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按分計算とは?計算方法や意味・事例を紹介!

公開日: 2019.10.26
最終更新日: 2022.04.01

按分計算とは?計算方法や意味・事例を紹介!

はじめに

確定申告をする際、自営業を営んでいる方は私生活と事業活動との境界線に悩まされることが多いと思います。

つまり「生活費」、「事業費」の割合ですが、このような時に案分計算という考え方で経費を算出します。今回は案分計算の方法や具体例、さらには確定申告のやり方などを詳しく解説していきたいと思います。  

案分とは

読み方は「あんぶん」と読みます。ビジネス場面や確定申告をしている方でしたらよく使う言葉ですが、日常的にはあまり使わない言葉ですよね。

三省堂の大辞林によると、その言葉の意味は『物品や金銭など基準となる数量に比例して割り振る事』とされています。つまり、同じ出費でもプライベートで使ったお金とビジネス上で使ったお金を割合に応じて経費を割り振る事を意味します。

フリーランスや個人事業主などが行う確定申告では、この案分という考え方はとても身近なもので、必ず知っておいてほしい項目です。大企業などの法人規模でやっている会社の経理ではあまり案分は使わないかもしれませんが、複数の事業所で共有で使うものを購入した場合、それぞれ事業所にも予算がありますので、案分計算で経費処理を行うケースもまれにあります。  

案分計算の方法と比率について

人事業主やフリーランスの方は、毎年確定申告を行っていると思います。

その確定申告においては、収入からかかった費用を引いたうえで所得を割り出しますが、個人事業主の場合は、費用をプライベートなものと事業の経費に割り振る際に按分計算が行う必要があります。

そこで、按分計算について例を出しながらより少し詳しく説明していきます。

たとえば、事業とプライベートで使用している車の例で按分計算を考えてみましょう。

平日は事業用に使用しており、週末は、本人、もしくは家族が使用していて、その購入価格は月々7万円のローンで支払っているとします。

 

事業用として週に5日使用していることから、按分比率は事業用が5/7、生活用が2/7となりますから、事業費としては月々5万円ということになります。

車の場合、ほかにガソリン代や保険料、税金もかかりますから、同じように按分計算をしていきます。

 

しかし、実際にプライベートでは近所のスーパーに買い物に行くくらいで、ほとんど乗っていない状態だとします。

保険料や税金は走行距離や頻度にあまり関係がないので先ほどの按分で良いとしても、ガソリン代は圧倒的に仕事用で消費しているとしたら、別の按分計算を適用することも可能です。

1ヶ月のガソリン代が1万円だった場合で、仕事での走行距離が9割、プライベートでの走行距離が1割だった場合、9/10が事業費、1/10が生活費で計算をするのです。

結果、9,000円が事業費として計上することとなります。

もし、使用頻度の割合で計算をすると、5/7が事業費となりますから、7,000円強しか事業費にあてられません。

このように、按分計算では基準とする数量の設定によって計算結果が大きく変動するのです。

ただ、やみくも事業費部分が大きくなるような按分計算はやめましょう。

悪質な場合は脱税とみなされる恐れもあります。

さきほどの走行距離のように、確固たる理由、合理的な理由に基づいて按分計算を行うようにしましょう。

生活費と事業費はこうやって分ける

生活費と事業費の分け方

 

生活費と事業費は、自宅を仕事場としている個人事業主にとっては、分けるのが難しいものです。

仕事のために購入したソフトがあれば完全に事業費と言えますが、両方に使用しているものはどちらでもないためです。

そこで知っておきたいのが生活費と事業費の分け方に対する基本的な考え方です。

どちらか一方に当てはまらないものは、「使用した日数」、「使用時間」「使用した量」「使用面積」等で分けると考えましょう。

 

たとえば、事業のための購入したパソコンは、平日は仕事にだけ、週末はプライベートでのみ使用していると考えると、5/7が事業費で、2/7が生活費と按分することができます。

また、部屋の1室を事務所として占有している場合、その面積の割合を計算し、賃料の一部を事業費として計上することができます。

このように、その費用の種類により、時間や量、面積などといった観点で生活費と事業費を分けることができるのです。

個人事業主の按分事例

フリーランスや個人事業主の方々は自宅兼事務所でお仕事をされている方が多いと思いますが、アパートの家賃の場合も案分計算を採用して経費を計上することができます。

例えば、総床面積が50㎡の2DKで15㎡の1部屋を仕事として利用している場合、15/50で30パーセントの案分比率にすることが可能です。次に水道光熱費などは仕事としての使用時間などから算出します。その他、案分できる項目を下記にまとめてありますので参照して頂けたらと思います。

①消耗品、事務用品:10万円以下のPCソフトも対象。
②新聞図書費:事業に関係のあるものに限る。
③自家用車:事業に利用した走行距離とガソリン代、車検費用を案分計算する。
④通信費:携帯電話やインターネットなど使用時間に応じて案分計算する。

これらのものを「家事案分」と呼びますが、これらの案分計算の考え方としては事業における「専有面積」、「稼働時間」、「稼働日数」、「必要個数」などの4つを軸に考えます。これらの構成比率は事業主に委ねられていますが、実際よりも低めの設定で算出した方が税務調査が入った時には説明がしやすいと思います。

さいごに

確定申告だけでなく、支払いの公平性を考えると案分計算は日常でもとても役立つ知識になります。仕事と日常が入り混じっている個人事業主だからこそ適切に計算して確定申告に計上できるようにしましょう。

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