自宅に届く内職のおすすめ9選!収入の目安や5つの注意点も

自宅でできる仕事と聞くと、パソコンを使った在宅ワークを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかし、昔ながらの「内職」も根強い人気があります。例えばシール貼りや梱包作業などは特別なスキルがなくても始めやすく、子育てや介護の合間に少しずつ取り組めるのが利点です。一方で、注意したい点もあります。
本記事では自宅に届く内職の基本から収入の目安、メリット・デメリットや気を付けたいポイントまで詳しく解説します。自宅にいながら収入を得たいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
そもそも内職とは?在宅ワークとの違いも
そもそも内職と在宅ワークには、どのような違いがあるのでしょうか。ここでは基本を解説します。
- 業務内容
- 適用される法律
- 必要なスキル
それぞれ見ていきましょう。
業務内容
内職の業務内容はシール貼りや袋詰め、封入作業や部品の組み立てなど、決められた手順に沿って淡々と進める軽作業が中心です。基本的に企業から材料や作業マニュアルが送られてきて自宅で完成品に仕上げ、期日までに返送する流れになります。
業務ごとに求められる作業の種類や数量は異なりますが、共通しているのは「丁寧さ」と「根気強さ」が評価につながる点です。例えばシールが曲がっている、数量が不足しているといった不備があると、再提出や減額の対象になることもあります。そのため単純に見える作業でも、正確性を維持し続ける集中力が大切です。また同じ作業を繰り返す性質上、一定のリズムを保てる人に向いている働き方といえます。

適用される法律
内職は「家内労働法」という特別な法律の対象となります。この法律は、在宅で作業する人が一方的に不利な条件を押しつけられないように整備された仕組みです。発注する企業には作業内容や報酬額、支払いの方法をあらかじめ明記した「家内労働手帳」を渡す義務があります。
つまり、仕事を受ける側が条件を理解したうえで安心して作業できるよう、最低限のルールが定められているのです。一方、在宅ワークは個人事業主としての業務委託契約が多く、基本的に労働環境の保証がありません。同じ「自宅で働く」形態であっても、法律上の扱いが違うことを知っておくと、契約を確認する際の視点が変わり、トラブルを避けやすくなるでしょう。
必要なスキル
内職の場合、スキルがなくても取り組める軽作業が中心です。そのため、専門的な知識よりも「丁寧さ」「集中力」「時間管理」が求められます。シールを真っ直ぐに貼る、部品を欠けなく組み立てる、納期を守るといった基本的な作業を正確に遂行することが、収入や継続依頼につながるでしょう。
在宅ワークと呼ばれる仕事のなかにも、データ入力や簡単なアンケート回答のように特別なスキルが不要な案件は存在しますが、パソコン操作や文章力、デザイン知識などを持っていると、報酬が高い案件に挑戦できる点が大きな違いです。
内職は誰でも始めやすいものの収入が限定的になりやすく、在宅ワークはスキル次第で大きく収入幅が広がる特徴があります。徐々に収入アップを目指すなら、内職で慣れたあとにスキル習得へ進むのも一つの選択肢です。
自宅に届く内職で得られる収入目安
内職は手軽に始められますが、収入は作業量や案件内容によって大きく変わります。多くの場合、時給換算すると一般的なアルバイトより低い水準となるため、副収入として考えるのが現実的です。ここでは、代表的な内職の報酬水準や収入例を紹介します。
- 収入の相場感
- 月収の目安
- 内職と在宅ワークの収入比較
それぞれ解説します。
収入の相場感
シール貼りや袋詰めなどの軽作業は、1個あたり0.5円〜2円程度の単価で設定されることが多く、1時間あたりに換算すると数百円程度になることも珍しくありません。例えば1,000枚のシール貼りを1枚1円で請け負った場合、報酬は1,000円となりますが、実際に作業を終えるまで数時間かかることもあります。
月収の目安
内職をフルタイムに近い時間で取り組めば、月に数万円程度の収入も不可能ではありません。しかし実際は家事・育児の合間に取り組む人が多いため、平均的には月5,000円〜2万円程度に落ち着くケースが多いといわれています。安定した収入を得るには、継続して案件に取り組める時間を確保できるかがポイントといえるでしょう。
内職と在宅ワークの収入比較
在宅ワークには、Webデザインやライティングなど比較的単価が高い案件もあり、スキル次第で1時間あたり2,000円以上を得られることもあります。内職は単純作業が中心のため、高収入は望みにくく、副収入という位置づけで考えるとよいでしょう。「まとまった収入」よりも「スキマ時間でコツコツ稼ぐ手段」として考えるのが現実的です。

自宅に届く内職のおすすめ9選
自宅に届く内職と一口に言っても、多くの種類があります。代表的なのは、以下の9種です。
- シール貼り
- 梱包・袋詰め
- 封入・封かん作業
- 部品・アクセサリーの組み立て
- カプセル詰め
- ディッシュのチラシ入れ
- 宛名書き・代筆
- 縫製・裁縫
- 検品・仕分け
それぞれの特徴を解説します。
1.シール貼り
代表的な内職の一つがシール貼りです。商品パッケージや容器にラベルを貼る作業で、単純ですが丁寧さが求められます。シールが曲がったり気泡が入ったりすると不良品扱いになり、やり直しや減額の対象になるため、正確さと集中力が欠かせません。
単価は1枚0.5〜2円程度と低めですが、比較的取り組みやすい仕事です。作業内容がシンプルなため、初めて内職に挑戦する人や子育て・介護の合間に短時間で取り組みたい人に向いています。

2.梱包・袋詰め
商品の小分けや袋詰めも、自宅で取り組める代表的な作業です。例えばアクセサリーパーツやお菓子の個包装を袋に詰め、所定の数量を確認したうえで封をする流れが一般的です。こちらも単純作業に見えますが、数量の間違いや袋の破損などはクレームにつながるため、注意深く作業する必要があります。
単価は数十円単位のケースもあり、まとめて作業することで効率的に稼ぐことが可能です。ただし作業にスペースが必要になるため、作業台や一時的な保管場所を確保できる人に向いています。
3.封入・封かん作業
ダイレクトメールやチラシを封筒に入れ、糊付けして閉じる仕事です。企業の宣伝やイベント告知に利用されることが多く、繁忙期にはまとまった量の依頼が届く場合もあります。単価は1通あたり1円〜数円と小さいですが、同じ動作を繰り返すため慣れてくると作業速度を上げやすい点が特徴です。机の上にチラシ・封筒・糊を順に並べ、手順を固定して進めると効率を上げられるでしょう。糊付けの甘さや封入の順番違いはトラブルにつながるため、最後まで丁寧に仕上げることが求められます。
4.部品・アクセサリーの組み立て
部品やアクセサリーの組み立ては、細かな手作業が得意な人に向いています。具体的には金具にビーズを通す、部品を指定の位置に取り付けるといった作業です。完成品はアクセサリーや小物として販売されるため、見栄えや仕上がりの丁寧さが評価につながります。
単価は作業内容によって幅があり、シンプルな組み立てなら数十円、複雑なものは数百円に達するケースも。手先の器用さや根気が必要ですが、完成度の高さが報酬アップにつながる点はやりがいといえるでしょう。
5.カプセル詰め
カプセル詰めは、カプセルトイや販促品を容器に詰める作業です。玩具や小物をプラスチックカプセルに入れて閉じる単純な仕事ですが、数量の確認や部品の入れ忘れに注意して作業する必要があります。
依頼は季節イベントやキャンペーン時に多く、短期間でまとまった収入を得られることも。単価は1個あたり数円程度ですが、効率的に多くの数をこなすほど収入アップが見込めます。作業は単純な一方で保管場所を確保する必要があるため、自宅にある程度のスペースを用意できる人に向いているでしょう。

6.ティッシュのチラシ入れ
ティッシュのチラシ入れは、ポケットティッシュの中に広告やクーポンを差し込む作業です。配布される場面は駅前や商業施設などさまざまで、販促活動の一環として活用されるケースが多く見られます。作業自体はティッシュの切れ目に紙を差し込み、閉じるだけの単純な流れですが、入れ忘れや折れ曲がりはクレームの原因となるため丁寧さが欠かせません。
単価は1個あたり1〜数円程度と低めですが、コツコツと続ければ一定の収入になります。袋詰めやカプセル詰めと同様にかさばるため、作業や保管用にスペースを確保できる人に適した内職です。
7.宛名書き・代筆
宛名書きや代筆は、美しい字を書くことが得意な人に適した内職です。ダイレクトメールや企業の案内状、賞状などで需要があり、特に毛筆やペン字に自信がある人に向いています。
報酬は1枚あたり数十円から数百円で、文字数や書式の複雑さで変動します。パソコンで印字することが一般的になった現代でも「手書きならではの温かみ」を求める需要は根強く、安定した案件を獲得できれば収入も期待できるでしょう。ただし、書き損じはそのまま減額や再作業につながるため、集中力と正確さが欠かせません。
8.縫製・裁縫
縫製や裁縫の内職は、ミシンや針仕事が得意な人に向いています。内容は衣類の簡単な縫製や雑貨の仕上げ、刺繍やリメイクといった作業が中心です。報酬は1点あたり数十円から数百円と案件により大きく変わり、得意分野を活かせば効率的に進められるでしょう。
特に布小物や子ども用アイテムは需要が高く、家庭で培った裁縫スキルを活かせるのも魅力です。仕上がりの精度が厳しくチェックされるため、糸の始末や縫い目の均一さに気を配る必要があります。

9.検品・仕分け
検品や仕分け作業は、商品に不良がないかを確認したり種類ごとに分けたりする仕事です。具体的には、衣類の糸ほつれや食品のパッケージ破損をチェックし、問題がなければ仕分けて指定の箱に入れるといった流れになります。
単価は数円〜数十円程度ですが大量にこなせる案件も多いため、比較的まとまった収入になりやすいのが特徴です。ただし、月数万円規模を安定的に得るには相当な作業量が必要になる点は理解しておく必要があります。見落としはクレームや減額につながるため、細部まで確認できる几帳面さを持つ人に向いた内職です。
自宅に届く内職のメリット4つ
内職は手軽に始められる働き方として、幅広い世代に支持されています。主なメリットは、次の4つです。
- 自宅で取り組める
- 未経験でも始めやすい
- 基本的に初期費用は不要
- 育児・介護と両立しやすい
それぞれ解説します。
1.自宅で取り組める
天候や交通に左右されず、落ち着いた環境で作業できる点は内職の大きなメリット。企業から材料や指示書が宅配で届き、自宅で取り組めるため、通勤の手間がありません。ちょっとした空き時間を活用できるため、小さな子どもがいる家庭や介護をしている人でも、比較的取り組みやすい仕事といえます。
2.未経験でも始めやすい
内職は特別な資格や専門知識を必要としないため、未経験でもすぐに取り組めます。例えばシール貼りや封入作業などは、一度やり方を覚えれば淡々とこなせる作業です。新しいスキルを学ぶ負担が少なく、自宅に一定のスペースさえあればスタートできるため、忙しい人でもチャレンジしやすいでしょう。
3.基本的に初期費用は不要
内職は企業が資材を提供する仕組みのため、基本的に自己負担は発生しません。材料や作業マニュアルは送付され、完成品を返送すれば報酬が支払われる仕組みです。万が一、初期費用を求められる場合は悪質な詐欺案件の可能性も考えられるため、契約前に確認する習慣をつけておくと安心です。
4.育児・介護と両立しやすい
自宅で好きな時間に取り組めるため、育児や介護と両立しやすいのもメリットです。子どもの昼寝時間や夜の落ち着いた時間帯など、家庭のリズムに合わせて作業を進められます。急な予定や体調不良があっても、柔軟に調整できるのは大きな安心材料です。日常生活の延長で収入を得られるため、長期的に無理なく続けやすい働き方といえるでしょう。

自宅に届く内職のデメリット3つ
メリットだけでなくデメリットもあります。どちらも理解したうえで、取り組むか判断するとよいでしょう。
- 報酬は低め
- 単純作業が多い
- 作業スペースが必要
それぞれ解説します。
報酬は低め
多くの内職は単価が数円〜数十円程度と低く、時間あたりに換算するとパートやアルバイトより低収入になりがちです。例えばシール貼りや封入作業のような案件は、数時間取り組んでも数百円にしかならないこともあります。
そのため「本業並みの収入」を得るのは難しく、副収入やお小遣い程度として考えるのが現実的です。報酬の仕組みを理解しないまま始めてしまい、期待とのギャップで早々にやめてしまう人も少なくありません。
単純作業が多い
内職の多くは、繰り返し作業が中心です。作業がシンプルで慣れるまでの時間が短い一方で、飽きやすいのは難点といえるでしょう。例えば1,000枚以上のシールをひたすら貼り続ける、同じ部品を数百回組み立てるといった仕事が一般的です。
慣れるとスピードは上がりますが、長時間続けると単調さから集中力が切れやすくなります。同じ作業を淡々とこなすことに抵抗がない人には合いますが、変化を求める人にとっては負担を感じやすいでしょう。
作業スペースが必要
内職は自宅でできる点が魅力ですが、広めのスペースが必要な場合も多いです。例えばチラシやティッシュ、カプセルなどの資材は一時的に大量に届くため、作業台や保管場所がないと生活空間を圧迫します。狭い部屋で作業する場合、片付けや仕分けが負担になりやすく、家族の生活動線に支障をきたすこともあります。効率良く進めるには、事前に作業スペースを確保しておくことが欠かせません。

自宅に届く内職する際の注意点5つ
内職は始めやすい一方で、契約や作業の進め方を誤るとトラブルにつながることがあります。特に注意したい点は、以下の5つです。
- 契約内容を確認する
- 信頼できる企業の案件を選ぶ
- スケジュール管理を怠らない
- 家族の理解を得る
- 品質に気を付ける
それぞれ解説します。
1.契約内容を確認する
内職は「家内労働法」に基づいて契約が交わされます。依頼を受ける際は、単価・納期・支払い方法などが明記された契約書や手帳が交付されるのが基本です。不明点をそのままにすると、後々トラブルになる恐れがあります。口頭の説明だけで進めるのではなく、書面に記載された条件を必ず確認しましょう。
2.信頼できる企業の案件を選ぶ
「内職商法」と呼ばれる悪質な手口も存在します。高額な教材や機材を買わせたうえで実際には仕事がないなどの事例が、国民生活センターにも報告されています。基本的に内職は、必要な資材やマニュアルが企業から提供されるため、費用を請求される場合は注意が必要です。依頼元企業の評判や実績を調べ、信頼できる相手かどうか見極めましょう。
3.スケジュール管理を怠らない
内職は、他の仕事と同様に納期が厳守される働き方です。家庭の都合で後回しにしてしまうと、納期直前に徹夜作業になるなど負担が大きくなります。作業を小分けにして進める、カレンダーやアプリで締め切りを管理するなど工夫して取り組みましょう。特に複数の案件を同時に請け負う場合は、優先順位を決めて進めるとスムーズです。
4.家族の理解を得る
内職は自宅で取り組める一方、作業スペースや時間の確保が必要です。大量の資材が届くと部屋が占有されるため、家族の生活に影響が及ぶ場合があります。事前に家族へ説明し、理解と協力を得ておくことで、余計なストレスなく作業を続けられるでしょう。特に育児や介護と両立している人は、家族のサポートが大きな助けになります。
5.品質に気を付ける
内職は、作業の丁寧さが評価に直結する仕事です。シールの歪みや封入漏れ、仕分けの間違いといった不備は減額や再作業の原因になります。見た目は単純に見える仕事でも、品質を維持する意識を持つことが大切です。正確さを心がけることで信頼が積み重なり、継続的な依頼を獲得しやすくなるでしょう。
収入を増やしたいならパソコンを使った在宅ワークがおすすめ
内職は手軽に始められますが、収入面で大きな伸びを期待するのは難しいのが実情です。より安定した報酬や高収入を目指すなら、パソコンを使った在宅ワークに視野を広げてみてはいかがでしょうか。
代表的なのはデータ入力やWebライティング、オンライン事務などです。案件は、クラウドソーシングサイトやSNSを通じて探せます。スキルを磨けば高単価の案件にもチャレンジでき、経験を積めば1時間あたり1,000円以上の報酬を得ることも可能です。デザインやプログラミングといった専門的な分野を極めれば、さらに高い報酬を目指せるでしょう。
自宅に届く内職と、パソコンを使った在宅ワークを併用して始めるのもおすすめです。まずは簡単な作業から始めつつパソコンスキルを少しずつ磨いていけば、無理なく収入の幅を広げられます。
在宅ワークの種類は以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
関連記事:在宅ワーク未経験のママ向け!おすすめの種類20選と選ぶポイント

まとめ
自宅に届く内職は始めるハードルが低く、育児や介護と両立できる柔軟な働き方として根強い人気があります。シール貼りや梱包、宛名書きなど多くの種類があり、自宅にいながら収入を得られる点は大きなメリットです。一方で報酬水準は低く、高収入を目指すには不向きです。また長く続けるには、契約内容の確認やスケジュール管理、品質維持といった注意点を理解しておくことも欠かせません。
さらに収入を増やしたいと考えるなら、パソコンを使った在宅ワークにも挑戦するのがおすすめです。内職で収入を得ながらスキルを磨くことで、将来的により幅広い働き方や収入アップにつながります。まずは自分の生活スタイルに合った方法から取り入れ、無理なく続けられる働き方を見つけていきましょう。
