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個人事業主は扶養に入れるのか解説します!

公開日:2019.11.12
最終更新日:2019.11.12
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はじめに

近年では、インターネットやスマホなどの情報媒体の普及により在宅ワークの幅が広くなってきています。自身でブランドを立ち上げてネットショップ開業も可能になりましたし、SNSやブログなどによる広告収入、クラウドソーシングなどたくさんの職種や業種が存在しています。

これらの在宅ワークは軌道に乗って安定的、かつ継続的に利益を計上することができたら、個人事業主として開業することが可能です。

実際、旦那さんがサラリーマンとして働いていて在宅ワークをしている奥さんが個人事業主として開業したら、旦那さんとの扶養はどうなるのでしょうか?
今回はそういった疑問にお答えすべく「個人事業主」と「扶養」の関係性について解説していきたいと思います。

そもそも扶養ってどんな制度なの?

扶養家族と聞くと、一般的にサラリーマン世帯で旦那さんが会社員で奥さんやそのお子さんという家族構成をイメージされますが、親はもちろん条件さえ合えば親族も扶養を受けることができます。

扶養家族がいるという事は、家庭内で働いている人(一般的には旦那さん)の年末調整や確定申告などで「扶養控除」という税制免除を受けることができます。もう一つは、「年金」や「健康保険」などを家族で共有することができ、社会保険上でも優遇されます。

つまり、この「扶養」と言うのは「税制面での扶養」と「社会保険上での扶養」の2種類になると考えていただきたいと思います(制度としては全く別物です)。ちなみに、それぞれ正式に扶養に対する呼び方があり「税制面での扶養」は「扶養親族」、「健康保険上の扶養」は「被扶養者」と呼びます。

個人事業主は扶養に入れるの?

結論から言えば個人事業主でも扶養に入れます。

個人事業主は税務署に「開業届」をだして認められただけの働き方の一つですので、扶養内で働いているパートの主婦さんの方々と条件は一緒です。また、個人事業主としても「青色申告できないのではないか?」という不安の声もあるかと思いますが、扶養と個人事業主の制度そのものは別物であるので心配はいりません。

しかし、個人事業主であっても売り上げや所得などさまざまな要件があるので注意していただきたいと思います。

扶養に入った場合の個人事業主の税事情

所得税費は地方税に比べて負担額は少ないですが、非課税要件を見ていきたいと思います。

扶養されている人(奥さん)が扶養家族でいる場合の要件は3つです。

一つ目は扶養する側(旦那さん)の年収が1,220万円以下(合計所得金額で言うと1,000万円以下)であるという事。二つ目は「白色申告者や青色申告者の専業従事者ではない」という事です。

これが一番勘違いされやすい所で、個人事業主は扶養に入れないのではないか!!という疑問や混乱が起こりますが、これは旦那さんが会社員ではなく個人事業主で奥さんがそのお手伝いをしている場合です。つまり旦那さん(扶養する人)が奥さん(扶養されている人)を従業員と同等の立場で雇っていることになりますので、扶養家族には適用なりません。奥さんが専業従事者として働く要件としては、年間6ヵ月以上働いた場合となります。

3つ目は奥さんの合計所得が38万円以下という事です。

つまり、一般的には扶養内でパートに働いている人になりますが、パート以外にも一時所得や、年金、利子所得、不動産所得、配当所得などが当てはまります。
よく「103万円の壁」言われ、扶養内で働くには103万円以内に抑えてパートで働くと聞きますが、なぜ38万円なのか疑問が生じると思います。これは、パート先の事業所において年末調整時に給与所得控除65万円が一年間の収入から差し引かれるためで、「収入103万円-給与所得控除65万円=年間所得38万円」の計算になります。

奥さんが個人事業主の場合も考え方は同じで、売り上げが年間80万円で必要経費が50万円なら、差し引き計算で所得金額は30万円となり、扶養内家族の要件を満たします(※個人事業主はパート労働のような給与所得控除は受けられないので注意が必要です)。

もちろんこれには奥さんが青色申告者であっても問題ない事で、むしろ65万円もしくは10万円の青色申告控除が適用されることとなるので最大のメリットと言えます。

ここでは所得税に関する扶養の適用範囲を紹介しましたが、住民税に関しては、各都道府県ないし区市町村によって非課税の適用範囲が29~35万円と幅があるため、役所の税務課に確認する事をお勧めします。

では扶養から外れてしまったらどうなるのでしょうか?

上記で扶養に入れる3つの条件をお伝えしましたが、サラリーマンである旦那さんの税金負担が高くなります。つまり「配偶者控除」や「配偶者特別控除」などが受けられなくなってしまいます。一般的なサラリーマンの場合所得税の計算式は、「(年収-所得控除-給与所得控除)×税率-控除額」となります(税率や控除額に関しては年収によって左右されます。詳しくは国税庁のホームページをご参照ください)。

配偶者控除は所得控除の中に含まれますので、旦那さんが年収1,000万円以上の場合や個人事業主である奥さんの所得が103万円以上の場合、旦那さんの配偶者控除が消失してしまうので自動的に税金が高くなってしまいます。

しかし、奥さんの方の所得が103万円を少し超えてしまった場合や数百万円と大幅に売り上げがある場合とでは、配偶者控除と言う項目に不公平が生まれてしまいます。

その役割を示すものが配偶者特別控除となります。配偶者特別控除は旦那さんの収入と奥さんの収入に対してバランスよく控除が受けられる仕組みです。

旦那さんの所得が900万円以下で、奥さんの所得が35万円越えから85万円以下の場合の配偶者特別控除は38万円、旦那さんの所得が950万円越えから1,000万円以下で奥さんの所得が123万円越えの場合の配偶者特別控除は0円となり、これを受けることはできません。実際に扶養から外れた場合旦那さんの税金負担はどのくらいになるのかシミュレーションしていきましょう。

旦那さんの年収が490万円で給与所得控除後の給与所得が328万円、所得控除の基礎控除は38万円のみ、控除額97,500円の場合、奥さんの扶養の有無で支払い税金以下に示しました。

①奥さんが扶養家族としての要件を満たしていない場合

給与所得328万円−基礎控除38万円=290万円(課税所得金額)
税率10パーセント×課税所得金額290万円−控除額97,500円=192,500円(所得税)

②奥さんが扶養家族内で働いている場合

給与所得328万円−(配偶者控除38万円+基礎控除38万円)=252万円(課税所得金額)
税率10パーセント×課税所得金額252万円−控除額97,500円=154,500円(所得税)

扶養に入っているか入っていないかで、所得税が38,000円(192,500円-154,500円)も違ってきてしまいます。38,000円もあれば家族で旅行に行ったりパソコンも購入したりできるので扶養内であるか外れるかで大きな違いとなっています。

年金や健康保険などの社会保険について

①年金について

まずは年金についておさらいです。

年金には第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者の3つに分けられます。第1号被保険者は自営業やフリーランスの方、第2号被保険者は会社員や公務員、第3号被保険者は第2号被保険者の扶養家族(配偶者)になります。第1号被保険者の扶養家族は、第3号被保険者になる事はできず、第1号被保険者として加入する事となります。

今回のコラムでは、この第3号被保険者が在宅ワークとして個人事業主を始めたらどうなるのかがポイントとなってきます。

第3号被保険者は、年金支給時において第1号被保険者と同様の扱いとなり、国民年金のみ支給を受けることになります。しかし、第3号被保険者は、毎月支払う保険料16,200円(2019年11月現在の保険料)は免除されるので負担が少なくなります。

これが扶養から外れてしまいますと、奥さんの負担額は第1号被保険者と同様、保険料の支払いが義務付けられてしまいます。この年金支払いの義務の基準ですが、年間130万円以上の収入があると扶養されているとは言えなくなってしまいます。年間130万円は所得ではなく収入ですので、所得税や地方税のような基礎控除や経費などの概念がなく、個人事業主の場合は売上そのものが基準となってきますので注意しましょう。

②健康保険について

健康保険の被扶養者に該当するかは地方税及び所得税、加入している健康保険組合(中小企業の場合、大半は協会けんぽになります)の基準によって左右されます。一般的な被扶養者の要件ですが、収入面では年金制度と同様で年収130万円以内、もしくは同居の場合は扶養者の半分以下、別居の場合は仕送り未満となっています。

健康保険の税率の計算は医療分、支援分、介護分の3つ区分に分かれていたり均等割、所得割、平等割、資産割などの4つの賦課方式など計算方法がとても複雑で、年金や税金よりも一番負担が重くなっています。主婦の方で個人事業主としてお仕事されている方はなるべくなら、扶養内に留めておきたいところです。

さいごに…

税金や年金、健康保険と言ったさまざまな条件から扶養内や扶養外になってしまうのをご紹介しました。

パートと違い、個人事業主になってしまうと多くの手続きが必要となってきます。家事や育児、介護などの事情で、在宅ワーカーとして個人事業を始めても、時間や費用対効果が得られなければ無理してやる必要はありません。また、事業が成功しても扶養から外れてしまう恐れがあり、年間の金銭的な負担が増加してしまう恐れもあります。

家計簿と同じように日常的に帳簿をつけて、年収80万円から90万円のところで調整することが一番安心なところと言えるでしょう。

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