときに必ずオペレーターから聞かれるのがパソコンのスペックです。 パソコンのスペックによって考えられるトラブルの原因や対処法などが変わってくるので、スペックを確認することによってより適切なサポートを受けることが出来るのです。
■ソフトをインストールする場合
なんらかのソフトをインストールするとその分ハードディスクの容量が消費されます。 とくに、画像や動画編集などグラフィック関係のソフトは、ハードディスクの容量を多く使います。 スマートフォンにアプリや写真を入れるのと同じです。画質のレベルが高い写真をあまりにもためると、いっぱいになってしまいますよね。
現在使用しているパソコンのスぺックがどれくらいで、どれくらいの容量が残っているのかを把握しないとソフトのインストールがうまくいかない場合があります。 容量が不足している場合は不要なソフトをアンインストールしたり、外付けハードディスクなどを用意したりする必要が出てくるでしょう。
ノートパソコンか、デスクトップパソコンか?
家庭用のパソコンは大きく分けてノートパソコンとデスクトップパソコンに分けることができます。
定位置で使うのならばデスクトップパソコン、使う場所を決めていなかったり使う時だけ所定の場所から取り出したりするスタイルならばノートパソコンがおすすめです。
デスクトップパソコンは値段の割に性能がいいことが大きなメリットです。 またスペックのアップグレードが容易でもあります。
画像や動画編集など、グラフィック系の仕事や、オンラインゲームをする方は、デスクトップパソコンがおすすめです。
一方パソコンを持ち歩きたい、使わない時はしまっておきたいという人にはノートパソコンがおすすめです。 デスクトップと比べて値段が割高傾向にありますが、使わない時には畳んで収納しておくこともできるので邪魔になりません。 持ち運びも便利なので家の中だけでなく、喫茶店などに持ち込んで作業も簡単です。 ノマド系の仕事にも向いていると言えるでしょう。
■デスクトップパソコンのスペックの選び方
デスクトップパソコンを購入する場合のポイントについて紹介をします。
デスクトップパソコンで最初に注目するポイントは箱の形です。 今後スペックを拡張するつもりがあるのならば、ミニタワーなどタワー型と呼ばれるものがおすすめです。 逆に省スペースにおさめたいのならば横幅10センチメートル程度のスリム型がおすすめです。 しかしスリム型を選んでしまうとスペックのアップグレードが出来ない場合があります。 将来的に画像や動画編集をやっていきたいという方にはおすすめできません。
■ノートパソコンのスペックの選び方
ノートパソコンのスペック選びにはいくつかポイントがあります。
ポイント1:大きさ~外に持ち出すかどうか~
ノートパソコンは、その使用用途で主に2つのグループに分かれています。 その用途とは、自宅のみで使うか、外にも持ち出すか、です。 家の中でのみ使う場合は15インチ以上のものがおすすめです。 重さは2kg以上ですが、家の中での移動や収納に不便は感じないでしょう 外へ持ち出すことが多い場合には12.1インチ、13.3インチくらいのサイズがおすすめです。 重さが1.2kg程度なので簡単に持ち出すことが可能です。
ポイント2:バッテリーの持ち
外で使う場合はバッテリーのスペックについても注意するようにしましょう。 バッテリー切れしてしまったノートパソコンはお荷物でしかありません。 バッテリーには寿命があり、使い続けているうちにだんだんと使用可能時間が減っていってしまいます。
ポイント3:記録装置
次にチェックしたいのはハードディスクです。 先に、SSDという新しい記録装置が出てきたことを紹介しましたが、このSSDというのは、ハードディスクに変わるものとして、主にノートパソコンに使用されています。 つまり、ノートパソコンを購入する方は、ハードディスクタイプかSSDタイプにするのかを選びます。
SSDはハードディスクに比べて、高速で作業することが可能です。特に差を感じるのはパソコンの立ち上げ時。同じWindows 10 homeでも格段の差があります。 ただし、まだ高額であること、ハードディスクタイプと比較して、容量が少なめであることがあげられます。
ただし、写真や動画、仕事の資料などをたくさん保存する方は、ブルーレイドライブ付きのものや、外付けハードディスクやブルーレイドライブで対応できるので問題はないでしょう。
次は、デスクトップ、ノートパソコンいずれにおいても確認したい共通ポイントを解説します。
パソコンを買い換えるなら?~後悔しないスペック選び~
パソコンのスペック確認方法とアップグレードについて説明してきました。 最後に、もし新しいパソコンを購入するのであれば、どんなことに着目したらよいか 解説していきます。
だいぶ値段が下がってきたとはいえ、まだまだパソコンは高価な製品です。 購入する場合にはどんな自分はどれくらいのスペックのパソコンがふさわしいのかよく吟味しましょう。
スペック・性能の選び方
■OS
OSはマイクロソフト社のWindowsを使用している方がほとんどです。 WindowsにはProfessionalとHomeの二つのEditionがありますがほとんど人はHomeの機能で十分です。 なお、グラフィック関係の仕事をしている方には、アップル社のMacOSが人気です。 また、最近では、Google社のGoogle Chrome OS(グーグル・クローム・オーエス)を搭載しているパソコンも増えてきました。 主にモバイルパソコンに見られます。軽くて動作が速いといわれています。 もし仕事でも使用するのであれば、グラフィック関係の仕事でない限り、Windowsが良いかもしれません。 万が一、Windowsでないと使えないソフトやサービスがあると不便だからです。 また、操作がわからないことがあったときも、Windowsの場合その操作についての解説サイトが容易に見つかるためです。
■CPU
CPUは動画編集やゲームを快適にしたいのならばCore i7やRyzen 7以上のスペックが理想です。 office系のソフトを使いたいのならばCore i3やCore i5、またはRyzen 5、メールとネットの閲覧くらいで満足だと言う場合はRyzen 3やCeleron Dual-Coreでも不自由しないでしょう。
■メモリ
先に説明したように、メモリはCPUのサポートを行っています。 たとえば音楽を流しながらインターネットを閲覧して、ワードを開いて作業をしている場合、メモリが不足して動作がぎこちなくなってしまうことがあります。 この程度の作業を滞りなくパソコンにこなしてほしいのならば、8GBが理想です。 インターネットの閲覧や動画視聴が中心で、あまり複数のアプリを起動しない場合は4GBでも十分です。
■Microsoft Officeの有無
在宅仕事をするのならばワード、エクセル、場合によってはパワーポイントなどのoffice系のソフトがあるといいでしょう。 インターネットの閲覧とメールのやりとりだけできればいい人の場合は、無理に購入する必要はありません。 また、本当に必要なのか分からないという場合はoffice365という月額または年額課金制のプランもあります。 常に最新スペックのものを使えるというメリットもあります。
自分の使っているパソコンのスペックはしっかり把握しておきましょう。
パソコンを普段使用する分にはそれほどスペックというものを気にすることはないかもしれません。
しかし、パソコンにトラブルが起きて相談をする場合やソフトをインストールする場合、またはパソコンを購入する場合には知っておくといろいろと便利です。 スペックを確認する方法は難しくないので一度やってみてください。
自分に合ったパソコンで、快適に作業できるよう応援しています。