実は正しく理解できてない?リモートワークって?働き方や実態を徹底解説!
目次
リモートワークにはどんなお仕事がある?
皆さんは、「リモートワーク」という言葉を耳にしたことがありますか?リモートワークとは、会社など決まったオフィス以外の場所で、遠隔的に仕事の業務を行う勤務形態のことを指します。
リモートワークは、しばしば「テレワーク」や「在宅ワーク」と混同されがちですが、厳密には、リモートワークは、他の勤務形態と若干異なります。
今回は、リモートワークとは、どんな働き方のことを指すのかという定義から、リモートワークと比較される「在宅ワーク」や「テレワーク」との違い。そして、リモートワークのメリットやデメリットなど、気になる情報をまとめます。
リモートワークの定義とは?
リモートワークとは、英語のremote(遠隔の、離れた)とwork(働く)を合わせた造語です。この2つの単語をそのまま直訳すれば「遠隔地で働くこと」という意味になります。
リモートワークの定義は、「従業員がオフィスに出社せず、主に自宅を職場として働き、メールや電話などを使って企業とコミュニケーションを取りながら働く勤務形態」と言い換えることができるでしょう。
1978年発刊のロングマンのビジネス辞典によると、「リモートワーク」は、「従業員が、職場にあるシステムに接続されたコンピューターを使用しながら、自宅から会社のために働く状況」と定義されています。
いずれにしても、リモートワークでは、会社のオフィスではなく、自宅が仕事場ということが条件の一つとなっているようです。
リモートワークにはどんな種類がある?
自宅で働くことをリモートワークと定義するなら、在宅ワークや、テレワーク、あるいは、オフィスを持たずに働くノマドワークもリモートワークの一種になるのでしょうか?
リモートワークは、大企業などが、従業員の一部を出社させず、自宅から会社のシステムにアクセスして働くといった形態を取らせている新しい勤務形態ですので、厳密には、在宅ワークやテレワークとは違った種類の働き方ということになります。
リモートワークの種類には、正社員が在宅勤務場合と、外部に委託する場合などがあり、クラウドソーシングなどを利用して、一時的に契約社員として働くケースなども、考えられます。
リモートワークは在宅勤務と違うの?
リモートワークは、在宅勤務と違うのでしょうか?厚生労働省のよると、在宅勤務とは、「事業主と雇用関係にある労働者がパソコンや電話などの情報通信機器を使って、労働時間の全部または一部を、自宅で業務に従事するようにした勤務形態」と定義されています。
リモートワークは、企業に正社員として勤める正社員が対象であり、自宅で勤務するものの、業務時間の長さや業務量については、社内で働く従業員と変わらないということです。
「在宅勤務」という勤務形態が発達したのは、1970年代、コールセンターが多数設立されるようになったことがキッカケです。
コールセンター業務は、オフィスではなく、自宅でも行うことができる典型的な仕事の一つで、遠隔地での業務=在宅勤務という風に位置づけられていました。
リモートワークでは、主に「自宅」が職場という定義ではありますが、自宅以外の場所を「オフィス」にすることもできるため、厳密には在宅勤務と違いがあります。
リモートワークと比較されるテレワーク
続いては、テレワークとリモートワークという二つの勤務形態を比較してみましょう。
日本テレワーク協会によれば、「テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」と定義されているようです。
また、総務省によるテレワークの区分は、企業に所属する被雇用者が行う「雇用型テレワーク」、自宅をオフィスとして使う「在宅勤務」、場所を選ばず、どこでも業務を行える「モバイルワーク 」、そしてコールセンターやサテライトオフィスで業務に従事する「施設利用型勤務」などに分類されています。
他にも、個人でテレワーク業務を行う「自営型テレワーク」や企業からの業務委託契約によって行う「内職副業型テレワーク」もこれに分類されます。
リモートワークが企業に勤める正社員を対象にした遠隔的な業務であるのに対し、テレワークは、個人事業主や副業ワーカーなどを対象としている部分に違いがあります。
テレワークには、ICTを活用しているという点では、リモートワークと共通している部分もありますが、勤務形態は、違っていると覚えておきましょう。
リモートワークは在宅ワークとは違うの?
最近では、クラウドソーシングを利用して行う在宅ワークが盛んになってきていますが、リモートワークは在宅ワークとは違うのでしょうか?
クラウドソーシングによる在宅ワークは、「不特定のワーカーに、業務をアウトソーシングする」ことですので、勤務形態で言うと、企業に正社員として雇用されているわけではありません。
発注者は、インターネットを通して自由に労働者を確保し、また、労働者は、指定された成果物を提出することによって報酬を得る仕組みとなっています。
そのため、在宅ワークは、企業の従業員として働くリモートワークとは、雇用形態がまったく違うと考えてください。テレワークの一部は、在宅ワークと同じ分類になります。自営型のテレワークの中で、外注された仕事を請け負う「内職副業型テレワーク」が、在宅ワークの一種に該当します。
リモートワークはノマドワークとも違う?
リモートワークとよく比較される働き方に「ノマドワーク」という勤務形態が挙げられます。ノマドワークのノマドとは、フランス語で「遊牧民」のことを指します。
ノマドワークに従事する人たちをノマドワーカーと呼びますが、ノマドワーカーは、特定のオフィスや決められた場所(自宅を含む)に関わらず、いつでもどこでも、自分の好きな場所で仕事ができる自由な働き方をしている人のことと定義されます。
ノマドワークの種類には、プログラマーやウェブデザイナーなど、基本的にICTを活用して業務を完結できるという特徴があり、WIFIとパソコン一つあれば、世界中どこでも仕事ができるという新しい働き方のスタイルです。
また、ノマドワークの場合は、企業の正社員という形で働いていない場合も多く、リモートワークとは、厳密には違うケースもあります。
ただし、企業の営業職の方など、働く場所を指定されないで仕事をしている方もいますので、こういったケースは、リモートワークと言う風に定義することも可能です。
リモートワークのメリットにはどんなことがある?
リモートワークと他の勤務形態の違いも分かったところで、続いては、リモートワークという働き方には、どんなメリットがあるのかを具体的にご紹介していきます。
企業側のメリットと、従業員側のメリット、両方のメリットを挙げてみますので、参考になさってください。
【業務生産性の向上】
リモートワークのメリットとして、もっとも大きな効果が期待できるのは、「業務生産性」が向上するということです。
自宅を中心として働くということは、同僚や後輩など、周囲の人から業務に対する邪魔が入ったり、電話などの割り込み業務から開放されるということです。
また、アフター5の接待やお付き合いなど、不要な付き合いも必要なくなりますので、仕事の業務だけに集中できるというメリットがあります。
【固定費の削減】
リモートワークを導入すると、これまで必要だったオフィスにかかる光熱費などが不要となります。社屋自体必要がないので、家賃もかかりません。
また、会社のオフィスに揃えるべきデスクや備品にかかるコストも不要となります。経営に関わるコスト削減をありとあらゆる場面でできるのが、リモートワークを導入するメリットです。
【交通費など従業員コストも削減できる】
リモートワークを導入すると、従業員に対して支払うべき、交通費も削減することができます。電車代、バス代、そして残業後のタクシー代など、交通費も従業員数が増えれば莫大なコストになります。
【通勤時間を活用できる】
リモートワークでは、自宅をオフィスとして使用しますので、通勤の必要がありません。従業員は、長時間の通勤を強いられることもないため、疲れることもなく、生き生きと仕事ができます。
満員電車に揺られる時間を、そのまま業務時間に当てられるので、時間を有効利用でき、従業員にとっても、企業側にとっても、非常にメリットが大きいと言えます。
【社員の健康状態の向上】
リモートワークを導入すると、通勤時間が短くなるため、家族と過ごす時間が増えたり、睡眠時間をより長く確保できるようになります。
また、外食ではなく、自宅で食事をする機会も増えることから、食事内容や栄養バランスも良くなり、従業員の健康状態や向上する効果も期待できます。
家族と過ごせる時間が増えるので、ライフワークバランスが良くなり、趣味や余暇を楽しむことで、ストレスマネジメントも可能に。リモートワークには、従業員の雇用満足度を上げる効果があります。
【ITツールを使用することでスタッフ間の連帯感が強まる】
リモートワークでは、業務内容を遠隔地から共有するために、仕事内容を他のスタッフとITツールで共有することが多くなります。
チャットワークやSkypeなど、さまざまなITツールを使用して業務を共有することで、リモートワークの方が、かえって従業員同士の連帯感が強まるというデータもあるほどです。
仕事内容をグループ化し、チームで働くというスタイルがリモートワークの基本となります。従業員同士もメールやチャットで、一呼吸置いてコミュニケーションを取ることで、面倒な人間関係もなく、感情的にならず、落ち着いて業務に従事できるというメリットがあるようです。
【世界中どこからでも優秀な人材の確保が可能】
リモートワークを導入すると、働く場所が限定されないというメリットがあります。そのため、オフィスに通勤する必要がないリモートワーカーは、世界中から募集できるのです。
オフィスがあると、どうしても通勤範囲に住む従業員しか採用できませんが、自宅がオフィスのリモートワークなら、海外に住む人でも、従業員として働くことができるため、優秀な人材を採用しやすくなります。
リモートワークはデメリットもある?
従業員にとっても、企業にとっても、さまざまなメリットがあるリモートワーク。しかしながら、上司の目が行き届かない、従業員がきちんと仕事をしないといったイメージがあり、日本の企業ではなかなか導入が進んでいないのが現状です。
アメリカでは、リモートワークに従事する労働者人口が全体の37%にも上っており、今後IT化が加速するにつれて、ますます、リモートワークを導入する企業は増える見通しとなっています。
リモートワークにも、もちろんデメリットはありますが、それに対する対策をきちんと講じていけば、従業員にとっても、雇用主にとってもリモートワークは非常にメリットの大きい勤務形態です。
<リモートワークにありがちな勘違い>
以下に、リモートワークにありがちな勘違いを少しご紹介致します。
【生産性が下がる】
リモートワークだと、仕事の進捗状況を直接管理する上司がいません。そのため、リモートワーカーは、決まった業務を時間内に遂行せず、生産性が下がるという風に考える雇用主が多いようです。
しかしながら、Harvard Business Reviewの研究結果によると、リモートワークを導入した複数の企業において13.5%も生産性が向上したという研究結果もあります。
職場での無駄話や不要な飲み会、あるいは、従業員同士の人間関係のトラブルなど、そういったことをリモートワークで避けた結果、生産性が向上したと考えられています。
【連絡がつかない】
リモートワーカーは、オフィスに出社しないので、連絡がつかないというイメージを持つ雇用主も多いようです。
実際、リモートワークに従事する従業員は、チャットワークなどの連絡ツールを使用しており、自宅のパソコンだけでなく、スマートフォンでも、連絡がつくようになっています。
業務で必要な連絡事項があれば、メッセージのTo機能などを使って直接呼びかけすることも可能なので、グループ全体で、リモートワーカーの仕事を管理することができ、きちんと連絡がつく状態になっています。
【データ管理のリスクが高い】
ほとんどの企業では、社外秘となるような秘匿情報をやりとりしなければなりません。リモートワークだと、上司や同僚などの目も少ないため、情報漏洩のリスクを不安視する経営者も多いようです。
情報管理のためには、従業員と機密業務規約を結び、情報の送信にあたっては、パスワードや暗号化、遠隔ロックなどを導入して対策を行うようにするのが肝心です。
ログイン制を利用すれば、外部からのアクセス制限をかけることもできるため、情報管理については、さまざまなセキュリティシステムが開発されており、それほど心配はありません。
リモートワークでなくても、社内で情報漏洩するリスクもありますので、社員のモラル向上や、教育、そして同時にセキュリティ対策を導入することが重要です。
【コミュニケーション不足】
リモートワークを導入すると、社員同士が顔を合わせて仕事をする機会がほとんどありません。そのため、顔の見えないお付き合いというのが続き、コミュニケーションが不足するという考え方もあるようです。
しかしながら、最近では、テレビ通話やサテライト会議システムなども導入されており、遠隔地でも、会議に参加したり、顔を見ながら会話することが可能です。
リモートワークだからこそ、文字や写真をうまく使って、業務内容を説明することができるようになるなど、最小限のコミュニケーションだからこそ、向上するスキルがあるということも覚えておきましょう。
【会議を開催しにくい】
日本の企業は、無駄な会議が多いと言われています。海外では、会議は、必要なことを決定する場という位置づけで、だらだらと意味もなく集まる会議は無駄だという考え方が一般的です。
先ほどご紹介したサテライト会議システムなどを導入すれば、世界中どこにいても会議を行うことが可能です。リモートワーク導入をきっかけに、不要な会議を減らす努力をする方が賢明です。
【リモートワークは導入コストが高い】
リモートワークでは、自宅で働く従業員同士を結ぶICTを導入する必要があるため、初期費用がかなり大きくなる傾向にあります。
しかしながら、長期的に見れば、オフィスの家賃や光熱費、従業員のデスクや備品、そして交通費などのランニングコストが一切必要なくなりますので、実は、コスト削減につながることが分かります。
【社風が従業員に浸透しづらい】
リモートワークという働き方だと、会社に出社しないため、他の従業員や上司、先輩たちとのコミュニケーションが希薄になります。そのため、リモートワークだと、会社の社風という目に見えないカルチャーのようなものが、浸透し辛いという傾向にあります。
会社の社風やスローガン、働き方といった目に見えないカルチャーは、日頃から、チャットツールなどを通じて、社員同士が共有していくことで、意識が高まります。
不要な飲み会を強要したり、給湯室で無駄話するような時間があったら、リモートワークで生産性を上げて、もっと有意義な時間を個々に過ごせることの方が、従業員にとってはメリットが大きいです。
リモートワークを導入している企業はあるの?
企業にとっても従業員にとっても、さまざまなメリットがあるリモートワーク。世界的には、AppleやAmazon、IBMなどIT系の一流企業で既に導入が始まっています。
日本では、アメリカなどに比べるとまだまだリモートワークを導入している企業は少なく、生産性、効率性の向上につながっていないというのが現状です。
しかしながら、日本でも一部の大手企業ではリモートワークを導入している会社があります。以下に3社ほど、リモートワークを導入した日本企業の事例をご紹介致します。
<トヨタ自動車>
日本でリモートワークド導入している一流企業の一つが「トヨタ自動車」。愛知県に本社がるトヨタ自動車は、在宅勤務制度を拡大し、子供の居る従業員や妊娠中の従業員の働き方に配慮する施策を打ち出しています。
福利厚生が非常に充実しているトヨタ自動車では、1歳未満の児童がいる社員、あるいは、妊娠中の社員を対象に、リモートワークを導入しました。
トヨタ自動車でリモートワークを導入している部門は、総合職の社員全体で、約20,000人近い従業員が、この制度の対象となっています。
リモートワークに従事できるのは、事務職や技術職の一部で、在宅でも業務が行えて、長期的なコスト削減、そして生産性の効率化が見込める部門に集中しているようです。
トヨタ自動車では、優秀な人材が結婚、出産、あるいは介護などを理由に離職してしまうのを避けるため、リモートワークを導入することで、人材確保につなげる人事戦略を打ち立てています。
<味の素>
日本でリモートワークを導入している企業、二つめは味の素ホールディングス。味の素も、30,000人以上の従業員を抱える大手企業で、食品会社の中では、トップ3に入る一流企業です。
味の素では、2017年から「働き方改革」を開始し、一日の所定労働時間を、2020年までに7時間に減らすという目標を打ち出しています。
この目標を実現するために、味の素が導入下野が、リモートワークと位置づけの近いテレワーク制度の導入です。「どこでもオフィス化」できるようにと、社員一人一人に画像認識機能付きのパソコンを貸与しています。
この制度の導入に当たって、同社は、10億円を超える投資額を予算として組んでおり、業務効率の向上と多様な人材の活用がそのテーマとされています。
この勤務形態を導入することでs、これまで、同社がかけてきた営業コストや接待費用、あるいは、地方への出張費用など、さまざまな業務コストを削減できる見込みのようです。
味の素の「働き方改革」では、出勤日当日の在宅勤務も申請可能となっています。また、申請できる日数に制限はなく、管理職に至っては、週1回以上在宅勤務日を設けることが義務付けられています。
情報共有は、すべてパソコン上で管理することとなり、不要な打ち合わせや会議を徹底排除するなど、業務の効率化を進めています。
コスト削減だけでなく、多様なライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を提案することで、長期的に人材を確保することが味の素の人材戦略となっています。
<リクルートホールディングス>
リモートワークを導入している日系企業、最後にご紹介するのは、「リクルートホールディングス」です。リクルートホールディングスは、2015年からリモートワークを導入しており、日本企業の中では、リモートワークの先駆者的位置づけです。
雇用形態に関わらず、すべての従業員は、リモートワーク制度を利用できるのが、同社の特徴で、リモートワークを申請する日数なども制限されていません。
導入した時期も他の企業よりも早く、アンケートや検証を行うことで、独自にリモートワーク制度を発展させてきました。従業員満足度の向上こそ、生産性の向上につながるという同社の経営理念がここにあります。
リモートワークを導入することに、懐疑的な考えの日本企業が多い中で、リクルートホールディングスでは、リモートワーク制度を利用した従業員のほとんどが「集中して仕事ができ、生産性が高まった」と答えています。
会社に出社すると、自分以外の従業員(特に同僚や先輩、後輩)と無駄話をする機会も多くなることから、業務に集中できず生産性が落ちていたと考えられます
リモートワークだと、社員同士のコミュニケーションが激減してしまうイメージがありますが、実際は、オンラインのチャットシステムを使用して、いつでもコミュニケーションが取れるため、業務に関連する社員間のコミュニケーションは、むしろ向上したと感じた人が多いようです。
しかしながら、リモートワークを導入するためには、社員一人一人が、インターネット環境を持っているということが大前提となりますので、パソコンを持たない従業員や、WIFiなどネット環境がない従業員に対しては、インフラ整備が必要となります。
リクルートホールディングスでは、通勤時間を短縮できるように、東京近郊にサテライトオフィスと設立したり、会社からレンタルできるIT端末を準備するなど、代替案を導入して、リモートワークという働き方を推進しているようです。
リモートワークで使える便利なツール
ここまでリモートワークを導入している日系企業と、その実態についてご紹介致しました。リモートワークを導入した大企業では、3社とも、従業員の満足度が向上し、生産性も上がったという結果につながりました。
リモートワーク導入成功の鍵を握ったのは、遠隔的なコミュニケーションを可能にするIT機器やシステムの存在が欠かせません。
そこで、ここからは、リモートワークに使える便利なITシステムの中から、無料で気軽に導入できるツールなどを中心にメジャーなものをいくつかご紹介致します。
【チャットツール】
チャットツールは、リモートワーカー同士を結ぶ、コミュニケーションツールの一つ。グループチャットあるいはビジネスチャットと呼ばれており、文章や画像の他、動画などもリアルタイムで共有することが可能です。
有名なチャットツールを以下に2つご紹介します。
<チャットワーク>
チャットワークは、パソコンとスマートフォンの両方でブラウジング可能なチャットツール。世界中に利用者がいる有名なチャットツールで、120,000社以上への導入実績があります。
グループチャットの作成の他、ファイル共有なども可能で、タスク管理といった便利な機能もついています。また、ビデオ通話もできるので、ビジネスコミュニケーションにマルチに使えるアプリとして注目されています。
金融機関と同レベルのセキュリティがあり、信頼性が高いため、チャットワークは、オフィス代わりに利用する企業が非常に多いようです。無料利用の他、有料パッケージもあり、グループチャットの作成を無制限に行いたいなら、有料会員登録がおすすめです。
<Slack>
スラックは、写真共有サイトFlickrが開発した海外初のコミュニケーションツールです。シンプルで直線的なデザインが幅広いユーザーの支持を集めており、英語圏を中心に利用者が増えています。
twitterやGoogleカレンダーなど外部サービスとの連携も可能で、リモートワーカー同士のスケジュールの共有などにも非常に便利なチャットツールです。
【グループウェア】
チームやグループごとにタスク管理をしたり、コミュニケーションを取るなら「グループウェア」がおすすめです。以下におすすめのサービスを2つご紹介します。
<airly>
airlyは、日本国内でトップのシェアを誇るグループウエアで、約600社ほどの企業に導入実績があります。グループウェアを使ったことがない方にも、非常にわかりやすいシンプルなデザインが売りで、サポートサービスも充実しています。
有料登録のみとなりますが、IDごとに月額625円と利用料はリーズナブル。女性社員向け、新人社員向けなど、小グループごとのグループウェアとして利用しやすいシステムです。
<kintone>
kintone(キントーン)は、顧客のデータベース管理やスケジュール管理などが、簡単操作で行える話題のツールです。データベースの作成は、通常プログラミングの知識などが必要と言われますが、キントーンを使えば、ドラッグ&リリースの簡単操作で、データを作成できるという優れもの。
営業系、総務、人事、などあらゆるタスク管理が行えるマルチタイプですので、業務や職種別に利用するグループを設置できるのが魅力。グループウェアの利用料金は、月額780円からとなっています。
【遠隔会議】
続いては、テレビ会議に利用できるツールのご紹介です。国内だけでなく、インターネット環境があれば、世界中どこでもつなげるテレビ会議システムなども増えています。
<Live On>
Live Onは、独自の音声システムと映像システムで、高画質・高音質のデータを同時配信できるサービスです。音声の遅延をなくすハイクオリティなサービスに定評があり、インターネット環境さえあれば、ほとんどの端末からテレビ会議に参加可能です。
利用料金は定額制で、月額3000円。ファイル共有、ホワイトボード、音声録画機能など様々なサービスがついており、大変便利。
<Cisco WebEx>
Cisco WebExは、以前はReady Castという名称で使用されていたウェブ会議システムです。海外で開発されており、世界14ヶ国語に対応しているという、グローバルなサービスが自慢。
ワンタッチで資料共有ができるほか、定額制と利用料にお応じた従量制を導入し手織り、プランに応じて使い分けできるのも魅力。海外と国内をつなぐのにぴったりのテレビ会議システムです。
【ファイル共有】
続いては、画像ファイルや動画ファイルなど、大容量ファイルなどを遠隔地同士で共有するための便利なツールをご紹介します。
<Drop box>
Drop boxは、世界中に利用者がいるオンラインファイル共有サービスで、全世界に20万社以上のユーザーがいる人気のビジネスツールです。
容量が大きすぎて、メールなどに添付して送ることができないファイルなどを、システム上で簡単に共有できるサービスを展開しています。Yahooなど一流企業も利用するメジャーなツール。
【タスク管理】
タスク管理とは、いくつかのプロジェクトの進捗状況や、仕事の進め方などを共有するのに利用できるツールです。
<Basecamp>
Basecampは、国内・海外両方のユーザーがいる人気ツールで、スマートフォン、パソコンの両方から利用できる利便性のあるシステムが魅力。
To Doリストを作成して管理したり、カレンダーを他のリモートワーカーと共有したり、さまざまなコミュニケーションを行えるサービスを展開しています。メッセージボードもあるため、仕事の支持を共有するのにも最適です。
他にも、チャットルームやファイル共有など、オフィスで使う機能が充実しています。日本語にも対応しているので、タスク管理だけでなく、オフィスで必要なコミュニケーションにマルチに利用できるおすすめサービス。
【バーチャルオフィス】
続いては、リモートワーカーの勤怠状況を遠隔管理できるバーチャルオフィスのご紹介です。
<Remmoty>
Remmoty(リモティ)は、疑似オフィスツールと呼ばれるシステムのことで、リモートワーカー同士を一つのアプリでつないで、オフィスのように状況管理できるサービスです。
ライブカメラやグループチャット機能なども設置されており、個別チャットを利用してリモートワーカー同士でコンタクトを取ることも可能。チームメンバーの仕事状況や、ライムライン、掲示板などもありますので、複数のメンバーで仕事を管理するのに役立つおすすめのツールです。
【コワーキングスペース】
コワーキングスペースとは、オフィスの代わりに、仕事を行うスペースを他の方と共有することができるサービスのことです。
会議室や打ち合わせスペースなど、いくつかのエリアを複数人で共有できるので、自宅をオフィス代わりにしたくないけど、高い家賃や光熱費を払いたくないという方におすすめ。
<パセラのコワーク>
パセラは、東新宿と池袋にコワーキングスペースを展開しています。もともとは、カラオケボックスの事業を展開しており、独自のオフィスサービスが魅力。
パセラのコワーキングスペースには、会議室、グループ利用できる専用ルーム、そしてサイレントルーム(会話禁止)など、使用目的に合わせて選べるさまざまなお部屋がそろっています。
また、カラープリンターが無料で利用できたり、充電サービスなども利用できるので、リモートワーカーがマルチに使えるスペースとして人気。オフィスで使用する一通りの機器がそろっていますので、初期費用を抑えたい方、リモートワークだけど、自宅をオフィスにしたくないという方にぴったりです。
リモートワークで新しい働き方にチャレンジ!
リモートワークとはどんな働き方をするのか?また、リモートワークのメリットや、導入している企業の実態についてもお伝えしました。
リモートワークを導入することで、従業員は、通勤時間を削減できたり、私語をなくして生産性が効率化されるなど、さまざまなメリットがありました。
初期費用として、パソコン端末の導入や、自宅へのWIFI環境の設置など、いくつかの課題はあるものの、リモートワークを導入することで、長期的なコストダウンが見込めるため、企業としても大変メリットが大きいということが分かりました。
近年では、チャットワークやDropboxのようなオフィスを持たないリモートワーカーが使えるコミュニケーションツールも増えています。
企業にとっても従業員にとってもメリットの多いリモートワークで、新しい働き方にチャレンジしてみませんか?