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Webクリエイターになりたい人必見!仕事内容やWebクリエイター能力試験についての初心者向けガイド

公開日: 2020.09.01
最終更新日: 2020.09.01

Webクリエイターになりたい人必見!仕事内容やWebクリエイター能力試験についての初心者向けガイド

皆さんはインターネットを開いていて、長時間見ていたり何度も開いてしまったりと、ついつい申し込みや購入をしてしまうようなお気に入りのWebサイトはありませんか?
毎朝チェックするのが習慣になっているニュースサイトや動画サイトがあったり、日用品や書籍、ファッション・アパレル系のオンラインショッピングサイトなどで、会員登録して頻繁に利用している会社があるのではないでしょうか。
そんなWebサイトの制作に大きく関わっているのが、いわゆる「Webクリエイター」と呼ばれる職業です。在宅で仕事ができるという特徴もあり、子育て中の女性やフリーランスとして独立したい方に人気の職業でもあります。
今回は、そんなWebクリエイターという職業について、重要性や仕事内容を解説しつつWebクリエイターにかかわる資格である、『Webクリエイター能力認定試験』について説明していきたいと思います。

Webサイトの進化とWebサイトを取り巻く最新事情

そもそもWebクリエイターという名前が使われ始めたのは、そう古いことではありません。
インターネットが一般的に広まり始めたのは今から20年以上前のことですが、最初はごく一部の方、大学生や先生、企業に属するサラリーマンなどが利用していました。しかも、今のようにチャットはおろか、SNSなんてサービスはありません。通信速度そのものが遅かったこともあり、動画どころか画像すらあまりなく文字中心のホームページばかりでした。

時代が進み、通信速度の向上・Webサイト制作技術の進化・パソコンなどハードウェアの低価格化などにより、インターネットが普及しWebサイト上でさまざまなことができるようになりました。書籍や家電は、今やインターネットで購入するのが当たり前の世の中になりました。
手に取って生地や色合いをチェックしたり、手持ちの服や自分自身と合うかどうか確かめるのが当たり前だったファッション・アパレル業界ですら、2018年にオンラインでの販売EC化率が12%を越えたのです。(平成30年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 電子商取引に関する市場調査より)

※経済産業省 平成30年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 電子商取引に関する市場調査より作成

 

「12,96%という数字ならたいしたことない」と考える方もいるかもしれません。しかし、もともとファッション・アパレル業界の市場規模は17,728億円と、ほかの分野と比べて圧倒的に規模が大きいのが特徴なのです。たとえば、事務用品や文房具といった分野の場合、EC市場で取引されている割合は40.79%とかなり高い数字となっています。しかし、もともとの市場規模が2,203億円と小さいのでその額は898.6億円となります。これに対して、ファッション・アパレル業界の場合、たとえ12,96%という低い割合でも2297.5億円と金額的には2倍以上の額が取引されているのです。
つまり、EC市場はファッション・アパレル業界ですら無視できないマーケットとなっていると言えます。かつて、圧倒的な強者として君臨してきた某有名アパレル商社が、誰もが憧れた数々のブランドを閉鎖しECサイトの強化を含めた徹底的な見直しを図らざるを得ない、という事態に陥っているということがニュースでも伝えられました。その背景にはもちろん、現在の消費者のブランドに対する価値観が変化したことや、インターネットが流行のサイクルを以前より早めたことなどもありますが、仕事や遊びで買い物に行く時間が減少し、店舗そのものに行かなくなってきたという消費者行動の変化や、Webサイトの画面上で商品を拡大したり、着用イメージ画像が見られたりすることにより服飾系の購入に抵抗がなくなったことなども挙げられます。逆に、そういった消費者のニーズや最先端のWeb技術などを積極的に取り入れれば、小さな企業でも売り上げを伸ばし、大きく成長できるチャンスがあるということです。

Webクリエイターは、それぞれの分野の企業に寄り添い、最先端の知識と技術で企業を導くことで、企業の行く末を左右するという大きな役割を担いうるのです。

Webクリエイターの仕事とは?

Webサイトの歴史や、重要性について分かっていただいたところで、Webクリエイターが具体的にWebサイトにどのようにかかわっているのかについて説明していきたいと思います。
実はWebクリエイターというのは、非常に漠然とした言葉で「バスの運転手」「大工」「弁護士」といったような、具体的な職業名とは言えないということをまず理解してください。政府や業界により明確に定義化されたものはないと言えます。できるだけ一般的な解釈で説明をすると、「Webサイト制作を行う職業」ということになります

といっても、Webサイト制作にかかわる仕事には、実はいろいろあります。
まず、WebプロデューサーやWebプランナー、WebディレクターにWebデザイナーなどいった職種です。Webとつかない職業、たとえばプログラマー、Flashデザイナー、動画クリエイター、グラフィックデザイナーと呼ばれる人たちも関わる場合があります。最近では、マーケッターやデータサイエンティストUXライター、セールスライターと呼ばれる、Web制作マーケティングにより特化した専門的なお仕事もあります。
今回説明するWebクリエイターもこのなかの一部なのです。
Webクリエイターの仕事内容を具体的に理解していただくために、次は、一般的なWebサイトの制作の流れを説明していきます。

Webサイト制作の流れについて

個人のブログや、小さな企業のコーポレートサイトや、個人のお店のショッピングサイトなどの場合は別として、ある程度の規模のWebサイトを立ち上げる場合は、まず企画作りから始めます。

※Webプロデューサーは、Webプランナーと呼ばれることもあります。

 

具体的には、Webサイト制作を依頼した企業とWebプロデューサーの間で、Webサイトの定義づけを行います。たとえば、企業への理解度を高めてもらうようなコーポレートサイトにするのか、購入を簡単に行えるオンラインショッピングサイトにするのかなど、目的や方向性を確認するといった作業です。ある程度希望を聞いたところで、プロデューサーが企画書を作り、依頼してきた企業(クライアント)にプレゼンテーションを行います。

企画が無事通ったらWeb制作に入ります。社内にWebディレクターと呼ばれる職種の人がいれば、その人が全体の指揮をとります。しかし、よほど大きな企業でない限りは専任のWebディレクターはいないので、WebプロデューサーがWebディレクターを兼務していたり、進捗や納期の確認のみで、細かい指示はほとんど行わずスタッフに任せるケースが多いです。
企画書にそって仕様を決めていくのですが、その際に活躍するのがWebクリエイターやWebデザイナーと呼ばれる人たちです。
どのようなことを載せるのか、どの順番にするのかなど、ワイヤーフレームを構築していきます。
ワイヤーフレームとは、サイトの上部にメニューバーを、次にメインビジュアルをもってくるなど、いわゆるレイアウトのことを指します。

作りたいWebサイトの目的を考慮して適したレイアウトにするのですが、一般的にもっともシンプルなシングルカラム、ヘッダー、コンテンツ、サイドバー、フッダーなどさまざまな役割を1つの画面に入れ込むマルチカラム、また、たくさんの作品や商品をカタログのように並べたいときに使われるタイルといったようなスタイルが使われます。
なおWebデザイナーが常駐している、または委託できる場合にはワイヤーフレーム作成はWebデザイナーが行います。しかしWebデザイナーがいない、またはお金をかけたくない場合は、Webクリエイターが兼務するケースも多々あります。

 

なお、Webサイトに使用するイラストやバナー、グラフィック関係はすでに作られたものを購入し利用する場合もありますが、イラストレーターやグラフィックデザイナーがオリジナルで制作する場合も多いです。その際は、Webサイトのコンセプトや目的に合致させるため、ラフデザインをチェックしたり、修正指示を何度か行います。
一方、Webクリエイターが文言等も考えるケースがほとんどですが、UXライターやセールスライターなどに依頼する場合もあります。UXとはユーザーエクスペリエンスの略ですが、後ほど詳しく説明をします。
また、目的とするWebサイトが複雑な機能を持つ場合は、Webクリエイターでは作りきれない場合があります。その際には、SEプログラマーに依頼を行います。
今回、細かい説明はしませんがWebに特化したマーケティング知識やディレクションを行えるWebマーケターや、蓄積されたデータを分析してどのようなWebサイトにすれば良いのか方向性を示してくれるデータサイエンティストなどをプロジェクトに参加させる場合もあります。

このようにさまざまな人の力を借りて1つのWebサイトが完成します。
もちろん、きちんと動くかテストしたうえ、クライアントに見てもらってOKをもらって初めて納品となります。

Webクリエイターの仕事は範囲がない!?

さきほど説明したWebサイト制作の流れや職域はあくまで一例です。
大企業のWebサイト制作には、大手広告代理店や大手ホームページ制作会社が担当しますので、先に説明したような流れをとりますが、ほとんどの企業ではそこまで専門的な作業や職業の方はかかわってきません。とくに、データサイエンティストやUXライターなど最先端の知識を持つ専門職はもちろん、WebデザイナーやWebプログラマーなどもおらず、企画作りからデザイン、構築までWebクリエイターが全て行うといったケースが多々あります。
そのため、専任がいない小さな会社ほど、Webクリエイターの業務内容は幅が広く、さまざまな業務が求められると言えるのです。もちろん、すべて専任と同じような知識レベルが求められるわけではありませんが、さまざまな知識に精通しておくことが、求められるWebクリエイターになるポイントなのです。
たとえば、小さなレストランのWebサイト程度であれば、Webクリエイター1人で少ない時間で制作可能でしょう。レストランのコンセプトや売りの紹介のほか、メニューやアクセス方法などを掲載する程度で十分だからです。しかし、より多くの人に食べに来てもらう、またはリピーターを獲得するためには、SNSで当日のランチメニューやおすすめメニューを日々アップしてもらうことが重要です。その際に、わざわざWebサイトはいじらなくても、そのSNSでの更新内容がWebサイトにも表示されるといった機能は入れてあげるべきですし、そういった提案をWebクリエイター自らできることが重要です。
大企業であれば、Webサイトに関するトレンドや最新技術に関しては、リサーチする担当がいるでしょう。だからこそ常に最短技術を取り入れたWebサイトの提案が可能です。しかし、小さな企業の場合は、そういったリサーチをしてくれる人はいないので、Webクリエイターがどれだけ勉強するかにかかっていると言えます。また、Webサイト制作を依頼された際、クライアントの属する業界、たとえばレストラン業界における有効なマーケティングやトレンドなどを特に調べる必要があるでしょう。そういった作業も、Webクリエイターが自分で調べるしかないケースが多いです。
なお、Webクリエイターは新規の案件ばかりを手がけるばかりではありません。新しく設立された会社やお店のWebサイトや、スタートアップ企業の依頼を受けるケースのほか、今あるWebサイトの改良を求められる場合もあります。その場合は、現在の問題点を洗い出すといったスキルも必要だと言えます。

Webクリエイターの仕事に明確な定義や制限範囲がないことには、理由があります。
もともとWebクリエイターやほかのWebサイト制作にかかわる各職種には資格がないため、曖昧になっているのです。たとえば、弁護士は弁護士の資格がなければ他人の弁護をできないので、逆に弁護資格を持たない人は、いくら法律の知識や弁護をするスキルをもっていても、報酬をもらっての弁護をすることはできません。しかし、WebデザイナーやWebクリエイターには必要とされる資格はないので、Webクリエイターが一般的にWebデザイナーが行うとされるワイヤーフレームを作ったり、プログラミング言語を学んで高度なプログラミングを組み込んだり、極端なケースで言うと必要な写真を自分で撮って編集までしてしまったりということもあり得るということです。

Webクリエイターに求められる知識

Webクリエイターの業務内容についてお分かりいただけたと思いますが、その業務を遂行するためにどんなことを学んでおくべきなのか、求められる知識についても説明していきます。

1:HTML、CSS、

Webサイトを制作するのには、HTMLやCSSといった言語を理解する必要があります。HTMLとは、「Hyper Text Markup Language」の略で、指定した文字にリンクを貼ることで、ほかのページや箇所に異動することができるのが特徴です。皆さんがWebサイトを見るとき、そのページ内の文字の一部が青文字になっていたり、下線部が引かれていて、そこをクリックしたりタップすると、別のところに移動して参照できるということを実際に経験されていると思います。
「文字をうちこんで、下線をひいて行き先を指定するだけなんて簡単だ!」と思われる方もいるかもしれませんが、実際には、皆さんが見ている通りに打ち込んでいるわけではありません。Google ChromeやInternet Explorerといったブラウザを通すとただの文章のなかに、写真が並んでいるだけのように見えますが、実際には、日本語でも英語でもない、HTMLと言われる言語で書かれています。たとえば、「<a href=”https://mamaworks.jp/”>求人情報</a>」とした場合、
「求人情報」のように表示され、クリックすると実際にそのWebサイトに飛べるようになるのです。リンクの場合は、先ほどのように”<a href・・・”を使いますが、ほかにも、文字の大きさの指定や、画像を貼り付けにもそれぞれのコードがあるので、これらのコードを覚え、作りたいイメージ通りのコーディングを行うことが必要です。
ちなみにCSSは、「Cascading Style Sheets」の略で、レイアウトなどのデザインを指定するための言語です。
Webクリエイターとして働きたいのであれば、これらの言語は最低限の知識となります。

2:JavaScript

現在公開されているWebサイトの場合、先に紹介したHTMLやCSSだけで作られているわけではありません。たとえば、申し込みフォームを設置した場合、メールを未記入のまま送信しようとすると、エラー表示でお知らせをするといった機能を盛り込むことが推奨されます。このときに使用されているのがJavaScriptです。パスワードの設定などで、使用できない文字を入れてしまった場合にエラーを返すのもJavaScriptを使用しています。
ほかにも、HTMLではできないことができるJavaScriptは、ほとんどのWebサイトで使用されています。JavaScriptをできないWebクリエイターとできるWebクリエイターとでは、ほかに能力の差がとくにない場合、当然JavaScriptを書ける方が採用されるでしょう。そうでないと、Webサイトを制作する際に、わざわざ外部のプログラマーに委託しコストが発生することとなってしまうからです。そのため、WebクリエイターとしてJavaScriptの基礎的な知識は学んでおくと良いでしょう。

3:PHP

PHPとは、これまでのHTMLで作られたWebサイトとは異なり、動的なWebサイトを生成するためのプログラミング言語です。HTMLやCSS、JavaScriptは見ている人のパソコン上で動くということで、クライアントサイドの言語といった分類ですが、このPHPという言語は、サーバーサイドの言語となります。
このPHPを使うと、ブログページに新しい記事を作成した場合、自動的にトップページに「新着情報」としてあげることができたり、SNSを見ている人がリロード(更新ボタンを押す)しなくても、新しい情報が入るとその新しい記事がどんどん表示されるようにすることができます。現在多くのWebサイトがこのPHPを使って制作されています。比較的習得は簡単なほうだと言えるので、スキルアップとして学ぶWebクリエイターも多いです。

4:Adobe製品(Illustrator、Photoshopなど)

グラフィック系のお仕事をするのに、必要不可欠と言われているのが、Adobeのソフトウェアです。みなさんも、Illustrator(「イラレ」と略される場合も)やPhotoshop(「フォトショ」と略される場合も)というソフトウェアの名称を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
購入するには高価なので二の足を踏んでしまうこともあるのでしょうが、画像加工やイラスト作成、写真補正や、ワイヤーフレームの作成に有効なので、基礎的な使い方はマスターしておくことが求められます。実際にWebクリエイターやWebデザイナーの求人に書かれていることも多いです。
ちなみに、一括で購入するのではなく月額利用料金を支払って期間限定で使用する方法もあります。Illustrator単体やPhotoshop単体であれば2,480円(税別)です。コンプリートプランであれば、月々5680円(税別)で、Illustrator、Photoshop、Acrobatなど、20を超える数のソフトウェアを使用することができます。Webクリエイターとして勤務するようになれば、貸与されるパソコンに業務に必要なソフトウェアがインストールされていると思いますので、就職前のスキル習得用に、期間限定で利用するのも手でしょう。

以上、4つのスキルについて説明しましたが、広告とくにリスティング広告やSEOに関する知識など、マーケティング分野に明るいことに越したことはありません。また、それぞれの色の効果や、組み合わせなど、デザインに関する知識も付けておくと仕事に活かすことができます。

Webクリエイター能力認定試験

Webクリエイターとしてやっていくには、先に挙げたようなスキルを習得するほか、「Webクリエイター能力試験」を受けておくと求人活動に役に立てることができます。
Webクリエイター能力試験とは、Web利用・技術認定委員会が主催をしている試験で、Webクリエイターとしての基本的な知識の有しているのか、そしてどういったレベルなのか、その判定をするために設けられました。国家資格のための試験ではなく、あくまで、株式会社サーティファイという企業が運営している民間の試験ですが、求人に応募する際のアピールツールになります。とくに未経験の場合、企業がその人のレベルがどれくらいなのか判断しづらいことがあげられます。しかし、この民間試験に合格していれば、少なくともその人の知識レベルが把握しやすくなるのです。企業が人を採用するとき、この試験を受けている未経験者と受けていないという未経験者、しかも同じようなレベルを主張してきた人がいた場合、当然試験を受けていた方に好感を持つでしょう。なぜなら、受けていた人のほうが確実ですし、試験を受けているという姿勢自体に好感をもつものだからです。
そういった意味では、自身の力試しのため、面接において少しでも有利にたつため、認定試験は受けておいた方がおすすめなのです。

Webクリエイター能力認定試験は3つの種類と2つのレベルがある

Webクリエイター能力試験には3つの種類があります。
簡単に説明すると、問題となるHTMLのバージョンの違いです。
1つめは、HTML4.01対応版、2つめは、XHTML1.0対応版、そして3つめはHTML5対応版です。

1つめのHTML4.01対応版は、初級と上級とに分かれています。
いずれも、HTMLやCSSに関する知識を有すること、仕様書に基づいて、文書の構造化やCSSによるレイアウトを行うことができるかどうかをテストするものです。しかし、初級は、それほど深い知識を必要としない仕様書だったり、比較的シンプルなレイアウトなので、少し勉強すれば合格できるレベルと言えます。また、標準的なWebページのソースを見て、内容を把握し適切に追記や修正を行えるのかも見られます。
一方、上級者はやや複雑な仕様書になっていること、高度なCSSになっていることから難易度が上がると言われています。

次に、XHTML1.0対応版ですが、こちらはスタンダードとエキスパートとに分かれています。
スタンダードは、やはりWebサイト制作に欠かせないXHTMLやCSSを理解したり、修正ができるかということを問われます。一方エキスパートは、知識だけでなくWebサイト制作の実践能力があるかどうかを問われます。そして、スタンダードは実技問題だけなのに対して、エキスパートは実技問題のほか知識問題が出題されます。

最後に、HTML5対応版ですが、こちらもスタンダードとエキスパートとに分かれています。
そもそもHTML5とは、HTML4の改良版なのですが、これまでのHTMLとは一線を画していると言われています。スマートフォン対応が楽になったこと、動画や音声を簡単に組み込めるようになったこと、HTMLだけでフォームの入力チェックができるようなったことなど、さまざまな可能性が広がり、高度な機能を持つWEBアプリケーションをつくることも可能になったのです。つまり、Webクリエイター能力試験には3つの種類があると説明しましたが、これからのWebクリエイターは、このHTML5版に合格することが重要なのです。ただし、新しく作られるWebサイトはHTML5で構築するのが当たり前ですが、既存のWebサイトの修正を依頼される場合もあるので、HTML4もある程度知識を持っていた方が良いとも言えます。

さて、試験の話に戻ると、スタンダードの場合は、当然HTML5をマークアップすることができるかが問われることになります。また、CSSを用いてHTMLの構造を維持しつつデザインやレイアウトを表現できるかも出題されます。
一方エキスパートは、レイアウトや色彩にユーザビリティやアクセシビリティといった観点を取り入れられるか、またスクリプトを用いた動きのあるウェブページを制作できるかが焦点となります。と同時に、スマートフォンやタブレットといった各種デバイスに対応したWebサイトを新規で作成できるかについてもチェックされます。

以上のように3タイプ、2レベルの試験がありますが、エキスパート、とくにHTML5版のものは実践的な技量レベルと言えるでしょう。

Webクリエイター能力認定試験の出題内容と条件について

次に、Webクリエイター能力試験の出題内容や条件について説明していきます。

○HTML4.01対応版
まず、HTML4.01対応版は初級、上級共に2種類、「規定問題」と「自由問題」とに分かれています。規定問題はそれぞれ50分と同じですが、自由問題については、初級と上級とで時間が異なります。

※出典:サーティファイ

自由問題には、初級はウェブページ作成ソフト使用で60分、テキストエディタ使用で90分が設定されていますが、上級の場合それぞれ、90分・120分と30分ずつ多くなります。
求められるレベルがあがるのでその分、時間も長くなるというわけです。ちなみに「ウェブページ作成ソフトを使用して良いなら簡単すぎるのでは?」と思われる方もいるかと思います。
しかし、Dreamweaverやホームページ・ビルダー等のソフトをそのまま使っただけでは、求められた表現にならなかったり、問題解決が困難な箇所が出てくるそうです。そのため、結果的に直接コードを修正することが必要となり、結局ソースを理解したり、コードを書いたりする能力も求められるようになっているのです。
なお、規定問題は初級で8問程度、上級で10問程度出題されます。(制限時間は50分間)
そして、初級も上級も規定問題が60%以上、自由問題も60%以上で合格となります。

○XHTML1.0対応版
次に、XHTML1.0対応版について説明します。まずスタンダードの場合は、1つのテーマが与えられ、テキストエディタまたはウェブページ作成ソフトを用いて、出題にそったデータを感性させます。ウェブページ作成ソフトを使用した場合は60分、テキストエディタで制作する場合は90分与えられています。
エキスパートについても実技問題は同様ですが、与えられる時間がそれぞれ30分増えて、ソフトウェアを使用する場合は90分、しない場合は120分となります。一方、エキスパートにだけ出される知識問題は、20分間で20個の問題を解きます。ちなみに、記述式ではなく選択形式となっています。

※出典:サーティファイ

なお、合格基準は得点率が65%以上です。

○HTML5対応版
最後に、HTML5対応版ですが、スタンダードでもエキスパートでも、実技問題ではテキストエディタまたはウェブページ作成ソフトを使用することができます。

※出典:サーティファイ

時間は、初級者の場合ウェブページ作成ソフトを使用した場合は60分、テキストエディタを使用した場合は70分与えられます。一方エキスパートは、ソフト使用時で90分、テキストエディタで110分となっています。エキスパートの場合は知識問題も範囲となりますが、20問の選択問題で、制限時間は20分間となります。
なお、合格率は65%以上です。

Webクリエイター能力認定試験の費用って?

Webクリエイター能力試験の良いところは、未経験でも受験ができるという点です。試験によっては実務経験が求められるものもありますが、こちらは学生でも主婦でも受験資格は問われないので、いつでも何度でも受験することができます。
そこで気になるのが受験料です。実は、レベルで受験料が異なり、初級やスタンダードで5,900円(税込)、上級やエキスパートで7,500円(税込)となっています。
つまり、HTML5やHTML4.01など種類で分かれているわけではないということです。

 

Webクリエイター能力認定試験の合格率や必要な勉強時間について

次に気になるのがWebクリエイター能力試験の合格率や受かるのに必要とされるおおよその学習時間ですよね。
Webクリエイターの合格率は公表されているので、公式な数字をご紹介できます。
まず、HTML4.01対応版ですが、こちらは79.4%となっています(2019年度平均合格率)次に、XHTML1.0対応版で79.1%(2019年度平均合格率)と、HTML4.01と比較し若干低いものの8割に近い方が合格しています。最後に、HTML5対応版の場合は、なんと90.5%(2019年度平均合格率)と、9割の方が合格しているということが分かっています。しかしこれは、出題内容が簡単だというより、多くの人が真面目に取り組んで学習している結果だとみる方が良いでしょう。

※サーティファイの公表結果より作成

 

では、これらの試験にパスするには、いったいどれくらいの学習時間を設ければ良いのでしょうか。もともともっている知識や理解力などにより異なりますが、目安は以下のようになっています。

○HTML4.01対応版
初級・・・45時間(基本学習時間10時間+模擬試験、過去問題20時間+問題集15時間)
上級・・・46時間(基本学習時間11時間+模擬試験、過去問題20時間+問題集15時間)
※ただし、上級の場合は、初級レベルのテストにパスしている、または初級レベルの知識を有している場合の学習時間となります。

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おすすめ教材として、以下の2種類があります。
① よくわかるマスター Webクリエイター能力認定試験 HTML4.01対応 公認テキスト&問題集 改訂2版 初級または上級(発行:富士通エフ・オー・エム株式会社)
② サーティファイWeb利用・技術認定委員会 Webクリエイター能力認定試験 初級または上級 問題集 ※HTML 4.01対応(発行:株式会社サーティファイ)
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○XHTML対応版
スタンダード・・・32時間(基本学習時間12時間+サンプル問題5時間+問題集15時間) エキスパート・・・42時間(基本学習時間17時間+サンプル問題7時間+問題集18時間)
※ただし、エキスパートの場合は、スタンダードレベルのテストにパスしている、またはスタンダードレベルの知識を有している場合の学習時間となります。
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おすすめ教材として、以下の2種類があります。
① Webクリエイター能力認定試験 スタンダードまたはエキスパート 公式テキストブック (発行:株式会社マイナビ)
② サーティファイWeb利用・技術認定委員会 Webクリエイター能力認定試験 スタンダードまたはエキスパート 問題集 ※XHTML 1.0対応(発行:株式会社サーティファイ)
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○HTML5対応版
スタンダード・・・24時間(公式テキスト 12時間+問題集 9時間+サンプル問題 3時間)
エキスパート・・・38時間(公式テキスト 18時間+問題集 15時間+サンプル問題 5時間)
※ただし、エキスパートの場合は、スタンダードレベルのテストにパスしている、またはスタンダードレベルの知識を有している場合の学習時間となります。
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おすすめ教材として、以下の2種類があります。
① Webクリエイター能力認定試験 HTML5対応 スタンダードまたはエキスパート公式テキスト(発行:FOM出版)
② Webクリエイター能力認定試験 スタンダードまたはエキスパート 問題集 ※HTML5対応 (発行:株式会社サーティファイ)
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Webクリエイター能力認定試験の実施日・方法について

Webクリエイター能力認定試験について、おおまかな試験内容や学習方法についてはお分かりいただけたかと思います。そこで今度は、この試験はいつ、どこで受けられるのかを説明していきます。

試験は随時行われていますが、実は会場ごとに異なるのが特徴です。会場は、北海道から沖縄まである、民間のパソコンスクール等で実施されています。WebクリエイターやWebデザイナーといった職業を目指す方が、そういったスクールで通っていることが多く、また習得度合いの確認も含めて、パソコンスクールでも試験受験を推進しているからでしょう。
なお、東京の東京メトロ銀座線末広町駅の近くにある「スタディPCネット秋葉原末広町」を例にとると、HTML5の試験をほぼ毎週、日・火曜日と週に2日に実施しています。一方、週に1回や、年に1,2回しか実施していない教室も多数あるので、実際に自分が受けることになる各会場の予定表を確認してください。

まとめ

今回はWebサイト制作を仕事にしたい、Webクリエイターを目指したいという方むけに、仕事内容や習得しておきたいスキルについて説明してきました。また、そのスキルレベルを確認したり、仕事に応募する際に有用であるWebクリエイター能力試験についても、とくに詳しく説明していきました。この試験を受験しておかないと仕事ができないといったものではありませんが、Webクリエイターの登竜門的な存在である試験ですから、未経験者の方はぜひ受けておくと良いでしょう。
もちろん、実際にWebクリエイターとして仕事に就けたとしても、情報更新は常に必要です。また、Webサイト制作そのもの以外の知識、たとえば、SEOやUXなどについて知識を深めることで、より優れたWebサイトに仕上げることになるでしょう。だからWebクリエイターはやりがいのある職業と言えるのです。
今回の記事が、Webクリエイターを目指したいという方に少しでも役に立てれば幸いです。

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