たたき台の正しい意味とは?作り方やテンプレートもご紹介
「とりあえず『たたき台』を作って」・・・そんな風に上司から指示されたら、なんの疑問もなく、素早く、上司を納得させるようなたたき台を作れる人はどれくらいいるのでしょうか。
「そもそもたたき台の意味がわからない」「意味はわかるけど、やたら時間がかかる」「いつも出来が悪いと怒られる」・・・など、さまざまな悩みをかかえた方がいることでしょう。
そこで今回は、たたき台の正しい意味や、たたき台の作り方、押さえたいポイント、そして知っておくと便利なツールについてご紹介していきたいと思います。
たたき台の正しい意味とは?
ビジネスの世界で言われるたたき台とは、正式な企画書などを作る前につくる、素案、とりあえずの概要のことです。
もともとの意味は、刀などをつくる鍛冶屋さんが、製品を形成するために叩く台のことと言われていますが、それが転じて「もとになる案」のような使い方となったと言われています。
なにかプロジェクトを行う際、企画書を制作することになるものですが、その企画書をつくるにあたり、どういったことを検討すべきか、そしてそのポイントについてのざっくりとした情報をまとめておくことが重要ですよね。それが、このたたき台です。そしてこの作業は、わりと新人に任されることが多い作業なのです。
これがうまく作れる人と、作れない人とでは、当然上司からの評価も変わってきますので、決して侮れない作業と言えるのです。
たたき台の語源とは?
たたき台という言葉はどのようなことからきているでしょうか。
実は、金属製品を作る際に使う「敲(たた)き台」が語源なのです。
刀や包丁などを作るとき、最初は熱く熱した鉄を台の上にのせたたきながら形を整えていくことはほとんどの方がご存じだと思います。
たたいていき形を整えつつ、不純物を取り除いていくといった作業を行うのです。
その鉄をのせる台を敲き台といいます。
企画などの素案も一緒です。
最初はまだざっくりとしたアイデアを徐々に形にしていき、他のアイデアを加えたり余計な部分を削除しながら最終的な企画案に練り上げていきますよね。
そういったことから、企画の草案をたたき台と呼ぶようになったのです。
たたき台のポイント
たたき台に載せておく3項目についてはご理解いただけたと思います。
今度は、たたき台自体や、たたき台の提出にあたり知っておきたいポイントについてご紹介します。
1:スピーディに提出する
1番目のポイントはたたき台提出のスピードです。
これは、どの解説書でも必ず書かれていることですが、実際にスピードが一番重要なのです。
そもそもたたき台は、素案であり、これから話し合って企画書をつくるための土台となるものです。つまり、完成されたものを求められているわけではないことを十分理解してのぞむようにしましょう。
2:具体的な数値を入れること
もうひとつのポイントは、できるだけ具体的な数値を入れていくことです。
「え?具体的にではなく、概要を書くのではなかったの?」と疑問に思われるかもしれませんが、ここでいう数値とは、企画を決めていくのに必要となる数値データという意味で、参照とするべき情報という意味です。
もととなるデータがないと、いつまでも仮定のなかでの企画書となってしまい、最終的に経営陣も適しているどうかの判断ができません。たたき台がスピーディであることも重要ですが、企画書も迅速に作られる必要があります。たたき台の段階である程度参考数値が載せられていれば、チームでの話し合いも1回目の時点で具体的に進められるはずです。
3:最初から完全な形にしない
たたき台はあくまで骨子案なので、具体的な事柄を詰める必要はありません。
詳細まで言及していくと、スピードが遅くなる等デメリットがあります。
あくまで骨子をつくるということを意識して、ざっくりとした形を目指しましょう。
ちなみに1人でたたき台をつくる場合、本人だけで細かい部分まで作り上げてしまうと、それが結論になってしまい、十分に話し合われないまま企画が形作られてしまう恐れがあります。チーム皆が話し合ってつくれば、それだけ磨かれて良い企画書ができるものです。もしあなたにいいアイデアがあったとしても、実際に話し合いの段階で発表するくらいの気持ちで良いかもしれませんね。
4:気がついたことはメモ書きしておく
たたき台は詳細までを追求せずに、あくまでざっくりとした骨子をつくるものだと説明はしました。しかし、骨子をつくる際には、やらなくてはいけないこと、準備しなければならないもの、憂慮すべき点などが思いつくものです。
たたき台をつくる際はそこまで詰めていかないようにすべきですが、メモ書きといったような形で追記しておくことは良いことです。
後に具体的に肉付けをする際、そのポイントを抑えつつ詰めていくことが必要だからです。
5:他の人の意見をきくツールとする
たたき台は1人、またはごく近しいメンバー内の少人数で作ることが多いです。
その素案を立場の違う他のメンバーや上司に提出、発表することにより、違ったアイデアや意見をもらうことができ、それらを反映させてより洗練された形にしていくことが目的です。
ですから、企画案としては不完全な状態だと思われても、あくまで良い企画案をだすためのツールとして認識しまずは公表するようにしましょう。
そして、「どのような意見が出たのか」、「どのような改善が求められるのか」といった新たな材料(改善案)を持ち帰ります。
あくまでたたき台は他の人の意見を聞くツール・・・そういった意識であれば、自分たちでは見えなかった良い材料を得てより良い企画案にすることができるはずです。
6:コンセプトがぶれないようにする
たたき台の失敗でよくあるのが、作成しているうちにコンセプトがぶれていくことです。
たたき台で変えて良いのは、プロセスや具体案だけです。
コンセプトから企画しろという指示ではない限り、もともと指示されたコンセプト部分だけは変えないようにするべきです。
「なぜこの企画を指示されたのか」・・・自分のなかで、メンバー内で認識しておくため、たたき台の中にも明記しておくことがおすすめです。
7:必ず修正を入れる
繰り返しになりますが、たたき台はあくまで素案であり、完成したものではありません。
より細かい肉付けを行ったり、課題をクリアしたり、他の人からの意見を反映させていくことが重要です。
「内容が悪かったのかな」などとがっかりする必要も、「あくまで自分の企画だからこのままでいいんだ!」と変な自信を持つ必要もありません。
何度も報告、提出しては手直しを行い、最終的に皆が納得する良い企画案にしていきましょう。
ビジネスシーンでの「たたき台」を用いた例文とは?
では次に、実際のビジネスシーンで「たたき台」とはどのような使われ方をするのか、例文で説明していきます。
例1:「このプロジェクトについて、とりあえずたたき台をつくってくれる?」
例2:「このたたき台をベースにして本格的に企画を進めていこう」
などです。
たたき台は、上司から指示されて部下が作成したり、部下が自ら作成して上司に提出することが多いです。
最初から完全な企画書を新人に作らせることはできなくても、概要をまとめた素案を作らせることは可能ですし、たたき台を通して部下の意見を取り入れたり、成長を促すことができます。
と同時に、部下の能力を見極めることも可能です。
したがって、例1のように言われたら、腕試しの機会ということで先述したポイントを抑え前向きに取り組んでみましょう。
結果、例2のようにたたき台がパスしたら、あなたの腕が認められたと思ってもいいでしょう。
「たたき台」の例文とその言い換えとは?
たたき台を別の表現で言い換えることはできるでしょうか。
たたき台を同じような端的に表現するとなると、以下のような言い方があります。
例1:「このプロジェクトについて、とりあえずアウトラインをつくってくれる?」
例2:「このドラフトをベースにして本格的に企画を進めていこう」
さきほどの例文に対し、アウトラインやドラフトという表現で言い換えをしてみました。
ほかにも、この記事で繰り返し使用している素案という表現も使うことができます。
少し固い印象かもしれませんが、草案や原案、試案などといった言い方も可能でしょう。
また、出版業界など限られた分野においては、起筆や起稿、稿本や下書きなどといった表現が使われることもあります。
たたき台の存在理由
たたき台はあくまで骨子、素案であり、その後追加や削除、一部修正などを入れていき、最終的な企画案となります。
したがって、最終的な企画案は原型であるたたき台とは変わっているものなのです。
場合によってはたたき台とはかなり違ったものになる可能性もあります。
そんなときは、特にたたき台を作った本人としては、「たたき台って意味あるの?」などと疑問に思うケースもあるでしょう。
しかし、たたき台があるからこそ、磨き上げられた良い案ができあがると言えるのです。
たたき台がないとどうなる?
たたき台作成の指示がなかったことを想像してみましょう。
結果、いきなり細かいところまで網羅した完全な企画書をつくることになりますよね。
しかし、その企画書が最初から抜けも無く、誰もが納得するような完全で効果的な形になることは希だと言えるのではないでしょうか。
たたき台に対して自分自身が冷静に見返したり、他の人の意見を入れることで企画はより良くなっていくものだからです。
いきなり詳細まで詰めた企画案をつくるより、骨子をつくって徐々に具体的に肉付けしていったほうが、短い時間で完成したり、本来の目的とぶれずに作り上げられるというメリットもあります。
そもそも、たたき台ではなく、いきなり完全な企画案を出すよう言われたとしても、ほとんどのケースで上司や仲間からの意見で修正や追加が加わり、結果、最初の企画案はたたき台と同じ意味合いを持つとも言えないでしょうか。
そういった意味では、たたき台作成はなくてはならないもの、必ず行われるプロセスと言えるのです。
たたき台と意味が似ている言葉
たたき台と意味が似ている言葉にはどのようなものがあるのでしょうか。
自分が上司で部下に指示をする場合や、相手によって使い分けをしたり、意味を説明する立場になった場合のためにも覚えておくと良いでしょう。
まずは、先ほども使った「素案」という言葉があります。
「素(もと)となるおおまかな案」という意味ですね。
ほかに、「骨子案(こっしあん)」などという言葉を使う方もいます。
骨組みとなるようなざっくりとした案といったイメージです。
一方で、英語を語源とする「ドラフト」という言葉を使う方もいます。
アイデアというより文面の下書きといった意味合いで使う場合は、「草案」といった言葉も類語として挙げられるでしょう。
たたき台を違う意味で使う場合もある
たたき台は、企画書をつくるうえでの素案といった意味で説明をしました。あくまで概要であり、具体的なものはそこに含まれないのが一般的ですが、業界によっては、それが違う使い方をされている場合があります。たとえば、Webサイト制作や、チラシやパンフレット制作などデザイン系の分野においては、たたき台は、わりと具体的なデザインを表すことが多いです。トップにタイトルや社名がきて、次の段に写真、そして商品の説明やお店の情報を掲載するといったようなレイアウト的なものです。そこから具体的に肉付けや写真素材の選定などを行うのですが、ある程度のデザインはできた状態にあります。この状態で上司に確認し、依頼された企業に持参・プレゼンをしOKかどうかの確認を行っていきますが、今回解説していくたたき台は、デザイン系ではなく、一般的なプロジェクトを決める企画にかんするものとします。
たたき台の作り方とは?
では、たたき台はどのように作ればいいのでしょうか?
残念ながら、多くの会社では、このたたき台の作り方について研修をしてくれるわけではありません。つまり、どのように作ればいいのかは、自分自信で調べたり、先輩の見よう見まねで学んでいくしかないのです。
では、一般的なビジネスシーンに使える、たたき台の作り方を説明して参ります。
1:企画の目的やコンセプトを明確化する
企画には必ず目的があるはずです。ここをはっきりとさせておかないと、ちぐはぐな戦略となるので、必ず明確化しておくことが重要です。
もし、はっきりとわからない場合には、たたき台を進めていく前に、上司に再確認することをおすすめします。ここを間違ってしまうと、たたき台全体が役に立たないものとなってしまい、まったく無駄な徒労に終わってしまうからです。
質問することで「使えない人」と思われることを恐れず、上司との認識のずれがないことを確認しておくようにしましょう。
2:検討項目を挙げる
次に、検討していかなければいけない項目を挙げていきます。その際に、具体的な内容まで書く必要はありません。
骨組み、木でいうと幹の部分が1の目的にあたり、この検討項目の部分は枝に当たると考えてください。葉っぱが具体的な内容にあたりますが、この項目を挙げていく時点で内容まで深掘りしてしまうと、もともとの目的から離れていってしまったり、時間がかかってしまう恐れがあります。
そのため、たとえ、このときに何か具体的なアイデアが出たとしても、単語などのメモ程度にしておき、まずは、すべての項目について書き連ねるようにしてください。
ちなみに、検討項目には「ターゲット層」「準備が必要なもの」「スケジュール」などがあります。また、目標について具体的な数値にできるのであれば、それも入れておくと良いでしょう。以下に、主な項目を挙げますので、自分が携わる企画に合わせてピックアップしていただければと思います。
○目標値
○現状分析
○ターゲット層
○準備が必要なもの
○スケジュール
○マーケティング戦略
○予算
○関わる部署やメンバー
3:各項目における情報
最後に、各項目において、具体的な情報をあげていきます。
といってもこれは企画書ではないので、必ずしも文書にしたり、アイデアをまとめたりする必要はありません。むしろ、のちほど、このたたき台をもとに、チームメンバーで話し合って決めていくものなので、この項目を決めるのに参考となるような情報をのせるだけです。
たとえば、ライバル会社の情報や、ターゲットとする顧客の数値データなど、話し合いの際に役立つような資料が適しているといえるでしょう。この資料をいかに揃えておくかでも、上司やメンバーからの評価はがらりと変わります。なぜなら、チームで話し合う際に突然資料やデータが必要になっても、そのデータがすぐに手に入るものばかりではないからです。政府が収集、公表しているようなデータであれば、インターネットを通じてすぐに入手できますが、なかには、データを集めるのに2,3日や1週間ほど必要なものもあるからです。そのデータがないと企画も前に進めないこともありうることから、このあたりは十分考慮しておくべきだと言えます。
たたき台の具体例
では、これまで述べたようなことを、実際のたたき台に落とし込むと、どのようなものになるのかを説明していきます。
これはあくまで架空の企業で、ファッション・アパレル系の販売会社Aとしました。
このAという企業は販売業績の落ち込みを危惧し、新しいブランドを立ち上げることとしました。したがって今回のたたき台の目的は、新ブランドの立ち上げ・企画となります。
次に、先ほど説明したとおり、話し合うべき項目について挙げていきます。
まずは、「ターゲットとする顧客」は必須項目と言えます。次に、これまで販売不振であったため立ち上げたブランドですから、「現状分析と、課題」についての考察も必要なはずです。続いて、いつ立ち上げて販売開始したいのか、それまでにデザイナーの選定や生産ラインの確保などの「スケジュール全体」を決めていく必要もあります。また、販売チャネルについても話し合われるべきですから、「販売チャネル」と同時に、「広告戦略」についても挙げられるでしょう。そして忘れてはいけないのが具体的な「販売目標値」です。これが決まらないと、生産数など具体的なことを決定できないので、必ず盛り込みます。
このようにしておおまかな形ができあがってきます。
つづいて、項目を話し合ううえで参考にできそうなデータを集めます。
今回はターゲット層に関するデータは必須です。いったいどれくらいの人数がいるかわからないと、どれくらいの売り上げが上げられるかもわからないからです。また、ターゲット特有のショッピング行動についてのデータがあれば役立つはずです。たとえば、働く世代で、
お友達や恋人と会ったり、自己研鑽のための習い事やエステなどで忙しく、ショッピングはおもにインターネット通販を利用する割合が多いなどのデータがあれば、店舗展開の位置づけや宣伝方法も大幅に変わってくるからです。
現在、ファッション・アパレル業界はオムニチャネル化が必然と言われており、このあたりのデータや戦略はとくに欠かせないものとなっていますので、具体的なライバル会社が展開するオンラインサイトの資料も揃えておくと、参考資料として活用できるでしょう。
以上のように、その業界や販売品目ならではの項目を盛り込むことが重要です。
実際に、その企業や業界で働いてくれば、おのずと、必要な項目は見えてくるはずです。もし、資料やデータについて全く見当がつかない場合は、先輩や上司に軽くヒアリングしてアドバイスをもらうようにすると良いでしょう。
たたき台は叩き台!?~心得ておいたほうが良いこと~
実はこのたたき台、かなりの高確率で上司や先輩からダメ出しされるはめになりがちです。
「なんだこれは!こんな程度では全く参考にならない!」「この程度のたたき台しか作れないのでは、小学生並みだ!今まで何を学んできたんだ!」などと、ひどい罵声を浴びる方もいるようです。だからこそ、たたき台ではなく「叩き台」なんて揶揄されることもしばしば…。
しかし、必要以上に気にすることはありません。
最初からうまく作れる人は少ないです。大学時代によほど論文を書いた経験がある方も、まずは概略、つまりたたき台をつくるところから始めたなんて方も少ないはずです。なぜなら、論文は自分一人、または2人などの少人数で書き上げることが多いため、複数人で仕上げる企画のもととなるようなたたき台は必要としないケースが多いからです。
また、大学や学生が通うような専門学校の授業でも、たたき台の作り方を学ぶ専門的な授業はないでしょう。社会人になってからビジネススキルをあげるために通う、社会人向けのビジネススクールであれば、たたき台や企画書などのつくりかたを学ぶ講座があるかもしれませんが、企業に勤務しているだけでは、たたき台や企画書の作り方を学ぶ研修はないところがほとんどだからです。
では、たたき台制作はどのように上達できるかというと、「何度もつくること」「上司や先輩からダメ出しを受けること」、この2つがカギになるのです。
つまり、たたき台は、つくっては叩かれて上達していくものなのです。
最初からうまくいくことなんてありません。上司や先輩もそうやってスキルを磨いてきたのです。もし、なにか企画をすることになった際に上司からたたき台をつくるように言われなくても、「たたき台をつくってみました。見ていただけますか?」と、自分からつくって上司に見せるくらい努力すると、ビジネススキルが格段にあがるはずです。
知っておくと便利なツール
厳しい話をしてまいりましたが、たたき台をつくるうえで、知っておきたい便利なツールがあります。
「たたき台を作るよう言われたけど時間がない!」「まったく手が進まない…。」「実際に自分の力でつくってみたけど、いまいちしっくりこない…。」などお困りの場合は、これらのツールを使ってみることをおすすめします。
■BOXIL(ボクシル)
ビジネス記事を紹介しているWebマガジンです。
マーケティングやデータ分析、セキュリティに関するノウハウを紹介しています。
また、ビジネスで使えるお礼メールの文例など、初心者向けのツールもあり何かと役に立ちます。そのなかに無料で使用できる、企画書や提案書などの各種テンプレートもあります。ダウンロードするには会員登録が必要ですが、契約書やアンケートいいたるまで幅広いテンプレートが揃えられているので、登録しておいても損はないはずです。
BOXIL 公式サイト:https://boxil.jp/
BOXIL テンプレートページ
■MISOCa(ミソカ)
見積書や請求書を、Web上で簡単に作成できるサービスを提供している会社です。
Webデザイナーやシステム開発などを請け負う個人事業主や小規模の企業などをターゲットとしています。そんななか、サービスの一環として企画書や提案書のテンプレートを公開しており、しかも、wordバージョン、Excelバージョンと2種類のタイプを用意してくれています。
MISOCa 公式サイト:https://www.misoca.jp/index.html
MISOCa テンプレートページ
■Dropbox Paper(ドロップボックス ペーパー)
Webを通じて、共同編集ができるドキュメント編集サービスです。スケジューリングに欠かせないカレンダーなども含め、テンプレートが用意されているので、記入欄をうめていくうちに、立派なたたき台がいつのまにか完成します。
また、自分でだけなく、メンバーも編集することが可能です。
自分でたたき台を作って、ミーティングの前に先輩などに事前に手直しをしてもらったり、実際の企画ミーティングで、皆がそれぞれアイデアを発表すると同時に、その発言を書き込んでいったりすることが可能です。つまり、スピーディにプロジェクトを進めていくことができるというメリットがあります。事業計画や企画は今、スピードが重要です。これからのたたき台作成や企画会議の標準的なツールとなるかもしれません。
なお、Dropboxユーザーであれば、無料で利用できるのもポイントです。
Dropbox paper公式サイト:https://www.dropbox.com/paper
たたき台作成に使えるソフトとは?
実際にたたき台を作り始めると、さきほどご紹介したテンプレートでは使いにくいという方も出てくるはずです。なぜなら、業界はもちろん、なにに関するたたき台を作るのかによって書くことが異なるからです。そこで、自分自身でもしたたき台をつくるのであれば、どんなソフトを使えばよいかについても言及しておきたいと思います。
■PowerPoint(パワーポイント)
Microsoft社が出しているプレゼンテーションソフト。時間をかけなくても、テンプレートを選ぶだけでかっこいい資料が作成できます。また、スライドショ―の作成も容易に可能なので、たたき台をつくるだけでなく、ミーティングを進める司会進行役なども務める場合はパワーポイントがもっともおすすめです。
なお、SmartArtを使えば、組織図や階層図などをかんたんに挿入することも可能です。まるで企画書のように、視覚的に見やすいたたき台を作ることができますよ。
■Word(ワード)
文書作成ソフトであるWordは、仕事で使用するパソコンであれば、ほとんどのパソコンにインストールされています。先に紹介したパワーポイントと同様、SmartArtも可能ですし、エクセルで別に作成しなくても簡単にグラフや表の挿入は可能なので、皆にわかりやすいたたき台を作成することができます。
■Excel(エクセル)
ワードと同じように、オフィスで使われているほとんどのパソコンにインストールされているソフトで、計算や集計などに便利な表計算ソフトです。
列と行とに分かれており、デザイン的にすっきりとした、わかりやすい資料を作成することが可能です。パワーポイントとは違い、普段から使っていて慣れている方も多いでしょうから、パワーポイントではなく、あえてExcelで作成するといった選択も良いのではないでしょうか。
まとめ
今回は、たたき台の意味や作り方、役立つツールについて説明してまいりました。たたき台はビジネスパーソンにとって欠かせないものであると同時に、とにかく自分で何度も作成して、上達させるものだということがお分かりいただけたと思います。何度も経験していくうちに、きっと良いたたき台が作れるようになるはずです。失敗を恐れず、どんどんチャレンジしてみてくださいね。