職業訓練とは?簡単にハローワークのコース一覧を解説!
「新しい仕事に挑戦したいけど、何から始めればいいの?」「スキルを身につけてキャリアアップしたい!」そんな風に考えていませんか?
このコラムでは、ハローワークの職業訓練について、わかりやすく解説します。
職業訓練は、ただ単に仕事を探すだけでなく、あなたのスキルアップやキャリアアップをサポートしてくれる制度です。
無料で、またはテキスト代など一部の費用負担で、IT、事務、介護など、さまざまな分野のスキルを習得できます。
この記事では、職業訓練の種類や選び方、受講の流れ、そしておすすめの職業訓練コースまで、職業訓練について詳しく知りたい方にわかりやすく解説します。
職業訓練を活用して、あなたにとっての理想の未来を掴みましょう!
職業訓練とは?
職業訓練は、新たなスキルを習得し、キャリアアップや再就職を目指すための教育プログラムです。
ハローワークなどの公的機関や民間企業が実施しており、失業中の人だけでなく、現職の人も受講できます。
職業訓練の目的は、主に以下が挙げられます。
- 失業中の人の早期再就職のサポート
- 現在の仕事で役立つスキルの向上や新しいスキル習得の支援
- 異なる職種への転職を希望する人のためのスキル習得支援
職業訓練の種類や対象者によって、目的は多岐にわたります。
職業訓練は、一人ひとりの個性やキャリアプランに合わせた多様な学びを提供し、個人の能力を最大限に引き出すことを目的としています。
これにより、社会における多様性の促進にもつながります。
職業訓練は、短期間で実践的なスキルを習得できるため、効率的にキャリアアップを目指せるという大きなメリットがあります。
例えば、プログラミングやデザインといった最新の技術を学ぶことで、短期間で専門的な知識やスキルを身につけることができます。
また、職業訓練で得たスキルは、就職活動においても大きな武器となります。
企業は、即戦力となる人材を求めています。それに対して職業訓練修了者は、求められるスキルを備えているため、採用試験において有利になることがあります。
さらに、新しいことを学ぶことはモチベーションの向上にもつながります。
職業訓練を通して新たな知識やスキルを習得することで、仕事に対する意欲を高め、より充実した日々を送ることができるでしょう。
ハローワークは、国民の雇用安定を図るために職業訓練を実施しています。
求職者のスキルアップを支援し、就職率の向上と地域の産業構造の変化に対応できる人材育成を通じて、個人のキャリア形成をサポートしています。
職業訓練を活用することで、より良い仕事に就くための第一歩を踏み出すことができます。
職業訓練の種類は大きく分けて2つ
職業訓練には大きく分けて2つの種類があります。
「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」です。
ここでは、それぞれの特徴や対象者、コース内容などを詳しく解説していきます。
公共職業訓練コースの詳細
「公共職業訓練」は、国や地方公共団体が実施する職業訓練で、主に雇用保険(失業手当)を受給中の方を対象としています。
雇用保険を受給できる条件は、以下が挙げられます。
- 失業中であること
- 仕事が見つかればいつでも就職できる状態であること
- 過去2年間で、雇用保険に12ヶ月以上加入していたこと
より詳しい情報は、お近くのハローワークでご確認ください。
仕事を辞めた際に会社からもらう「離職票」を持参すると、手続きがスムーズに進みます。
公共職業訓練のコースは、ものづくり、事務、ITなど、幅広く用意されています。
これらの訓練を実施しているのは、国・都道府県・民間(都道府県から委託された機関)などです。
訓練を受ける際は、専門学校や公的施設に通うことになります。
訓練期間は、コースによって異なります。短いもので3ヶ月程度、長いもので2年程度とさまざまです。
費用は、基本的に無料です。
テキスト代などの実費は自己負担となる場合がありますが、訓練中は以下の手当を受け取ることができます。
- 基本手当(失業手当)
- 受講手当
- 通所手当
- 寄宿手当(該当する場合)
これらの手当のおかげで無収入になることがなく、安心して訓練に専念できます。
公共職業訓練コースの注意点やポイントは、以下が挙げられます。
- 公共職業訓練を受講するには、失業保険の残日数に制限があり、おおよそ3分の2の残日数がある状態で受講を開始する必要がある。
- ハローワークの職員が、あなたの状況に合わせて最適な訓練コースを提案してくれる「受講あっせん」制度がある
- 受講あっせんを受けることで、訓練期間の延長や、受講手当、通所手当などが受けられる場合がある
お住まいの地域によって異なる可能性があるため、詳しい内容は最寄りのハローワークにご相談ください。
求職者支援訓練コースの詳細
求職者支援訓練は、雇用保険の対象外となる方が対象となる職業訓練制度です。例えば、以下のような幅広い方が対象になります。
- 雇用保険に加入していなかった職場で働いていた方
- 自営業やフリーランスをやめて就職したい方
- アルバイトやパートから正社員を目指している方
実施機関は、都道府県から委託された民間の機関が中心となっています。
訓練内容は、IT、介護・福祉、医療事務など、さまざまな分野が用意されています。
訓練期間は、コースによって異なりますが、一般的に2ヶ月から6ヶ月程度と、公共職業訓練コースよりも全体的に期間が短いという特徴があります。
求職者支援訓練は、基本的に無料で受講できます。(テキスト代などは自己負担)
さらに、「職業訓練受講給付金」という手当を受けることができます。
- 受講手当:月額10万円
- 通所手当:交通費(月額上限あり)
- 寄宿手当:自宅から通えない場合に支給(条件あり)
ただし、これらの手当を受けるためには、収入制限などの条件を満たす必要があります。
具体的には、以下のような条件です。
- 本人の月収が8万円以下
- 世帯全体の収入が月30万円以下
- 世帯全体の金融資産が300万円以下
詳細については、お近くのハローワークでご確認ください。
求職者支援訓練コースは、一般的に以下の流れで受講できます。
- 最寄りのハローワークで、求職者支援訓練について相談する
- ハローワークの職員のアドバイスを参考に、自分に合ったコースを選ぶ
- 必要書類を提出し、入学手続きを行う
- 入学手続きが完了すると、訓練がスタート
求職者支援訓練コースは、訓練に積極的に参加することが求められます。
無断欠席が多い場合は、給付金の支給が停止されることがあります。
また、訓練期間中は、積極的に就職活動を行う必要があります。
求職者支援訓練は、新たなスキルを習得し、安定した仕事に就きたいという方にとって、便利な制度です。
詳細については、以下の厚生労働省のWebサイトや、お近くのハローワークでご確認ください。
おすすめの職業訓練コース
ここまで、職業訓練の概要や職業訓練には、公共職業訓練と求職者支援訓練があるということをご紹介してきました。
ここからは、おすすめの職業訓練コースや詳細を具体的にいくつかご紹介します。
公共職業訓練でおすすめのコース
まずは、主に雇用保険(失業手当)を受給中の方を対象としている、公共職業訓練でおすすめの職業訓練コースを紹介します。
Webデザインの職業訓練コース
Webデザインの職業訓練コースでは、HTML/CSSを用いたWebサイト制作、画像処理ソフト(IllustratorやPhotoshop)を使ったデザインスキル、そしてWebデザインに関する理論的な知識を習得します。
Webサイトの設計から構築、そして運用まで、Webデザインに必要な一連のスキルを学ぶことができます。
このコースの修了後は、Webデザイナー、Webサイトの運営・管理といった仕事に就くことを目指せます。
また、希望者には、ウェブデザイン技能検定やIllustrator/Photoshopの資格取得の機会も提供されています。
プログラミングの職業訓練コース
プログラミングは、コンピュータに指示を出すための言語です。
Webサイト、ゲーム、アプリ、そしてIoTデバイスなど、私たちの身の回りの多くのものがプログラミングによって動いています。
プログラミングの職業訓練コースでは、C言語、PHP、JavaScriptなど、さまざまなプログラミング言語を学びます。
例えば、コンピュータ制御のプログラミングコースでは、C言語を用いてロボット制御や電気・電子機器の組み立てを学ぶことができます。また、Web系のプログラミングコースでは、PHPやJavaScriptを用いて動的なWebサイトを作成する方法を習得できます。
これらのコースの修了後は、プログラマー、システムエンジニア、Webエンジニアなどの仕事に就くことを目指せます。
医療事務関連の職業訓練コース
医療事務は、病院やクリニックなどの医療機関で、受付、会計、レセプト業務などを行う仕事です。
医療事務の職業訓練コースでは、医療事務の基礎知識、医療用語、医療事務用パソコンソフトの使い方などを学びます。
また、医療機関での実習を通して、実際の医療事務の仕事を体験できます。
医療事務の資格は必須ではありませんが、専門知識を習得することで、より多くの医療機関で活躍できます。
パソコンスキルの職業訓練コース
パソコンスキルは、現代社会において必須のスキルの一つです。
パソコンスキルの職業訓練コースでは、Word、Excel、PowerPointなどのOfficeソフトを使いこなすためのスキルや、パソコンのセキュリティに関する知識を習得します。
このコースの修了後は、一般事務、営業事務、販売事務など、幅広い職種への就職が期待できます。また、希望者には、日商パソコン検定などの資格取得の機会も提供されています。
介護関連の職業訓練コース
高齢化社会が進む中、介護の仕事はますます重要になっています。
介護の職業訓練コースでは、介護の基礎知識や技術を学び、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修などの資格取得を目指します。
このコースの修了後は、高齢者施設や障害者施設などで、介護職員として働くことができます。
求職者支援訓練コースでおすすめのコース
次に雇用保険の対象外となる幅広い方が受講の対象となる求職者支援訓練コースでおすすめの職業訓練コースを紹介します。
IT関連のコース
プログラミング言語やデータベース、ネットワークなど、IT業界で活躍するために必要な基礎知識を幅広く学ぶことができます。
ソフトウェア開発の工程や、システムの設計・構築・運用など、ITシステムに関わる一連の流れを習得することも可能です。
これにより、Web開発会社やシステム開発会社などへの就職が期待できます。
Webデザインの職業訓練コース
Webデザインのコースでは、HTML、CSS、JavaScriptといったWebサイト制作に必要な言語を学び、実際にWebサイトを作成できるスキルを習得します。
さらに、PhotoshopやIllustratorなどのグラフィックソフトを使って、魅力的なデザインを作成する方法も学ぶことができます。
修了後のイメージとしては、Webデザイナー、Webディレクター、フロントエンドエンジニアなどへの就職が考えられます。
事務関連の職業訓練コース
事務関連のコースでは、ビジネス文書の作成、Excel、Word、PowerPointなどのOfficeソフトの操作、経理、簿記、人事労務などの知識を習得します。
修了後のイメージとしては、一般企業の事務職、経理事務、人事事務などへの就職が考えられます。
介護分野の職業訓練コース
高齢者や障害者の介護に関する基礎知識や技術を学びます。
食事介助、排泄介助、移動介助など、介護の現場で必要なスキルを習得できます。
このコースを修了すれば、介護施設や病院、訪問介護事業所などでの介護職への就職が期待できます。
これらのコースは、未経験者でも安心して受講できるよう、基礎から丁寧に教えてくれるところが多くあります。
また、ハローワークでは、個々の状況に合わせて最適なコースを紹介してくれますので、まずは相談してみることをおすすめします。
参照元:職業訓練検索・一覧 – ハローワークインターネットサービス
新しい一歩を踏み出す!ハローワークの職業訓練でスキルアップ
職業訓練には、主に「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の2種類があります。
それぞれの訓練で、Webデザイン、プログラミング、医療事務、介護など、多様なコースが用意されており、あなたの興味やキャリアプランに合わせて選ぶことができます。
職業訓練は、ただ仕事を探すだけでなく、新しいスキルを習得し、自己成長を促すためのきっかけとなります。
無料で、または一部の費用負担で、専門的な知識や技術を身につけられるのは大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
ハローワークでは、あなたの状況や希望に合わせて、最適な職業訓練コースを紹介してくれます。
まずは、近くのハローワークに相談して、新しいキャリアへの第一歩を踏み出すために、職業訓練を活用してみましょう!