兼業主婦と専業主婦のメリット・デメリットとは?スケジュールも公開!
目次
私は現在「子どもがいる兼業主婦」。子どもが生まれるまでは「子どもがいない兼業主婦」でした。子どもが生まれる前後の約2年では「子どもがいない専業主婦」も「子どもがいる専業主婦」も経験済み。
つまり一応すべての立場の「主婦」をしています。ですから一言で「主婦」と言っても、その時の状況により物事に対する捉え方や行動、考え方などが全く変わってくることはよく理解できているつもりです。
ここではすべての「主婦」の良い点と注意点をご紹介します。
専業主婦・兼業主婦とは
専業主婦とは、炊事、洗濯、掃除などといった主婦業に専任している女性のことを言います。必要な食材や生活用品の買い物をしたり、家計をやりくりするといったことも含まれるでしょう。
いっぽうで兼業主婦とは、先ほど述べたような主婦業をこなしながらも、働いている人を指しています。
明確な定義はないのですが、一般の人が兼業主婦と言う場合、課税所得に達しているような収入を得ている方を指す場合が多いです。
つまり、正社員や契約社員などとして働き、所得税や住民税を納めている方を指しています。収入を得てはいても夫の扶養範囲内でのパートをしている方は専業主婦と呼ばれたり、まったく収入を得ていない女性たちと区別してパート主婦と呼ばれたりしています。
とはいえ、扶養範囲内で働いている人も兼業主婦、または共働きと呼ぶ方も大勢いますし、ケースバイケースと言えるでしょう。
専業主婦・兼業主婦 その割合は?
専業主婦と兼業主婦の割合は、およそ3:7の割合となっています。
この数字の兼業主婦とは、課税所得に達しているのか(扶養範囲内か外か)という分類ではなく、単純に就業している人のことです。
(総務省「長期時系列表1 b-6就業率 -全国,月別結果」より作成)
上の表は、総務省が毎月行っている就業率調査を5年ごとの年平均の数字にまとめたものです。
令和2年の時点で、総数に対する就業率が51.8%と2人に1人という数字となっていますが、これは、14歳未満の学生や未就学児、65歳以上のシニアも含まれているので現実的な数字とは言えません。
15歳~64歳、言わば、働く世代に限定した就業率を見ると、令和2年時点で70.6%となっていますので、10人中7人が働いているということになります。
ちなみに、この70.6%という数字は、昭和55年と比較すると20%近くも上昇しているのがお分かりいただけると思います。
また、年代別の内訳を見ると、昭和や平成初期は、35歳~54歳までの就業率が高いですが、平成後半になると、25歳~54歳までおしなべて7割以上と、平均して就業率が高くなっています。
これは、女性も働くということが当たり前になってきたこと、さらに子育てをしながらでも働かざるを得ない事情があることなどが影響していると思われます。
今後、政府の働き方改革やICTの発展などにより、時短制度など兼業主婦に優しい体制作り、テレワークの拡大が進むにつれ、今後も就業率は伸びるものと推測されます。
専業主婦・兼業主婦、どっちが大変?
結婚や出産を機に、専業主婦になろうか兼業主婦になろうか悩んでいる方は、専業主婦と兼業主婦のどちらが大変なのか、疑問に思う方も多いと思います。
しかし、これは個々人の状況や考え方次第で変わってくるので、どちらがどうだということは一概に言えません。
たとえば、兼業主婦でもお子さまがいないご家庭ならば、お子さまがいる専業主婦よりも、食事作りや洗濯などの負担が減ると言えるかもしれません。
お子さまがいる場合、お子さまに合わせた食材や料理を作らなければならないですし、場合によっては大人用と子ども用に分ける方もいます。
洗濯についても、家族が増える分だけ衣類やタオル類が増えますし、体育や部活で泥汚れなどが発生することもあります。その場合、洗濯を2回に分けたり、泥汚れがあるものは別途漂白したりと、結構な重労働になると言えるからです。
そう考えると、お子さまがいる兼業主婦の方はもっとも大変な状況だと言えますが、実家がそばにありお子さまの送り迎えがお願いできたり、食事作りのサポートをしてくれる場合は、苦労は激減すると言えるのではないでしょうか。また、配偶者が料理や片付けが大好きで進んでやってくれる場合もあります。
このように、子どもの数や結婚相手、両親の助け、さらには仕事の種類や残業の有無などにより大変さは異なると言えますし、そもそも、大変と感じる度合いは人によって異なるので比較することが難しいということもあります。
なかには、専業主婦だと家事を完璧にこなさなければならないうえ、ずっと家にいることでストレスがたまるなんて方もいますし、専業主婦で家計のやりくりを頑張るくらいなら働いてお金を稼ぎ、我慢せずに好きなものを買うほうが楽だと考える方もいるようです。
そういった意味では、専業主婦と兼業主婦、どちらが大変かということは、決して答えの出ない疑問と言えますし、あくまで、状況や考え方次第という一つの結論を出すことができます。
子どもがいる兼業主婦について
今の私は「子どもがいる兼業主婦」になります。この立場の主婦の良い点と注意点とは何でしょうか?
まずは良い点からご紹介します。
【子どもがいる兼業主婦の良い点】
この立場の主婦の良いところは、子どもがいない兼業主婦ほどではないけれど「金銭的に余裕があること」でしょう。子どもがいる非正規兼業主婦の平均的な月のお小遣いの額は、1万〜2万円と言われています。
一方、子どもがいる正規兼業主婦の平均的な月のお小遣いの額は、その倍の2万〜4万円とのこと。正規・非正規で額の差はあるものの、自分のために使えるお金が、たいていの兼業主婦にはあるようです。確かに私も、本当に欲しいブランド品は小遣いを貯めたうえではあるものの、買えてはいます。
では「子どもがいる兼業主婦の注意点」とは何でしょうか?
【子どもがいる兼業主婦の注意点】
子どもの年齢にもよるとは思いますが、この立場の主婦の注意点は「自分の休息時間の確保が難しいこと」だと思います。例えば私の場合、平日の時間の過ごし方は下記のようになります。
1.子どもが登校後2時間かけて出勤。その通勤時間に、(私は副業で在宅ワークのライターをしているので)記事の構成を考えたり、ベースの文章を作成。
2.昼休みは10分で済ませ、残りの時間で学童もしくは学校、またはPTAの提出物の対応。帰りの電車は出勤同様、記事の構成を考えるか、ベースの文章を作成。
3.帰宅後は、晩御飯・子どもの宿題チェック・お風呂を済ませて、寝るまでの時間で再度記事作り。
なお休みの日は「子どもと過ごす時間」にしています。以上のように日々を過ごしているので、正直、私自身の休息時間はありません。ただ私に関して言えば、納得したうえで以上のような時間の過ごし方をしているので、全く不満はありません。
子どもがいない兼業主婦
私は10年以上、その環境で過ごしました。この立場の主婦の方の良い点と注意点とは何でしょうか?
まずは良い点からお伝えします。
【子どもがいない兼業主婦の良い点】
この立場の主婦の良いところは、「金銭的にも時間的にも余裕があること」。確かに私自身この時代は、今では考えられないお金の使い方と時間の過ごし方をしていたと思います。
例えば夫の月の小遣いは10万円以上。私は明確な額の小遣いはありませんでした。しかし欲しい高級ブランド品は即買い、週末はホテルでランチとエステ、長期の休みは旅行と今では絶対にできない生活をしていました。
ではこの立場の主婦の注意点とは、いったい何でしょうか?
【子どもがいない兼業主婦の注意点】
この立場の主婦の注意点と言えば、「家計及び健康管理が杜撰であること」。「家計管理が杜撰」は意外なように思われるかもしれません。
しかし「仕事を続ける限り、お給料はいただける」という考えが根底にあるので、私はこの時代、全く貯金をしませんでした。と言うか「貯金をする」という考え自体、ありませんでした。
次に「健康管理が杜撰であること」ですが、この時の私は朝は7時前に家を出て、夜は終電もしくはタクシーで帰宅している毎日。退社は、早くても22時を過ぎていました。ですから、晩御飯は基本居酒屋。「帰って自炊」ということは、仕事で疲れているし元々料理が好きではなかったので、考えが及びもしませんでした。
もちろん「その日の疲れを忘れる」という名目で、お酒は何杯も飲みます。その結果、肌荒れや目の下のクマ、片頭痛に悩まされることが日常化。ほぼ毎日、何かしらの薬にお世話になっている状態でした。
子どもがいる専業主婦
妊娠してから再就職するまでの間、私はこの立場でした。この立場の主婦の良い点と注意点とは何でしょうか?
まずは良い点からお伝えします。
【子どもがいる専業主婦の良い点】
なんと言っても「子どもとの時間がしっかりと確保できること」。子どもと過ごせる時間は、長いようで結構短いもの。
しかも“何をしてもかわいい時期”なんてごくわずか。その「天使の時代」を堪能できる幸せは、子どもがいる専業主婦の特権であり、お金には代えられない宝物だと思います。
特に仕事に疲れた日の帰り道、ベビーカーに乗った子を見ると、「私は“初めてのたっち”も“初めてのあんよ”も見ることができなかったな」とふとした瞬間に思うことはたまにあります。
ところでこの立場の主婦の注意点とは何でしょうか?
【子どもがいる専業主婦の注意点】
やはり「家計のやりくりの大変さ」でしょうか。私は妊娠を機に退社。再就職するまでの約2年間、専業主婦でした。しかし上記の通り、子どもがいない兼業主婦時代は自分の稼ぎはすべて自分のためだけに使っていました。
そんな生活を10年以上続けていたので、いきなり“節約”や“自炊”ができるはずもありません。そのうえ“未知の子育て”も加わり、「赤ちゃんは泣くことが仕事」と言われていますが、私もあらゆるストレスのため一緒になって泣いたものです。
この時代は例えば“節約”に関しては、一か月で使うお金の額を決め、「電気代」「水道代」「携帯代」のように封筒に小分けして保管。それ以上のお金は使わないようにするような工夫をして、とにかく無駄遣いをしないように努力。
また“自炊”は「肉じゃが」を作り置き。そこから「コロッケ」や「カレー」に変身させて負担を少なくしたりするなど、可能な限り“疲れない節約”“しんどくならない自炊”をするように努力していました。
子どもがいない専業主婦
子どもがいないときの再就職活動中の話ですが、私はこの立場にありました。この主婦の良い点と注意点とは何でしょうか?
まずは良い点からお伝えします。
【子どもがいない専業主婦の良い点】
とにかく「自由な時間の多さ」。私は図書館が好きなので、開館から閉館まで図書館で過ごすことが多かったです。
時間はあるけれど自由に使えるお金はないので、自宅から歩いて行ける図書館をピックアップ。散歩がてら歩いて行ったりして、時間を過ごしたりしていました。
ではこの立場の主婦の注意点とは何でしょうか?
【子どもがいない専業主婦の注意点】
それはズバリ「金銭的余裕が少ないこと」。専業主婦の半数は「小遣いがない」と言われています。おそらく「子どもがいる専業主婦」に比べると、金銭的余裕はあると思います。かと言って、気兼ねなくお金を使える訳ではないでしょう。
私もこの時代は、友だちと食事に行ったり、遊びに行ったりするときのために日々節約して、コツコツとお金を貯めて備えました。またその遊んだり食事に行く友だちは、結果的には大切な家のお金を使うことになるので、本当に一緒にいたい人とだけ過ごすように。ですからこの時代は自由に使えるお金は少なかったですが、本当に一緒にいたい人とだけ居たのでストレスは少なかったです。
専業主婦・兼業主婦 金銭面のメリットデメリット
専業主婦と兼業主婦、どちらも金銭面でのメリットやデメリットがあります。
≪専業主婦の場合≫
—メリット—
・配偶者控除を受けられる
・税金を支払わなくても老齢年金がもらえる
・税金を支払わなくても健康保険に入れる
このように、専業主婦の場合、さまざまな優遇措置が用意されていると言えます。
—デメリット—
・将来もらえる老齢年金額が少ない
・金銭的に余裕がなく、教育費にお金をかけられなかったり、家計のやりくりに苦労しがち
・自分が自由に使えるお小遣いがない
税金面で優遇が受けられる反面、配偶者の収入だけで生活をしなければならないことから、ゆとりがない可能性が高いです。
家計に問題はなくても、自分自身には収入がないことから、飲食費や美容、習い事など自分のためにお金を使うことにためらいを感じる方も多いようです。
お金を大事に使うという気持ちが生まれやすいので、家計管理や節約をしっかりと行った結果、意外と貯金ができたなんて声もあります。
≪兼業主婦の場合≫
—メリット—
・家計にゆとりがある
・将来もらえる老齢年金額が多い
・自由に使えるお小遣いができる
・ローンが組みやすい
兼業主婦の場合、働いている間だけでなく将来的にわたり、金銭面でゆとりができるので、生活が潤うと同時に、自分自身が自由に使えるお金が増えるということが言えます。
たとえば、高価な化粧品を購入したり、お友達と贅沢ランチをしたり、海外旅行に行ったりするといったことも可能でしょう。また、自分への投資ということで習い事もできるので、ますます自分に磨きをかけたりキャリアアップも叶うと言えます。
とはいえ、以下のようなデメリットもあります。
—デメリット—
・配偶者控除が受けられず、収入の分だけ税金を支払う必要が出てくる。
・子どもが小さいうちは保育園費や学童費などが余計にかかる
・普段着とは別に仕事に必要な服飾小物など出費が多い
・出来合のものを買ったりして食費があがる
・時短家電の購入や家事代行サービスなどの利用により出費が増える恐れがある
このように、金銭面でのデメリットは意外に少なくありません。
基本的には、働いて得た収入よりもこれらの出費が多くなるとは言いがたいため、生活面でのゆとりが出るというほうのメリットの方が大きいと言えるでしょう。
働き方で生涯年収は変わる?
働き方で生涯年収ががらりと変わるというのはよく言われていることです。
実際に、専業主婦と兼業主婦とでは、一生における年収に大きな差が出てくることになります。
たとえば、まったく仕事をせずに、専業主婦で生活していく場合は、税金も発生しませんが収入は0(ゼロ)ということになります。もし、これが週に3回、1日5時間のパートをした場合には、たとえ時給1,000円計算でも、週に15,000円、月に6万円となり、年間では72万円となります。これを30歳から65歳までの35年間続けると、なんと2,520万円になるのです。
たとえ配偶者の収入だけで生活ができるとしても、収入が年金だよりになる老後は生活にゆとりがないと言われていますから、週に3回だけでも仕事をすることの意義が大きいことが分かっていただけるでしょう。
さらに、回数を増やし、週5回パートをすれば、同じ条件で年間120万円になります。これを同じように35年間で考えると、なんと4,200万円という金額になるのです。
なお、所得が年間106万を超えると社会保険への支払いが発生する場合もあるので、そのままそっくり4,200万円が入ってくるわけではありませんが、いずれにせよ将来の備えができることには変わりはありません。
兼業主婦も専業主婦も、それぞれみんな素晴らしい!
どのような主婦の立場であれ、良いところも注意点も必ずあります。大切なことは、「どのような環境でも、楽しむことができるかどうか」。“楽しむこと”は、心に余裕がなければできません。
心に余裕があれば、いろいろな角度から自分のおかれた環境を見ることができます。その結果、物事は良い方向に進んでいきます。例えば“節約”も、楽しめるようになるまでは本当に大変でした。
しかし「お金が貯まる“楽しさ”」を実感できてからは、お金を貯めることに喜びを感じ「もっと貯めるためにはどうすればいいか?」を考え、実行。さらにお金は貯まっていく…というように良い流れが自然にできたわけです。
「主婦」の皆さん、まずは自分の“楽しみ”を見出してください。そして現状に満足するだけではなく、もっと楽しむための方法を考え行動してみましょう!きっと良い環境になること間違いなし、ですよ♪