パートだと保育園に入れない?扶養内でも入れる?入園条件や保育料を解説
子どもを保育園に預けてパートで入ろうとする人は多いです。
しかし働く前は本気で探せばどこか預かってくれるところくらいあるだろうと思いがちですが、実際にはそうとも言えません。
保育園に入れる、入れないの別れ道はどこなのでしょうか?
入りやすくするためにはどうしたらいいのでしょうか?
入れない場合や入らないほうがいい場合はどうしたらいいでしょうか?
パートでも保育園に入れます!
保育園は様々な理由で自宅保育が困難な人のためにある施設です。
フルタイムの正社員が優先的に入れるのは事実ですが、正社員ではなくてもフルタイムではなくても働いていて日中子どもを見ることが出来ないのならば保育園に入る権利があります。
またパートだけではなく求職中、出産前後に上の子どもを預かってもらう、介護や病気療養なども立派な保育園に入れる理由です。
保活から入園までのスケジュール
▽4月~5月
地域にある保育園の情報集めをスタートします。
役所などに相談に行ったり、インターネット、広報誌を使って園のリストアップを行います。
保育園には認可保育園と認可外保育園がありますが、認可保育園であれば、自治体のWebサイトなどで紹介されています。ただ、万が一認可保育園に入れないときのことを想定しどちらもピックアップしておくことをおすすめします。
▽6月~10月
リストアップをした中から通えそうな保育園をピックアップします。
対象が決まったら園の見学をスタートしましょう。
その際には、実際に通いやすいのかを特にチェックします。
距離が近くても交通量が多く危険を伴ったり、坂道があることで実際には通わせにくい場合もあります。 雨が降ったときも想定しつつ訪問することが重要です。
もし車で送迎する場合は駐車場が用意されているかどうかもチェックしましょう。
受け入れ人数や延長の有無も重要なチェック項目のひとつです。
仕事の都合で遅くなることもあるので、夜遅くまで預かってくれれば安心ですね。
次に、先生の数が足りているか、雰囲気が良いかも見ておくべきでしょう。
知り合いのママがいればぜひ質問をしてみると良いですね。 もしいない場合は、公園や児童館などに出かけてほかのママと知り合うと、情報を得ることができますよ。
ほかにも保育園のそばに小児科のある病院やコンビニがあるかチェックしましょう。もちろん必ずしも必要ではないのですが、あると大変便利なので保育園選びをする際のチェック項目に足すと良いです。
小さいうちは急に具合が悪くなり保育園に迎えに行き病院に直行することも出てくるからです。
選べる保育園がたくさんある場合は、表にして加点式で比較すると分かりやすいですよ。
▽11月~12月
入園を希望する保育園を選定したうえ、申込を行います。
申込みに関しては自治体の広報誌やHPなどで案内されます。
▽1月~2月
審査が行われます。
▽2月~3月
結果が郵送で通知されます。
▽3月
入園説明会や健康診断が実施されます。
必要なものの準備を勧めましょう。
保育料がわかるのもこの時期です。
認可と認可外の保育料はどのくらい?
認可保育園と認可外保育園の大きな違いとして保育料が挙げられます。
保育料にどのくらい差があるのかについて説明していきます。
▼認可保育園の保育料は一律設定
まず、認可保育園の保育料はどこも一律だという特徴があります。
だからこそ設備が充実していたり新しい保育園は人気が集中しがちです。
ただし、保育料は世帯収入に応じて決まるということが大前提です。(応能負担)
収入が多い方は同じ年齢の子どもを預ける場合でもたくさんの金額を支払うといった仕組みなのです。
とはいえ、保育料には上限が決まっていて、月額35,000円~55,000円程度に設定されていることがほとんどです。
ちなみに延長をする場合は基本保育料とは別途費用が発生します。
自治体によっても差がありますので自治体の窓口で確認してみましょう。
▼認可保育園の保育料はやや高め設定
認可外保育園の場合、その保育料は園によって変わってきます。
だからこそ認可外を選ぶ際は保育料まで加味したうえで選択する必要があります。
費用は月額で50,000円~70,000円ほどです。 施設が充実していたり、少人数制だったりとサービスが手厚い場合、高額になる傾向があります。
▼自治体によっては認可外に補助がある場合も
比較的保育料が高めになる認可外保育園でも、待機児童が多い自治体によっては補助を設けている場合があります。
その補助を受けることにより、実際には認可保育園と大差が出ないケースもあります。
これも自治体によるのでお住いの自治体の窓口に確認してみることをおすすめします。
▼年齢や、2人目以降などの条件でも違う保育料
基本的に保育料は子供の年齢が低いほど高額になる傾向があります。
1人の保育士が面倒を見られる人数が限られるからです。
3歳以上になると下がるケースがほとんどなので、家計の負担もぐっと軽くなると言えるでしょう。
また、2人目の場合は半額、3人目は無料で預けられるといった優遇措置があることも多いです。
先輩ママのなかには優遇措置を念頭に続けて子作りをする強者もいますし、補助や優遇措置が充実している近辺の自治体に超す方もいます。
いずれにしても現在お住いの自治体で確認することをおすすめします。
やっぱり認可保育園に入りたい!
認可保育園に対し認可外保育園の保育料は高額になりがちのため、認可保育園に入れたいと考える方がほとんどです。
とくにパートでそれほど収入が高くない方は、「保育園に入れるために働いているみたい!」と嘆く方もいます。
では、認可保育園に入るためのコツには、どのようなことがあるのでしょうか。
保育園に入れるかどうかの基本的な考え方は、「保育が十分な状況でない状態にあるか」です。
そもそも保育園は、保護者が就労などの理由で子どもの面倒を見られない場合に、子どもが健やかに成長できるようその家庭に変わって手助けをするために設置されています。
ですから、子どもの保育がより十分でない方が優先して入れるということになります。
その比較をするためにさまざまな審査基準が設けられているのです。
次に、どういったケースに認められるのか、どのような審査基準があるのかなどについて、具体的な項目を説明していきます。
▼就労だけでない。こんな場合も適用される
保育園は、十分な保育が受けられない子どもを預かる施設ですから、就労だけではなく、他の自由でも認められることがポイントです。 妊娠や出産、親族の介護、就学、入院などが挙げられます。
なお、就労は両親ともにしていることが条件です。夫は就労していて妻が専業主婦である場合は保育が不十分とは判断されません。
▼審査基準は点数化されている
認可保育園に入園できるかは、それぞれの家庭の状況を加味した点数(指数)を出し、それを比較していきます。
点数は「基準指数」と「調整指数」に分かれていて、基準指数に関しては父親、母親、それぞれ持ち点をもっています。最終的に、父親、母親の基準指数の合計点に調整指数を考慮したもので比較するのですが、同じ点数だった場合優先順位が高い方が入園できることになっています。
この基準指数や順位の内容は自治体によって異なっていますが、一般的にどのようなものがあるか説明していきます。
≪基準指数の例≫
・就業が週5回、週3,4回、または就職を予定している状況
・入院している、または障害がある
・家族を介護している
≪調整指数の例≫
・希望する園に兄弟がいる⇒加点
・就労のため無認可保育園に預けている、またはベビーシッターなどを利用している⇒加点
・祖父母と同居している⇒減点
点数が高ければ高いほど入園できる可能性が高いのですが、祖父母と同居するなどして保育を手伝ってもらえる環境にある場合は、調整指数として減点されるので注意が必要です。
なお、最後に同点数の人がいた場合、優先順位が上のほうが先に入園できますが、具体的にはその自治体に長く住んでいる人や収入が低い世帯が優先されるケースが多いです。
ちなみに、これらの指数等については、実際に自分が住んでいる自治体の窓口で確認することをおすすめします。
保活の山場!点数アップの為には?
認可保育園に確実に入れたいといった場合、少しでも点数をあげたいところですよね。
そこで、加点になるポイントや減点されないようにするためのコツを説明していきます。
たとえば、これからパートタイムを始めようとしている方は、「最初は週3日くらいにしようかな」「週5日は疲れそうだから4日にしよう」などと働く日数を頭に描いていると思います。しかし、週3,4日よりも週5日のフルタイムにしたほうが点数がアップするので週5日を選択することがおすすめです。
ただし同じ週5日でも在宅ワークの場合は判断が厳しくなる可能性がありますので注意が必要です。
妊婦の方は基本的に就労の方よりも条件は厳しいです。
とはいえ、出産直前、直後に働くことも現実的には厳しいので、職業訓練校やスキルアップのための民間スクールなどに就学を選択することがおすすめです。
もうひとつは、認可外保育園に入園させたり、一時預かり、ベビーシッターなどのサービスの利用実績を作ることです。
親以外の保育が必要な状況と判断される材料になるので、少しでも点数アップをしたい方は活用すると良いでしょう。
認可保育園に入るための裏技
基本的には、フルタイムワークや就学などで点数アップを図る必要がありますが、なんとしてでも認可保育園に入りたいという方は、離婚してシングルマザーになるなどという強硬手段を取る方もいるようです。
本当にシングルマザーになる方で、両親と住むことによる減点を避けるため、実家に戻らず実家そばの賃貸物件に住むといった程度であれば良いですが、点数をあげるためにわざわざ離婚するといったことは、ほかの影響も考えるとあまりおすすめはしません。
では、他にどのような裏技があるか実例を挙げていきます。
まず挙げられるのは、あえて人気のない保育園を選ぶことです。
交通の不便な場所であること、設備が新しくないことなどを理由に比較的人気の低い保育園があるはずです。確実に入園させるためにはそういったところを選び可能性を少しでも挙げる工夫が必要と言えます。ただし、先生の質が悪いなどの問題はないかチェックはしてくださいね。
また、4月はいっきに人の移動が多いので入園しやすいと言われていますので時期の選ぶこともおすすめです。とくに0歳児、3歳児に募集が増える傾向にあります。
それまでは認可外保育園に入れるなどして対応すると良いでしょう。 点数が加算され、より可能性が高まるためです。
また、あまりにも待機児童が多い地域の場合、そうではない地域に引っ越すという最終手段もあります。
自治体によっては待機児童をなくすため、保育園の新設に力を入れているところもあるため自分の住んでいる自治体だけに限定せずに情報収集を行いましょう。
待機児童の救世主となるか?認定こども園
待機児童問題を解決するために作られた「認定こども園」ですが、幼稚園や保育園といったようなものなのか、どういうものかよく分からないという方が多いと思います。
大きく分けると以下のようなタイプに分かれています。
【幼保連携タイプ】
幼稚園のように教育もありつつ、保育園ならではの預かりが可能なタイプ。もちろん長時間の預かりも対応しています。
【幼稚園タイプ】
認可幼稚園がこども園に転換したタイプ。
保育が必要な子どものための保育時間を確保するなど保育所的な機能を果たすことにより、新たに認定こども園として認められています。
【保育所タイプ】
認可保育所が転換したタイプ。これまで預けることができなかった専業主婦がいる家庭でも利用が可能になっています。
【地方裁量タイプ】
認可外の保育施設が新たにこども園として新認定を受けたタイプ。駅ナカや職場などに設置されていることが多いです。
参照:内閣府「認定こども園概要」
以上のことから分かるように、認定こども園は幼稚園と保育園の良いところを併せもっています。
もともと幼稚園が文部科学省の管轄であるのに対し、保育園は厚生労働省でしたが、この認定こども園は内閣府の管轄です。
認定こども園は自由度の高い施設だと言えますし、子育てをする私たちにとっては救世主となる可能性を秘めています。今後こども園が増えていき、待機児童の問題が解消されると良いですね。
パート勤務では保育園に入れない場合もある。どうしたらいい?
パート勤務であっても保育園に入れる場合もありますが、地域の保育園によっては入れない場合もあります。保育園で受け入れることのできる子どもの数には限りがあるので入れない場合もあります。
少しでも保育園に入りやすくするためにはどうしたらいいのかについて紹介をします。
<認可保育園希望の場合は点数制を意識する>
自治体が運営をする認可保育園に応募したとき、入れる入れないの分かれ道は点数制です。家庭環境や働き方によって点数が変わります。自分達のできる範囲で少しでも点数を高くする工夫をすると良いでしょう。
<パート先をあらかじめ見つけておいた方が保育園には入りやすい>
保育園の預け先を見つけてからパートを探そうとする人が多いですが、休職中よりも勤務先がある方が保育園の点数は高くなります。
ただし預け先が決まっていない状態でパート先を決めるのはなかなか難しいのが実情です。
<家庭環境やパート先によっては保育園に入りにくくなることも>
元気な祖父母と同居していたり夜勤中心のパートだったり在宅勤務や自営業だった場合は残念ながら保育園の点数が低くなってしまいます。
保育園激戦区の場合は保育園に預けることが難しいでしょう。
しかしシングルマザーやフルタイムの仕事、祖父母と別居などの場合は保育園の点数が高くなり、保育園に入りやすくなります。
<保育園に応募する季節も重要>
保育園は申請をしたからと言ってすぐに入れるものではありません。入園をしやすいのは何といっても4月、新年度です。
この4月に入園をするためには自治体によっても違いますが、前の年の10月頃から12月頃までに申し込みを済ませなければなりません。
つまり12月までに保育園の見学や情報収集をして志望保育園を決め、書類を用意しなければなりません。
<保育園は0歳児、3歳児がおすすめ>
保育園に入りやすい年齢は4月1日時点で0歳児か3歳児のタイミングがおすすめです。
0歳児は倍率が低く、3歳児は受け入れ児童数が多くなるのが理由になります。
保育園に入れないほうがいいのはどんな場合?
保育園は入れさえすればいいと言うものではありません。場合によっては保育園に入れないという選択肢のほうがメリットは大きい場合もあります。
<保育料とパート代の兼ね合い>
保育園料は家庭状況によって違います。世帯年収が高いと保育料は高くなりがちです。夫が高収入の場合はパート代よりも保育園代の方が高くなってしまう可能性もあります。
また第二子以降は第一子よりも料金は安くなりますが、保育園代以外の雑費も含めれば子どもの数が多ければ多い程保育園代が高くなってしまいます。
一方幼稚園も世帯年収によって補助金の額は違いますが、保育園程大きな差はありません。また無償化に話しも上がっています。
パート代よりも保育園代の方が高い、もしくはトントンの場合は本当に保育園に入った方が得なのかについて考えてみましょう。
<本当にその保育園は通えるの?>
保育園は保育時間や場所などがとっても重要です。受け入れてくれる保育園があったとしても自宅やパート先とのアクセスが悪かったりするととても大変です。
本当に毎日続けることが出来るのか考えてみましょう。
保育園に入れなかった場合、どうすればいい?
保育園に入れなかったりこのままでは入れ無さそうだったりした場合はどうすればいいのかについて紹介をします。
柔軟な発想と行動力があれば乗り切れるかもしれませんよ?
<引っ越しも視野に>
地域によって保育園の競争率はかなり違います。保育園の競争率が低い地域に引っ越すのも1つの手です。
ただしお金と手間がかかる方法なので本当に引っ越し先に保育園とパート先があるのかを良く調べてから決断をしましょう。
<保育園があるパート先を探す>
企業によっては従業員のために保育園を用意しているところもあります。病院、ヤクルト、大企業などはその傾向が強いです。
子どもを連れての出勤が大変なこともありますが、パート先と保育園の両方を一変に確保することが出来ます。
<在宅でできる仕事を探す>
出勤するだけが稼ぐ方法ではありません。保育園に入れないのならば保育園に預けなくてもできる仕事を探すのも一つの方法です。
在宅でできる仕事ならば子供を家で面倒を見ながら働くことが出来ます。ただしできる仕事が限られていたり思うように稼げなかったり、育児と仕事の両立が難しかったりする場合もあります。