在宅ワークでも人気!未経験者でもできるカスタマーサポートの仕事内容や向き、不向き、なり方とは?
求人でもよく見かけるカスタマーサポートとは、どのようなお仕事なのでしょうか。お客様への対応をするお仕事というのは分かっても、いったいどのような働き方をしていて、どうすればなれるのかは分からないという方もいるはずです。
お客様の疑問に答えないといけないということで、「その会社のサービスや技術的なことに詳しくなければなれないのでは?」と考える方も多いと思いますが、実際のところはどうなのか、給与はいくら位もらえるのか、働く先にはどんな企業があるのかなど、解説していきたいと思います。
カスタマーサポートは、お客様の疑問や要望に対応する仕事
カスタマーサポートとは、文字通りお客様をサポートするお仕事です。基本的には、何か分からないことがあって問い合わせをしてきたお客様や、何かを申し込んだ、逆に解約したいなどといった要望に対応するといった業務内容となります。なお、お客様といっても一般の方ではなく企業担当者のケースもあります。
お客様からの問い合わせ内容はさまざまで、商品やサービスに対する質問から、新規申し込み・修理依頼・返品依頼・解約依頼など多岐にわたります。その内容は、自分の勤務する企業がどのような商品やサービスを提供しているかによって変わってきます。
また、対応方法もさまざまです。電話以外にも、メールやチャットなど、さまざまなツールを使用することがあります。
とはいえ、たいていは電話要員は電話のみ、メール担当はメールのみ、チャットにはチャット専用の人材を配置しているケースがほとんどなので、希望の働き方から選択することができます。
カスタマーサポートはあらゆる企業で募集している!
カスタマーサポートを募集している企業にはどのような業種があるでしょうか?
答えは、お客様を有している企業すべてと言えます。
小さな会社の場合には、お客様対応専門員であるカスタマーサポートは置かず、社員で電話対応などを行っていることが多々ありますが、ある程度の大きさで顧客数があれば、たいていカスタマーサポートを設置しています。
たとえば、携帯電話やケーブルテレビなどの通信業者、生命保険や車両保険を扱う保険会社、荷物を届ける宅配業者や運送業者、家電製品などを制作する家電メーカー、インターネットやカタログで販売する通信販売事業者など、一般的な生活をしているだけで関わるあらゆる企業にカスタマーサポートが設けられています。
つまり、働き口が多いので求人も比較的見つけやすいというメリットがあるのです。
カスタマーサポートで求められることとは?向き、不向きはあるの?
カスタマーサポートとして勤務するのに、求められることはあるのでしょうか?
資格もとくに不要ですし、その企業に関して特に知識をもっている必要がありません。
だからこそ、未経験者でも始めやすいということで人気の職業なのですが、とくにカスタマーサポートに向くといわれる性格があります。
1:人と会話するのが好き・コミュニケーションを取るのが苦にならない
2:人に分からないことを教えてあげたり、助けてあげるのが好き
3:新しいことを覚えるのが好き、苦にならない
4:そつなく手早く仕事をこなしていくのが好き
5:論理的である
6:冷静である
そもそもお客様をサポートする仕事なので、人と交わるのが苦手という方はむきません。逆に、人が好きで、とくに分からないことを分かりやすく教えるのが好きといった面倒見が良い方はむいていると言えます。また、お客様にサポートを行う上で、場合によっては技術的な知識が必要な場合もあります。基本的にはマニュアルが用意されているので、マニュアルを参照して答えることができますが、「少々お待ちください。確認いたします」と対応中にマニュアルを読んで回答するわけにはいかないので、ある程度その会社やサービスについて覚える必要があります。なお、家電やパソコンといったメーカーでは、技術的な問い合わせを専門で受けるヘルプデスクを用意しているケースがほとんどなので、カスタマーサポートとしては、最低限の知識をつけておけば大丈夫でしょう。
次に、4のそつなく仕事をこなすと、5の論理的であるという点についてですが、カスタマーサポートでは、1つの対応を5分以内などと目安を定めているケースが多いからです。カスタマーサポートを行うコールセンターでは、月別や曜日別のデータからその日の受電数を予測し、あらかじめ無駄のない人数体制にしているケースがほとんどです。これまであなたは、どこかのサポートセンターに電話をしたときに待たされた経験はありませんか?「ただいま電話が込み合っています。順番におつなぎいたします」といったようなアナウンスが流れたと思います。それは、そのときカスタマーサポート要員が全員電話を受けている、または電話に出られるスタッフが1人もいないというときに流されるアナウンスです。電話に出てないスタッフがいたとしても、そのスタッフが電話を受けた後の入力作業などを行っており、電話に出られないケースもあります。そのとき、お客様は保留音を聞かされながらひたすら待たされますので、あまりにも待たせるとクレームになる恐れがあります。多くのカスタマーサポートでは、この待たせている時間をカウントする時計のようなものを設置し、少なくとも3分以内に出るように等と目標を提示しています。その目標を達成するために、1人1人の応対にかける時間を短くすること、電話を切ったら次の電話になるべく早く出ることを求められるのです。そのためには、お客様の問い合わせ内容を正確に聞き取り、論理的で分かりやすい説明を行う必要があります。また、お客様のお問い合わせ内容は履歴として入力したり、申し込みなどを行う場合はその手続きをしたりと、パソコン上での処理が伴うケースがほとんどです。つまり、話しながらどんどん操作し、電話を切ったら次の電話にすぐに出られるように心がける必要もあるのです。
そのため、パソコン作業が苦手だったり、のんびりじっくりと仕事をしたいという方には、むかないかもしれません。
最後に、たいていのお客様は問い合わせや申し込みなどのために電話をかけてきますが、中には電話をかけてきた時点で怒っていることもあります。とくに電話だと相手の顔が見えませんので、お客様は大して怒っていないのに激怒していると感じてしまう場合もあり、焦ってしどろもどろな対応をしてしまうことで余計に怒らせたなんてケースはよくある話です。「自分が怒られているわけではない」「きちんと真摯に対応することでお客様は落ち着いてくださる」などと冷静に対応することが求められます。
なお、電話以外メールやチャットでのカスタマーサポートの場合は、タイピングが早い・パソコン操作に優れている・正確な日本語を書けるなどといった基本的な能力のほか、責任感や注意力が求められます。なぜなら、やりとりがはっきりと文字に残ってしまうためです。たとえば、「この製品にこういったことができるのか?どれくらいの効果があるのか」などと問い合わせをされ曖昧な回答や間違った回答をしてしまうと、大きな問題に発展する可能性があるからです。しかし、実際にそういった仕事には基本的に研修やマニュアルがあり、事前に特別な知識が必要されるわけではありませんので、責任感や注意力があれば大丈夫です。
カスタマーサポートのやりがいとは?
カスタマーサポートのやりがいにはどんなものがあるでしょうか?
それは、お客様の疑問や問題を解決してあげられることです。
ほとんどのお客様は何か分からなないことがあって電話やメールをしてきます。お客様によっては、無事に解決できたことで、「ありがとう」というお礼の言葉だけでなく、「あなたの説明分かりやすかったわ」や「困っていたことがこれで解決できたよ!本当にありがとう」などと、お褒めやたくさんの感謝の言葉を伝えてくれます。そういった言葉をかけられると「やっててよかった」「また頑張ろう!」などと、本当にうれしい気持ちがするものです。
また、場合によってはアンケートなどで「〇〇さんって方の電話対応が良かった」と名指しされる場合もあり、上司や仲間から褒められる場合もあります。企業によっては、アンケート結果を重視し、給与に反映させたり特別手当がある場合もあります。
カスタマーサポートの給与は?将来性は?
カスタマーサポートの給与は、時給制であることがほとんどです。
カスタマーサポートを行う担当は、正社員ではなくパートや業務委託である場合がほとんどだからです。ただし一部の業務では、1件あたりいくらという歩合制であるケースもあります。
時給の場合は、800円くらいから1,800円などと倍以上の幅があります。勤務条件や求められる知識レベルが高いものが、高額に設定されていることが多いです。
たとえば、ソフトウェアやOA機器などの技術的な質問を受けたりするといったような求人です。また、セールス的な内容を含んだカスタマーサポートも高額に設定されています。
参考までに時給制の求人3件と、歩合制の求人を1件ご紹介します。
実は、カスタマーサポートには、その会社のコールセンターに勤務するものと、自宅で受ける在宅ワークのものがあるのです。一般的に在宅ワークの場合は時給が低めに設定されているという特徴があります。一方で、技術的な知識が必要なものは、在宅でも時給が高めになっています。また、営業的な側面をもつカスタマーサポートも高額に設定されていることが多いです。
一方、1件あたりいくらと歩合制の場合は、ほとんどが在宅ワークでの募集です。問い合わせ本数が少なく、かつずっと待機していないといけないわけではなく、出られるときに出るといったスタイルです。自由度が高い反面、収入は安定していないので、すきま時間を利用したお小遣い稼ぎといった仕事とも言えます。
※出典:ママワークス
とくに、在宅ワークでの仕事ならば、子育てをしながらでも始めることができるとして、子育て中の主婦や学生に人気が高いです。在宅ワークを主に取り扱う求人サイトを見てみると、いろんな業界からの求人が見つかるはずです。
なお、在宅ワークでのカスタマーサポートでは、その業界に関する知識がつくといったメリットしかありませんが、コールセンターでの勤務はその成績や勤務態度などが評価されれば、カスタマーサポートのリーダーやSVなどとして登用されたり、正社員に登用されるケースも多々あります。カスタマーセンターの求人自体は多いため転職もしやすく、またいったん子育てなどで仕事を辞めても、その経験を活かして再び仕事に就きやすいと言えます。
カスマターサポートの勤務条件
カスタマーサービスの仕事は、シフト制を採用しているところがほとんどです。平日の午前10時から午後6時までしかやっていないカスタマーセンターもありますが、平日は午前9時から夜の9時までなど長い時間営業していたり、土日も営業しているカスタマーセンターがあるからです。その場合は、土日のどちらかは出勤することを条件にしていたり、夜シフトも出られることを条件にしている企業も多いです。なお、クレジットカードの紛失届先、自動車保険の事故受け付けセンターなどは、365日24時間受付をしており、深夜勤務の場合、給与体系もその分高めの扱いとなっています。
なお、カスタマーセンター勤務は、服装が自由なケースが多いのも特徴です。お客様に直接会って接客するわけではないので、Tシャツに短パンなんて格好でも特に注意されないケースがあります。
なお、在宅ワークでのカスタマーサポートの場合、パソコンを貸与してくれる場合と自分のパソコンを用意する必要がある場合とがあります。また、外部の音が入らないような部屋が用意できることや、仕事中小さなお子さまがいない方など条件が出ている場合もありますので、事前によく確認するようにしましょう。
カスマターサポートをしていて良かった!と思えた瞬間
最後に、実際にカスタマーサポートとして働き、その後SV,マネージャーとして勤務経験のあるK子さんの実体験をご紹介します。
Kさんが勤務するのは通信サービスの会社。月額利用料金をもらって会員向けのサービスを提供していました。ある日シニアの方から使い方がわからないから解約したいというクレームが入りました。Kさんは、解約の方法を説明したうえで、実際にどのようなことができなかったのか、何を困っていたのかを質問しました。最初は、言葉も荒くさらに面倒がっていたお客様でしたが、サービスの改善に役立てたいからぜひ教えてくれと言う真摯なお願いに、実際に困ったときのことを話し始めてくれました。Kさんは、相槌をうちながら話をじっと聞いていました。そして、サービスが不親切だったことを丁寧にお詫びしたのです。お客様も事情を話しているうちにすっきりしたのか、態度も徐々に軟化しはじめました。そこでKさんは、迷惑をかけたことに改めてお詫びしたうえ、お客様が困っていた操作について、簡単に説明をしました。Kさんの話を素直に聞けるようになっていたお客様は、その説明を一生懸命聞いてくれて、操作に関する悩みが1つ解決されました。続いてKさんは、ほかにも操作でわからないことがあれば、今回のようにサポートができることを説明しました。その結果、そのお客様は解約をやめることを決意。それどころか、「Kさんのような方がいるなら、ぜひ続けます」とまで感謝したのです。
Kさんの対応が良いところは、まず相手の意向を汲んだり、話をきいてあげたことです。そのうえで、提案ができたことでクレームからファンを生んだのです。
お客様から感謝されたときほど、カスタマーサポートにとって嬉しいことはありません。Kさんにとって、それがカスタマーサポートをやっていて良かったと思えた瞬間だったのです。お客様からの感謝の言葉を胸にカスタマーサポートの仕事を続け、その後、SV、マネージャーと昇進しました。
まとめ
今回は、カスタマーサポートのお仕事にについて解説してきました。求人もたくさん見つかるうえ、未経験でも始めやすいので、早く仕事を見つけたいという方には特におすすめの仕事です。また、ステップアップの道が用意されていることもあるので、将来性を求める方にもむいていると言えるでしょう。それに、在宅ワークでもできる職種でもあるので、子育て中の方でも気軽に始められるのではないでしょうか。
人が好き、人に教えるのが好きという方は、ぜひ目指してみてくださいね。