転機を迎える30代へ、在宅ワークに転職すべき理由と求人の探し方
30代は、仕事やプライベートな事で変化が起き、「人生の転機」を迎える方が多いです。
そんな中、在宅ワークという働き方を選ぶ人が増加しており、転職する方も少なくありません。
今回は、その背景と仕事の検索の仕方について解説していきます。
なぜ30代に転機が訪れる?
人生には、節目があると言われています。
そのなかでも、30代は、人生の転機と言われることが多いです。
では、なぜ、30代が人生の転機を迎えやすいのでしょう。
《仕事面》
〇仕事に慣れ、自分の意思が出てくる
大学や専門学校などを卒業後数年間のうちは、社会や企業風土、仕事内容に慣れるのに精いっぱいの時期ではないでしょうか。
20代のうちは、学生のときにはなかった人間関係の難しさや、働いてお金を稼ぐということの難しさを改めて知り、上司に従いつつ、ひたすら仕事にまい進してきたという方が多いでしょう。
いっぽうで、仕事や人間関係にも慣れ、自分なりに感じることが増えてくるのが30代です。
場合によっては、こうしたいという欲求も増えてくるでしょうし、現実とのギャップにストレスを感じることもあるはずです。
〇仕事上で昇進や異動を迎えることが多い
多くの企業は、若者を雇用し、ある一定の年齢を迎えた人は退職してもらうという仕組みをとっています。
経験を積んだ人が、若い働き手を統率、指導していくことになるのですが、30代になると、統率をする側、いわゆる管理職へと進んでいく方も多いです。
管理職は、管理職なりの仕事内容や難しさがあるため、ここで、気持ちに変化が現れる人が自然と多くなります。
指導、管理する側に立つことにモチベーションを感じる方がいるいっぽうで、わずらわしさに悩まされる方もいるはずです。
《プライベート面》
〇結婚・出産を迎える人が増える
30代は、仕事上で一区切りすることが多く、それがプライベートにも意識変化を促すため、結婚に踏み切る人が多いと言えます。
これまでは一人で生きてきた方が他人と一緒に住むということは、それだけで大きな変化と言えますし、出産というもっと大きな変化に遭遇する可能性も高くなります。
結婚の場合、双方が大人であるため、仕事にそれほど大きな影響は与えにくいものですが、出産となりますと、事情が大きく異なります。
相手の協力はもちろん、保育園や育児サポートなどを利用しながら子育てをしていくことになりますが、この大変さは結婚の比ではないからです。
〇親の看護が必要となる場合もある
30代は、親の看護が必要となる場合もあります。
30代の方の親となると、5,60代が多く、介護問題は身近に感じることはないと思います。しかし、なかには、両親が入院したり、両親が離婚することにより、親のお世話が必要となるケースもあります。
以上のようなことから、30代は人生の転機を迎え、働き方を見直すべき時期にさしかかることとなるのです。
30代が在宅ワークや転職を選ぶ理由
人生の転機を迎えた方は、在宅ワークという働き方に切り替える方が多いです。
なぜなら、さきほど述べたような環境の変化に伴い、在宅ワークというワーキングスタイルに魅力を感じるようになるためです。
在宅ワークには通勤型にはないメリットが多数あります。
いま勤務している企業で在宅ワークが選べる方は、在宅ワークに切り替えることができますが、そうではない人は、わざわざ転職する方もいます。
結婚や出産などで一時的に専業主婦になっていた方も、在宅ワークというスタイルで仕事をリスタートするというケースもあります。
〇在宅ワークって改めてどういうこと?
在宅ワークとは自宅にいながら業務を行うことを指します。
働く場合、一般的には、会社の本社や支社、支店など、事業所にて仕事をします。
外回りの営業で外出の機会が多い方でも、朝礼のときや、外回り後は事業所で報告書等を作成するために事業所にくる方がほとんどだと思います。
いっぽうで在宅ワークの場合、どこにも移動せずに仕事を行います。
パソコンやインターネット、ICTの発展により、離れた場所からでも仕事ができるように変わりつつあるためです。
実際に営業先にいかなくても、オンライン会議ツールを使って相手企業先と打ち合わせをしたり、資料の作成や受け渡しを行ったりすることができるようになりました。
〇テレワークとの違いって?
テレワークという言葉を聞いたことがある方が多いと思います。
在宅ワークとよく混同されますが、少し意味が異なります。
テレワーク=teleworkは、遠い場所で仕事をするといった意味です。
英語が得意な方ならお分かりになるかと思いますが、teleworkのteleは、telephoneのteleと同じで、「遠い」を意味する接頭語です。
つまり、テレワークは、事業所から遠い場所で仕事をするという意味であり、その場所までは指定していないのです。ですから、インターネットカフェや、新幹線のなかで仕事をする場合、テレワークに含まれます。
在宅ワークは、インターネットカフェで仕事をすると同じようにテレワークのなかに含まれますが、その場所は自宅と限定していますから、同じ意味というわけではないのです。
〇リモートワークとの違いは?
リモートワーク=remoteworkの、remoteも、「遠隔、遠い」といった意味があります。
リモコン(リモートコントローラー)という言葉もあるので、イメージがつきやすいのではないでしょうか。
テレワークと同じように、その場所は指定していないことから、在宅ワークとは異なります。
テレワークとリモートワークはほぼ同義語といっても過言ではないと言えるでしょう。
〇内職との違い
自宅で仕事をするといった意味では、在宅ワークと内職という言葉は似ています。
ただし、内職は、委託者から材料、資材等を加工するための道具などの提供を受け、加工や組み立てを行い、それを納品して加工賃を得るといった家庭内労働を指します。
いっぽうで在宅ワークは、おもにパソコンを使って何かを制作したり、作業をすることを指していますので、2つには違いがあると言えます。
在宅ワークのメリット
在宅ワークのメリットには以下のようなものがあります。
〇通勤時間がいらない
在宅ワークは、会社に出向く必要がなく、通勤時間は0分ということになります。
もし、通勤時間に片道30分かかるのであれば、往復分の1時間を省略できますから、その分、朝寝坊をしたり家事にあてたりと、有意義に過ごすことができることになるのです。
家事と仕事の両立は簡単ではありません。
とくに、子どもができた場合は、子どものお世話で時間に追われることがしばしばあります。
30分でも40分でもカットできれば、少しでもゆとりが生まれると言えるでしょう。
〇子どもがいても働きやすい
会社に通勤する場合、子どもを保育園に預けて働く方がほとんどだと思います。
その場合、一度保育園に寄ってから会社に行くことになるので、そのまま向かうよりも通勤時間がかかり、より早く家を出なければなりません。
とくに、子どもが、自分の意思がはっきしりしてくると、急いで向かわないといけないにも関わらず他のことに興味を示し余計に時間がかかったりしてイライラすることもあります。
在宅ワークであれば、時間にゆとりができますし、そもそも、保育園等に預けず、子どもと過ごしながら仕事をすることも可能です。
〇仕事の選択肢が広がる
通勤型の仕事の場合、通勤圏内、つまり、通勤時間を考えて仕事先を選ぶのが一般的です。
片道30分以内と考える方もいれば、1時間かけてもいいと思う方もいるでしょう。
でも、毎日2時間以上かけて通うのは、決して楽ではないはずです。
在宅ワークの場合、通勤が不要なことから、通勤時間を気にする必要がなくなります。
地方の人が都内の仕事に就くことも、逆に都内在住の方が北海道や沖縄県の会社の仕事をすることだって可能なのです。
なかには、海外に住む日本人が、日本の企業の仕事を請け負っているケースもあるのです。
配偶者が転勤になったとしても、在宅ワークであれば仕事を続けることができるのもメリットと言えます。
〇人間関係で悩みが出にくい
通勤型の場合は、上司や他の人と一緒に仕事をすることになります。
仕事とはいえ、気が合わない相手、どうしても苦手な相手もいることでしょう。
一方で在宅ワークの場合、顔を合わせることは基本的にありません。
やり取りも、業務に関する必要最低限のものに限られるので、ストレスを感じにくいと言えるでしょう。
〇余計な物・ことが不要となり出費や手間が減る
通勤型の場合、通勤服が必要になります。
傘やレインコート、靴など、いろいろものが必要になり、自然と出費も増えます。
しかし、在宅ワークの場合はわざわざ通勤服やオフィス向けの靴などを用意する必要がありません。自然と出費が減ると言えるでしょう。
場合によっては化粧も簡単に済む、もしくはしないという選択も可能です。
化粧品やヘアケア商品にお金をかけている方も多いと思いますが、通勤型に比べてお金も時間も節約することができるのではないでしょうか。
また、ランチ代やお弁当づくりの出費や手間が減るということもメリットのひとつです。
在宅ワークのデメリット
在宅ワークには、デメリットもあります。
〇職種が限られる
在宅ワークにはさまざまな仕事がありますが、在宅ワークができない、もしくは難しい業種・職種があります。
たとえば、飲食店での接客や、機器のメンテナンス、配達などのサービス業が代表的なものとして挙げられます。
これらはすべて現地に行かないとできない作業ばかりです。
ほかにも、スーパーのレジ打ち、ガードマンなども自宅ではできない職種と言えます。
いっぽうで、メリットとしてあげたように、在宅ワークが可能な職種であれば、東京都、地方、国外など、事業所の位置にかかわらず仕事ができるので、現地に行かないとできない職種を選ばなければ、仕事の選択肢は広くなると言えるのです。
ちなみに、ICTの発展により、在宅ワークでできる業務が増えつつあります。
とくに、5G、6Gと、新しい通信技術の実現により、一気に加速化する可能性が高いです。
〇光熱費があがる
自宅にずっといることで、自宅の光熱費があがるというデメリットも挙げられます。
電気代、ガス代、下水道代などが挙げられますが、とくに、夏、冬の間のエアコン代が大きくなると言えます。
ドアの開け閉めを控えたり、断熱など工夫することにより多少は調整できますが、それでも通勤型で働くよりは確実に負担が増えることになります。
ただし、企業によっては、光熱費手当など在宅勤務をサポートしてくれるところもありますし、個人事業主であれば経費として計上できます。
〇コミュニケーション能力が必要となる
通勤型の場合、上司や同僚、または取引先企業と直接話すことが多いですが、在宅ワークの場合、チャットやメー、またはオンライン会議などによるコミュニケーションが中心となります。
とくに、チャットやメールの場合は、口頭で話すよりも意思疎通がとりにくかったり齟齬が生まれやすいので、コミュニケーション能力が求められると言えます。
在宅ワークをするための3つの方法
在宅ワークという働き方をするには、おもに3つの方法があります。
〇企業に属しつつ在宅ワークを実現する
正社員、または派遣社員などとして、在宅ワークで働く方法があります。
その場合、第一前提として、そこの企業が在宅ワークを取り入れているかがキーポイントとなります。
近年、在宅ワークを取り入れる企業が増えた一方で、在宅ワークによるデメリットをかんがみて取りやめる、または推奨していない企業もあるのは事実です。
また、在宅ワークを取り入れている企業だとしても、完全なフル在宅ワークではないことがほとんどです。
週に1回、ないし、月1回は事業所に通勤するなど、条件付けがされていることがほとんどです。したがって、完全に在宅ワークで働きたいという方は、現実的ではないとも言えます。
〇企業に属しつつ、副業で在宅ワークを実施する
最近増えているのは、日ごろは正社員、またはパートなどで通勤型の勤務を行いつつ、副業として土日などの休日に在宅ワークを取り入れる方法です。
実際に副業で在宅ワークを始める方が多いです。
ただし、これは在宅ワークをしたいというよりも、収入面での事情が大きいようです。
なかには、自己スキルをあげるために副業を始める方もいます。
いずれの事情にせよ、副業として別の企業やバイト先に勤めるには、時間的な制約が発生しがちですが、在宅ワークであれば、時間的な問題がクリアしやすく、副業のみを在宅ワークを行うといった方が多いと言えます。
〇フリーランスとして在宅ワークする
完全にフリーランスとして在宅ワークをする人が増えています。
フリーランスは、「Freelance」と表記し、その語源は、「Free(自由)」に「Lance(槍)」であるという説が有力です。中世ヨーロッパにおいて、戦いを行う際、契約制の兵士を雇っていたのですが、その武器が槍だったことからこの言葉が生まれたと言われています。
このように、どこにも所属することなく、契約を結ぶことにより働く人のことをフリーランスといいます。
フリーランスであれば、1つの企業に縛られることなく、さまざまな企業と仕事ができるというメリットもあります。当然、在宅ワークでできる仕事を選べば、フルタイムで在宅ワークが可能です。
以上、3つが、在宅ワークで働く方法ですが、完全に在宅ワークで働きたいのであれば、3つ目のフリーランスとして仕事をするのが、もっとも確実と言えます。
フリーランスになるには?
フリーランスなら在宅ワークができると分かっても、そもそもフリーランスになる方法がわからないという方もいるでしょう。
しかし、フリーランスという職業はないので、わざわざどこかに手続きをする必要はないのです。フリーランスと書かれた名刺が必要なわけでもありません。
企業と雇用契約を結ばずに仕事をするだけで、フリーランスということになります。
具体的には、業務に関する契約、「業務委託契約」を結んで、実際に仕事を請け負います。
〇業務委託契約とは?
業務委託契約とは、企業などの委託者が、業務の一部を、受託者に委託するという契約です。
たとえば、自社の社員のパソコンに対する質問や相談受付などのヘルプデスクを、お金を払って、PCサポート会社に委託するといったものがあります。
雇用契約の場合、勤務時間が決められており、その時間内でどのような仕事をするかは、雇用者の指示に従うことになります。
たとえば、基本的にはメーカー事務の仕事でも、新製品の発表会などのイベント開催時にはヘルプにいくよう命じられた場合、基本的には従う必要があると言えるでしょう。
いっぽうで、業務委託の場合は、業務に対して報酬額が決められる契約なので、事務の仕事を契約したのであれば、指定された事務以外の仕事はすることがありません。
〇個人事業主との違い
フリーランスと似たような言葉に、個人事業主があります。
フリーランスとは、どこかに所属するわけではなく、契約により自由に働く人のことを指すのに対し、個人事業主は、税務上の区分であり、税務署に開業届を出すことでなることができます。
文字どおり、株式会社などの法人とは異なり、個人として事業を行うことをさします。
もちろん、必ず個人事業主になる必要はありません。しかし、税務上でメリットがあるので、今後、フリーランスとして在宅ワークを本格的に続けるのであれば、個人事業主になることをおすすめします。
在宅ワークの探し方
副業という形態でも、個人事業主でも、在宅ワークを始めるには在宅ワークができる求人を見つける必要があります。
具体的には以下の3つの方法があります。
〇クラウドソーシングサイトで探す
クラウドソーシングとは、不特定多数にむけて、業務をしてくれる人を募集することです。
クラウドソーシングサイトでは、業務をしてくれる人を探している企業と、仕事をしたい人とをマッチングさせるサービスを提供しています。
具体的には、募集中の業務委託案件がたくさん掲載されているので、その中から、希望する業務が見つけます。
クラウドソーシングサイトで有名なのは、「クラウドワークス」「ランサーズ」「レバテック」などがあります。
いずれにせよ、掲載されている仕事をしたい場合は、会員登録を行う必要があります。
登録自体は無料なので、まずは登録をしておきましょう。
ちなみに、会員登録をしないと、そもそも求人案件が見られないサイトもあります。
案件に応募するのは、クラウドソーシングサイト上から行うことができます。
金額など条件を確認してから申し込むようにしましょう。
企業から連絡がきたら、実際に仕事をスタートします。
無事納品できたら報酬が支払われます。
業務委託は1件ごとに契約を行うので、終了しだい次の仕事を探す必要があります。
企業や仕事の種類によりますが、継続して仕事を依頼されるケースも多いです。
なお、報酬は、クラウドソーシングサイト上にたまっていくイメージです。
一定の期間ごと、もしくは一定金額がたまったら、銀行口座に振り込まれます。
ただし、ここで注意したいのは、報酬からクラウドソーシングサイトへの手数料を支払わなければならないということです。
クラウドソーシングサービスは、マッチング、企業とワーカーの取引や金銭の授受におけるシステムの提供、仮払い制度と呼ばれる保証制度など提供しているため、その運営費として一定数の手数料を設定しています。そして、これがクラウドソーシング会社の収益となるのです。
手数料は大手で20%程度です。なかには10%など割安な手数料を設定しているところもあります。案件の多さ、使い勝手の良さなどを見比べつつ、自分に合ったサービスを見つけると良いでしょう。
〇在宅ワークが得意な求人情報サイトで探す
正社員やパートなどの仕事を探す際、求人情報サイトで探す方が多いと思います。
しかし、完全に在宅ワークができる案件をそこから探すことは難しいです。
そこでおすすめなのが、在宅でできる業務委託案件を中心に紹介している求人情報サイトを活用することです。
クラウドソーシングサイトと同じように会員登録をすれば、そこから簡単に応募することができます。
もっとも有名なのが「ママワークス」で、幅広い業界における仕事が掲載されています。
専門的なスキルが必要なものから、事務的な仕事、クリエイティブな仕事とさまざまな職種がありますが、在宅ワーク未経験者むけの案件もたくさん掲載されているので、安心して利用することができます。職種名が不明確な場合は、キーワード検索でもOKです。
また、名前はママワークスとありますが、ママでなくても利用できますし、女性だけでなく男性会員もたくさんいます。
ちなみに、登録しなくても仕事は検索できますが、登録しておくと新着案件やおすすめ案件をメールで送ってくれるので、登録しておくことをおすすめします。
応募する方法はクラウドソーシングサイトとほぼ同様で、求人情報サイト上のボタンを押し、必要項目をフォームに入力するだけです。
会員登録時に氏名などといったプロフィールは入力してあるので、1件1件履歴書を提出する必要はなく、簡単に応募することができます。
企業から連絡があったら、実際に仕事をスタートさせます。
クラウドソーシングサイトと違い、あとは、企業とワーカーの直接取引になります。
求人情報サイトは求人、求人情報の掲載を行うことを基本的業務としているので、クラウドソーシングサイトのような案件管理のシステムの提供は行っていないためです。
仕事を終えると、報酬が支払われることになるのですが、企業との直接やり取りになりますので、手数料は発生しません。
基本的に継続的な仕事が多く、双方が合意すれば、そのまま仕事は継続することになります。
出典:ママワークス
〇インターネット検索で探す
先にあげたサービスを利用せずに、インターネット検索で探す方法もあります。
「在宅ワーク」「自宅」「求人」「仕事」などといったキーワードを組み合わせながら検索すれば、現在募集されている案件を見つけることができるでしょう。
そこに、「事務」「IT」などといったキーワードを追加すれば、指定ワード関連の職種に絞ることも可能です。
《おすすめの利用方法》
クラウドソーシングサイトは案件が多く、かつ手厚いサービスがあるため、在宅ワーク初心者にむきます。
仕事経験が乏しい、不安だという方は、手数料はかかっても、最初はクラウドソーシングサービスを利用し、在宅ワークに慣れていくといった方法がおすすめです。
ただし手数料は毎回かかるので、結構痛手になります。時給が1,200円程度の仕事でも手数料が20%であれば、実際は960円程度になってしまうためです。
慣れたら、その後求人情報サイトで仕事を探し、本格的に在宅ワーカーとして活動することが望ましいと言えるでしょう。
いっぽうで、仕事の経験もあり、とくに不安はないという方は、求人情報サイトで仕事を探してみると良いでしょう。
さきほど紹介したママワークスの場合、在宅ワークに関するお役立ち情報がたくさん掲載されているので、在宅ワークに不安を抱える方でも安心して仕事をスタートすることができます。
インターネット検索は、1件1件探すという点で、上の2つのようにリストでざっと見比べられないため、効率的な方法と言い難いです。
ピンポイントで、「この仕事を探したい」といった要望がない場合は、クラウドソーシングサービス、または求人情報サイトの活用をおすすめします。
30代におすすめの在宅ワーク
30代におすすめの在宅ワークを紹介していきます。
《事務系の経験がある方が活躍できるおすすめの在宅ワーク》
過去に事務で働いていた経験がある、または現在事務をしている方におすすめの在宅ワークがあります。
〇営業事務・サポート
営業事務とは、営業リストの作成や、履歴管理、資料の手配、取引先とのやり取りなど、営業のサポートを行う仕事です。営業サポートと呼ばれることもあります。
在宅ワーク特有の仕事ではなく、一般的な会社で行う仕事ばかりですので、営業部の事務として経験がある方なら、難しいことはほとんどないでしょう。
基本的には、ExcelやWordなど、汎用的なソフトが使用できればOKなことがほとんどです。
場合によっては、SUMや、VLOOKUPなどといったExcel関数を使用できることが条件となっていることもあります。
ほかに、必要なスキルとしては、ビジネスメールなどに慣れていることが挙げられている場合もあります。
報酬は、時給で1,000円から1,300円程度が相場です。
〇人事
求人の手配を行ったり、採用面接の日程調整を行う仕事です。
また、新入社員や既存社員の研修の日程調整などを行うこともあります。
とくに難しいスキルは必要ありませんが、ビジネスメールが打てること、Word、Excelなどの汎用ソフトが使用できることが条件とされていることが多いです。
Excel関数に知識がある人や、人事経験者は歓迎され、優先的に契約してもらえる可能性が高いです。
報酬は時給換算で1,000~1,300円程度が相場です。
〇労務
社員の給料計算や保険の手続き、福利厚生の管理などを行う労務管理においても、在宅ワーカーを募集していることがあります。
経験がないと、難しい分野ではありますが、社員のサポートとして、事務経験がある方を売れて入れている企業もあります。
報酬は時給換算で1,000~1,300円程度が相場です。
〇経理
会社のなかのひとつの重要な業務として、精算や記帳、仕訳、決算処理といった経理業務があります。日々のお金を管理し、正確に経理情報データを作成することは、会社を経営する上でかならず必要になるためです。
そんな経理業務も、アウトソーシングをする企業が増えています。
記帳や簡単な仕訳であれば、社員でなくても十分に可能であるからです。
さらに、経理システムのクラウドサービスが増えており、外部からでも処理できるようになったこともあり、在宅ワークで可能な経理の求人が増えています。
経理の場合、まったくの未経験者であると在宅ワークは現実的に難しいです。したがって、経理経験者、または、実際に経理の経験はなくても、簿記3級以上を保有していることが条件に挙げられることがほとんどです。
過去に経理業務をしていた、または、現在していて、副業を探しているという方におすすめの仕事です。
報酬は、時給換算で1,100円~1,400円程度です。
なお、決算時期、たとえば、決算前1ヶ月だけといった期間限定の案件も多いため、短期間だけ仕事をしたいという方にもむいています。
〇文字起こし/テープ起こし
会議やシンポジウムなど、参加者や登壇者が話した内容を文字データにするという在宅ワークがあります。
一般的には、録音された音声を聞いて対応するものがほとんどなので、時間にしばられず、自分のペースでできる仕事です。
なお、文字起こしにはいくつか種類があります。
聞こえたものすべてを事実のまま書き起こす素起こしと、ある程度言い間違いを修正したり無駄な部分を省いて書き起こすもの、要約してよりわかりやすいものにするもの、おもに3種類に分かれています。
どの書き起こしにするのかは依頼主の指定に従って納品します。
なかには、学会での発表など専門的な内容を含むものがあり、難易度が高いと報酬額も高くなります。
時給換算で、およそ、1,200~1,600円程度が相場ですが、不慣れで作業に時間がかかってしまうと、1,000円を切る恐れがあります。
《クリエイティブ》
〇資料作成
社員が使用する資料や、お客様向け資料を制作する仕事もあります。
もっとも多いのは、営業が使用するプレゼン資料です。
商品の魅力や仕様書だったり、顧客にあった企画書や提案書などを作成するといったものです。
この場合、商品についての知識は教えてもらえることが多いですが、資料については依頼主の要望に応えるものを提案、制作するスキルが必要です。
ほとんどの場合PowerPointで作成するので、PowerPointを保有していること、使用できることが最低条件です。さらに、ビジュアル重視の場合はillustratorやPhotoshopが使えることが必須、または優先条件とされているケースが多いです。
また、資料によってはグラフや表も活用するので、Excel関数やピボットテーブル、グラフ化などの知識も必要とされるでしょう。
PowerPointでも動画をうめこんだり、スライドショーにしたりといった知識が求められる場合もあります。
いっぽうで、技術的な仕様書、取り扱い説明書の作成といった案件もあります。
こちらは、正しい日本語の知識、わかりやすい言葉で表現する力が必要とされるでしょう。
時給換算で1,100~1,600円程度です。
なお、資料作成関連の仕事のなかには、試験問題の作成といった変わった案件もあります。
この場合、学術関係者だったり、過去に問題作成にかかわったことがないと、非常に厳しいですが、その代わり時給は1,600円以上と高いものもあります。
〇イラスト・グラフィック制作
依頼主から要望のあったイラストを作成する仕事です。
継続的にイラスト作成をお願いされるケースと、1作品だけで完結する案件があります。
パッケージにのせる商品のイラストやホームページに掲載するグラフィック、アニメやゲームに使用するキャラクターのイラスト、ロゴなど、その内容は多岐にわたります。
また、2Dのイラストだけでなく、3Dのものも多いです。
イラストやグラフィック制作の相場は、時給換算として案内するのは難しいです。1件あたり、2~3,000円から数万円のものまで幅が広いためです。
たとえば、ロゴ制作の仕事で20,000円の案件があったとして、1時間で作業が終わったら、時給は20,000円ということになります。
いっぽうで、写真を見て似顔絵を書くといった3,000円の仕事があったとして、それを1時間で終えたら時給は3,000円ですし、30分で書き終えたら時給6,000円となります。
名が売れて人気イラストレーターになれば、桁違いに稼ぐことも可能です。
〇DTP
フライヤーや雑誌などの読み物など、おもに紙媒体をデザインする仕事がDTP(デスクトップパブリッシング)ですが、在宅ワークでの求人も増えつつあります。
対象はさまざまで、スーパーのチラシ、不動産のフライヤー、クーポン券、広報誌などがあります。
DTPの仕事は、広告デザイン会社が募集しているケースが多く、定期的なもの、または単発のものがあります。基本的には1件あたり〇円といったように報酬が設定されています。
時給換算にすると、1,100~1,500円程度です。
AdobeのInDesignを保有している、使用できることが条件となっている場合が多いです。
〇動画編集
最近増えているのが、動画編集の在宅ワークです。
YouTubeやTikTokなどに載せるエンターテイメント動画や研修や企業紹介といったビジネスユースの映像に、音楽やテロップをいれたり、不要な部分をカットしたり、タイトル画面を入れるなどの編集作業を行います。
具体的に指示される場合もありますが、お任せの場合もあり、報酬は、映像の長さやその度合いによって大きく変わり、1本5,000円~数万円などといったように本数あたりの報酬設定となっています。
〇シナリオ制作
動画編集と同じく最近増えている仕事が、シナリオ制作です。
プロは、シナリオライターなどと呼ばれ、テレビの放送やラジオのシナリオを描いていますが、最近では、動画サイトやSNSの発展もあり、その対象も広がりつつあります。
YouTubeなどの動画サイトやアニメサイト、広告に掲載されるような短編アニメ、オンラインゲームのストーリー作成など範囲が広がっているうえ、個人がさまざまな企業や発信するようになったため、コンテンツ量も増加しているためです。
したがって、仕事の経験なしでも、自分のYouTube動画アップ経験を活かして、チャレンジする方も多くいます。
好きな時間にできることもあり、副業にもむいていると言えます。
なお、報酬額は時給ではなく1本あたりの値段で決められていることが多いです。
《IT系》
〇Webデザイン
Webサイトの新規立ち上げや、既存ページの見直しなどによるWebデザインの仕事があります。
パソコンさえあればどこでも作業ができるため、在宅ワークで可能な案件がたくさん掲載されています。
依頼主がおもな指示書を作成する場合と、クライアントへのヒアリングも委託される場合があります。報酬は時給ではなく、1件あたりの価格設定であることが多いですが、ヒアリングも任される場合は1件あたりの報酬が高くなる傾向があります。
ヒアリングはオンラインやメールなどで行う場合がほとんどですが、まれに、企業への訪問や出社が条件となる場合があるので条件をよく確認しましょう。
なお、ワイヤフレームを作成するソフトなど特別なソフトウェアの保有や使用経験が問われる場合もあります。とくにAdobe XDが挙げられている場合が多いです。
また、これまで手掛けてきたWebデザイン例やその解説などをまとめたポートフォリオの提出を求められる場合も多いです。
現在専業主婦やサラリーマンなどで、これからWebデザイナーになるため資格取得などを考えられている方は、企業に納品した作品はないと思いますので、練習で制作したデザインをまとめておくことをおすすめします。
〇コーダー
Webデザイナーやクライアントからの要望によりWebを制作する仕事です。
パソコンさえあれば、どこでも仕事が可能であるため、在宅ワークに向いている職種と言えます。
Webサイトを新規で立ち上げる場合と、既存ページの修正がありますが、最近はランディングページのみを作成していくといった案件もあります。
また、企業のインハウスコーダーとして、1つの企業をずっと受け持つ仕事もあります。
報酬は1件あたりで設定されているケースが多いですが、1つの企業を受け持つ場合は、月額、または年棒制のケースもあります。
報酬は、時間給あたり1,100~1,500円程度です。
htmlやcssは比較的習得しやすいので、専業主婦やサラリーマンに人気が高まっています。
より手軽に学べるオンライン講座も増えていますし、書籍も販売されていますので、手に職を付けたいという方におすすめです。
〇プログラミング
アプリケーションやクラウドサービスの開発、また予約や買い物ができるようなWebサイトのバックエンド側の開発などを中心に、プログラミングの案件も在宅ワークで請け負うことが可能です。
また、最近では、膨大な量のWebサイト のなかから特定の情報を抜き出すスクレイピングや、機械学習など、新しい分野での募集が増えています。
報酬は時給換算にして1,800円~3,000円程度と幅があります。
ほかの在宅ワークと比較し、平均時給が高めと言えますし、締め切り日に間に合えばいつ作業しても良いということで、小さなお子さんがいる方や、サラリーマンの副業としても注目を集めています。
〇SE(システムエンジニア)
アプリケーションやシステム開発において、クライアントとプログラマーの間にたつのがシステムエンジニアです。
どのような開発を進めるのかクライアントの要望を聞き出し、要件定義を行ったうえ、システムの基本設計を行い、プログラマーに指示出しをします。
在宅ワークで募集しているシステムエンジニアの仕事もほぼ同様です。
なお、システムエンジニアの場合、案件ごとの契約というより年間を通じた契約であることも多いです。開発されたシステムのテストはもちろんや、その後の運用保守、追加開発なども任されるケースもあります。
年間契約である場合、年収での計算になりますが、250万~1000万円までとかなり幅があります。
《パソコンスキルや専門知識があまり必要ないとされないもの》
〇テレアポ
対象者リストに電話をかけ、商品やサービスの案内をかけるのがテレアポです。
架電システムを利用することがほとんどで、おもに、パソコン、ヘッドセットがあれば特別なものは必要ありません。
パソコンにかんする難しい知識も不要なので、「ExcelやWordをほとんど使ったことがない!」という事務経験がない方でも気軽に始めることができます。
なお、商品やサービスに詳しい必要もありません。
架電をして、具体的な質問をされたり、詳しい内容が聞きたいと言われたときには、折り返し電話、または説明のための訪問のアポをとるだけだからです。
営業・接客の一種ではありますが、わりと単純作業に近いと感じる方もいるのではないでしょうか。
報酬は、1件あたり〇円といったように単価制の場合が多いですが、時給換算にすると1,000~1,300円程度です。
さらに、アポを取ることができれば、1件につき500~5,000円などインセンティブがつくことが多いので、稼げる在宅ワークとしても人気があります。
とはいえ、「営業なんかしたことがない」という方がほとんどだと思います。
しかし、どのようなことを話せばいいのか、最初の一言はなんといえばいいのか、ということについてもトークスクリプトが準備されているので、営業未経験者でも安心です。
〇カスタマーサポート
お客様からのお問い合わせを受けるカスタマーサポートの仕事にも、在宅ワークがあります。
これまでは、お客様の窓口としてカスタマーセンターを設けている企業が多かったのですが、働く人の確保が難しくなってきたこと、ICTが発展してきたことにより、自宅で電話を受ける在宅ワーカーの募集が増えてきています。
カスタマーサポートの場合、お客様の質問に答える必要がありますが、マニュアルや研修が用意されているので、最初からその商品やサービスに詳しくある必要はありません。また、担当分野を細分化し、覚えることも最小限に工夫している企業もあります。
報酬は時間給であることが多く、1,100~1,300円程度が相場です。
数は少ないですが、お問い合わせ件数が少ないところで、もし電話がかかってきた場合だけ対応する待機型の仕事もあります。その場合は、1件あたり100円などといった件数当たりの報酬が決められていることもあります。
そちらは、しっかり仕事をしたいというより、家事や子育ての合間でちょっとだけ仕事がしたいという方にむいていると言えます。
なお、数はそう多くはないですが、電話ではなく、メールやチャットによるカスタマーサポートもあります。
カスタマーサポートはパソコンの知識はあまり必要とされませんが、メールやチャットの場合、タッチタイピングができることが必須条件と言えます。
〇データ入力
在宅ワーク初心者や人と話すことがあまり得意でないという方に人気のある在宅ワークが、データ入力です。
その対象はさまざまですが、営業先リストの作成や、商品の販売データの管理や在庫状況のリスト更新、特定のオンラインショッピングサイトでの取り扱い商品のリストアップなどがあります。
基本的に文字を打ち込むのが仕事になるので、タッチタイピングができる方にむいています。
また、リストはExcelで作成することが多いので、Excelをもっているということが条件とされているケースが多いです。
Excelは得意だけど、自分ではExcelを持っていないという方は、納品方法にスプレッドシートを活用しているところを選ぶと良いです。
なお、単純にリストを作成するだけでなく、関数により集計をしたり、グラフ化をするなどの作業を求められることもあります。
その際は、「関数がわかる方」など条件に記載されているので、募集条件を確認するようにしましょう。
データ入力は、1件あたり〇円などと単価制の場合と、時給制の場合があります。
単価制の場合でも、100件で〇円など、まとめて納品して支払いが発注するという条件のところが多いです。
つまり、98件など、100件に満たないまま終わりにしてしまうと、仕事が完了したことにならず報酬ももらえないことがあります。
どれくらいの単位でどのように支払いがなされるかは、確認しておくようにしましょう。
〇出品登録
オークションやフリマアプリなどに、代理で出品する在宅ワークも多く募集されています。
募集内容によりパソコンが必要なものと、スマホで完結できるものとに分かれていますが、難しい知識は必要ありませんし、自分で出品したことがあるといった方には大変おすすめです。
出品画像や商品の概要については、依頼主から送られてくることがほとんどです。
文章を考え実際に登録していくだけで、報酬額は1件あたり〇円などと、単価制であることがほとんどです。
なかには、商品売り上げの〇%が報酬とされているケースもあります。
また、商品を自分で受け取り、写真撮影から発送などを全部請け負うなどといったケースもあるので、業務内容を必ず確認するようにしましょう。
すきま時間が利用でき片手間でもできる内容なので、子育て中の主婦にも人気が高い仕事ですが、商品買い取り式の仕事や偽ブランド品を販売するような案件には注意が必要です。
〇ハンドメイド
アクセサリーや子ども服などを制作して販売する在宅ワークもあります。
具体的には、ピアスやネックレス、子ども服、通園バッグやお弁当袋などをつくります。
おもに手作業になるので、手先が器用な方におすすめです。
具体的になにを制作するかは指定されていることが多いですし、あらかじめパーツを渡されることもあります。
報酬額はさまざまですが、1個あたり〇円などと設定されており、時給換算で1,100~1,700円程度が相場です。ただし、1つ制作するのに時間をかけたり、出来が悪くて引き取ってもらえなかった場合、時給換算にして1,000円を切るということもあり得るので、いかに、時間をかけずに丁寧にこなせるのかがポイントです。
なお、業務委託として受注をせずに、フリマアプリなどを通し、自分で販売を行う方法もあります。
〇SNSマーケティング(運用代行)
FacebookやInstagramなどのSNSを使用して、企業の代わりに宣伝を行う在宅ワークもあります。
こちらはパソコンが必要とされないケースがほとんどなので、スマホでできる仕事を探している方、子育て中や副業として仕事を探している方におすすめです。
飲食店であれば料理の写真を、物品であればその商品の写真を事前に共有されることがほとんどです。その素材を使ってPR文を作成したり、イベントのお知らせなどを行います。
Instagramの商品タグ付き広告などから、販売につながった場合はインセンティブが発生する場合もあります。
文言やタイミング全般を任されるケースもあり、その難易度に応じて報酬額は異なりますが、簡単な投稿だと時給換算で1,100円程度から、運用全般を任せられたり、インセンティブが発生した場合は1,800円以上が相場です。
《その他の仕事》
〇CAD図面作成
一戸建てや機器の部品や本体などのCAD図面を作成する仕事も在宅ワークで募集があります。
たとえば戸建ての場合、営業や設計士からの情報をもとに、CAD図面に起こすといった作業となります。基本的に、決められた締め切り日までに好きな時間でできる仕事で、黙々とできる作業と言えますが、不明な点を営業やお客様に確認をする必要が出てくるケースもあり、コミュニケーション能力を求められる場合もあります。
報酬は時給換算で1,100~1,800円が相場です。最近、3DCADができる人の需要が多く、時給換算で2,000円を超える案件も多くあります。
〇翻訳
Webサイトや取り扱い説明書、文献、学術論文などを翻訳する在宅ワークがあります。
翻訳する対象により、報酬額や計算方法はさまざまですが、時給換算にして1,500円以上が相場で、学術的なものや技術的なものなど高度な専門知識を求められるものだと3,000円以上になるものもあります。
また、最近では英語でだけでなく、中国語、タイ語、ベトナム語、マレーシア語、インドネシア語、フィリピン語などアジア県内の言語を翻訳する仕事が急増しています。
また、逆に日本語から各言語に翻訳する案件もあります。
なかには、社長や企業担当者として海外の企業とメールでのやり取りを行う際、翻訳・通訳をする業務もあります。どちらかというと秘書業務に近く、翻訳と同じく語学力が求められるのはもちろん、ビジネスマナーや調整力が求められます。
いずれにせよ、どの仕事でも、語学力や文化に対する知識、専門知識が求められます。
〇ライティング
指定されたトピックに応じて、記事を制作するのがライティングです。
書く内容、対象はさまざまで、200字から1万文字以上など、そのボリュームも依頼主によって変わってきます。
おすすめコスメや、年代別おすすめプレゼント、ITや投資、医療関係の解説文など、依頼される内容はさまざまで、そのなかで自分が書けそうなものを探すと良いです。
なかには、ドラマのあらすじ、芸能人のゴシップ、商品に対する感想など、ニッチな分野もあるのと、資格は必要とされないので、文章を書くことが嫌いでなければ、どなたでもチャレンジできる仕事です。
基本的にはパソコンがあれば仕事は可能ですが、Wordをもっていることが求められるケースがあります。
また、正確なタッチタイピングができることも条件として挙げられている場合もあります。
報酬は1文字あたりの単価で、1円~4円が相場です。
ただし、200字程度の感想文を書くといった案件の場合は、簡単で片手間でできる反面、1文字あたり0.5円など低く設定されているので、条件を確認しましょう。
在宅ワーク探しで注意したいこと
30代から注目を集めている在宅ワークですが、いくつか注意したいことがあります。
〇税金について知っておこう
業務委託で在宅ワークを請け負う場合、自分自身で収入の管理をする必要があります。
企業から給与という形でお金を受け取る場合、企業が働く人の代わりに所得を計算し税金を納めてくれています。
しかし、業務委託で仕事を行い報酬を受け取る場合は、企業が所得管理や税金の申告をしてくれるわけではありません。
サラリーマンやパートなどで給与所得がある方が業務委託で所得を得た場合、年間20万円を超えると確定申告が必要です。
ほかに収入がない専業主婦の場合、年間所得が48万円を超えると所得税の納税義務が発生し、確定申告が必要となります。
確定申告とは一年間でどれくらい収入を得て、どれくらいの税金を払うか申告することを指し、原則、自分が住んでいる地域を管轄する税務署にて手続きをします。
税務署や出張所、郵送などでも受け付けてくれますが、最近では、e-TAXで行う人が増えています。確定申告の申告期間がおよそ1ヶ月間に限定されているため、税務署だと込み合って1時間待たされるといったこともあるためです。
オンライン申告にはマイナンバーカードや読み取るための対応スマートフォン、または電子読み取り機が必要ですが、込み合うことなく申請が可能ですし、電子申請ならではの優遇措置が受けられます。
なお、所得税とは別に住民税も発生します。
地域により多少差がありますので、お住まいの自治体に確認するようにしましょう。
〇自己管理ができないと稼げない
通勤型の仕事の場合、上司や同僚がいて仕事をするのが当たり前ですが、在宅ワーカーの場合、だれも見ていないので、自己管理が必要です。
他のことについ気を取られてしまい、仕事が進んでなかったなんてことがあり得ます。
散らかっていて、つい片付けを始めてしまったり、ゲームやお菓子に手が伸びてしまって長い休憩をとってしまったりといったこともありますし、お子さんから話しかけられて集中できなかったなんて場合もあるでしょう。
業務委託は、仕事を完成し納品してはじめて報酬が発生することがほとんどなので、仕事が終わらなければ報酬はもらえません。
仕事の時間はきっちりとるなど、自分自身のマネジメントができない方には向いていないと言えます。
〇責任感をもって仕事しよう
業務委託は、企業と仕事の契約を結ぶものです。
多くの案件で、締め切り日が設定されているので、その日まで終了することが大前提です。
納品日までに終了しなかったり、指定されていた条件をクリアできていないと、クライアントに迷惑をかけてしまうことになります。
たくさん仕事をすれば稼げるのも事実ですが、自分が仕事にさける時間を計算し、どれくらいの仕事を進められるか見極めて受けていかないと、収拾つかないことになります。
とくに、始めたばかりの仕事や、急な発熱などもある小さなお子さんをお持ちの方は、無事に納品できるよう余裕をもって仕事を受けるようにしましょう。
〇仕事内容をよく吟味しよう
在宅ワーク案件の募集のなかには、「時給5,000円も可!」「簡単、誰でも稼げる!」などといった甘い文句で宣伝をしているものもあります。
その内容は、異性とアダルトなやり取りを求められるものだったり、普通の働き方ではそんなに稼ぐのは現実的ではなかったりするものもあります。
また、その仕事を請け負うのに特別な器具やソフトの購入が必要だとして事前に代金を取られたり、登録、紹介料を請求されるケースがあります。しかも、実際に支払ったあとは、仕事をもらえるどころか、連絡が一切取れなくなるなんてこともあります。
また、買い取り式の出品登録もありますが、取り扱いが偽ブランド品だった場合、販売をした者として罰せられる可能性もあります。
仕事内容はよく吟味して選ぶようにしましょう。
30代が在宅ワークで成功するには
30代が在宅ワークで成功するコツとはなんでしょう。
いくつかご紹介していきます。
〇まずは続けること
一番大事なことは続けることです。
在宅ワークは、自己管理が必要です。
条件の合う仕事を探し、その仕事を確実にこなしていくことでお金を稼ぐことができます。
そのポイントとしては、無理なくこなせる仕事を見つけることです。
たとえば、データ入力であれば1件ごとの単価は低いですが、一定量をこなすことで、きちんとまとまった収入となってきます。
在宅ワークの案件は、1案件が短い、一定期間で終了するものもあります。もし、一時的なものであれば、いまの仕事が終わる前に、仕事探しを始めるようにすると継続的に収入を得ることができます。
〇報酬が高い案件にチャレンジすること
仕事を探すときには、同じような仕事と比較してみましょう。
内容的にはほぼ同じでも、報酬に多少の差があるためです。
また、前述したように、クラウドソーシングサイトを利用すると、手数料がかかります。
たとえ10%だったとしても、収入は目減りしてしまいます。
したがって、手数料がかからない求人情報サイトを活用するなどの工夫もおすすめです。
さらに稼ぐためには、新たなスキル習得にチャレンジすることが望ましいです。
データ入力などの事務作業でも、Excel関数を習得すれば仕事の幅が広がりますし、htmlやCSSを習得できればコーディングの仕事ができるようになります。
このように仕事の選択肢を増やしていくことで、より報酬が高い案件を受けられるようになります。
最近ではオンライン講座も増えているので、働きながらでも、少しずつスキルアップや高額案件獲得を目指しましょう。
〇個人事業主となって優遇措置を受けること
在宅ワークをひたすら継続していくことで収入を得ることはできますが、個人事業主になることで税金面での優遇措置を受けることができます。
年に一度行う確定申告には、白色申告と青色申告がありますが、青色申告を行うと、最大で65万円の控除を受けることができるのです。
たとえば、オンラインで青色申告を行うと、基礎控除の48万円を合わせて、113万円分の控除を受けることができます。
たとえば、所得が180万円だった場合、113万円の控除を引いた額が課税対象となります。
白色申告の場合は、控除額が10万円なので、青色申告により大幅に節約することができるのです。
青色申告を行うためには、複式簿記を行う必要があります。
しかし、個人事業主むけに、freeeや弥生といった会計ソフトがあります。
簿記の知識がない方は、有料でもそれらを活用すると良いでしょう。
また、青色申告を行うと、生計を同じにする家族を青色事業専従者として登録することができます。個人事業主として事業規模が大きくなってきたときに、配偶者などの家族に給与を払い、それを経費とすることができるのです。
こういった制度をうまく活用していき、しっかりと稼げる在宅ワーカーを目指しましょう。
まとめ
今回は、人生の転機を迎えやすいと言われる30代に人気の在宅ワークについて解説してきました。仕事でさらなるステップアップを望む方や、結婚、出産などのライフステージの変化を迎える方にとって、働き方を見直すことは大変重要だからです。
実際に、多くの30代が、副業の一環として、または個人事業主として本格的に在宅ワークを始めています。
在宅ワークを行うには、メリット、デメリットの両方がありますが、自分にとって何が大切かを考えつつ、賢く、自分なりの道を見極めていただけたらと思います。
もちろん、いまの仕事を辞めて、完全にフリーランスになることは大きな決断です。
妊娠を機に、育休をとり、また同じ会社に復活するのか、退職して違う道を歩むのか迷っている方も多いと思いますが、なかなか簡単には判断できないことでしょう。
そんなとき、今回ご案内した内容が今後の道を決めるための参考になれば幸いです。
すでに出産を機に退職された方も、在宅ワーカーという働き方を選択肢に入れていただき、仕事、子育てを両立できるような働き方を見つけていただければと思います。