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ショップ経営を始めるなら知っておきたい、上代下代の言葉の意味と掛け率などの相場について

公開日: 2020.09.02
最終更新日: 2020.09.02

ショップ経営を始めるなら知っておきたい、上代下代の言葉の意味と掛け率などの相場について

最近、気軽にお店を始める方が増えつつあります。お店をひらくためには、立地探しからはじめ、融資の相談や仕入れ先の確保などハードルが高いものでしたが、現在は店舗を持たずインターネットでの販売が簡単にできるようになったため、気軽にお店を開く方が増えているのです。
しかも、以前はオンラインショップを開くのに決して安くはない金額でホームページ制作を依頼しなければならないという問題がありましたが、現在は素人でも簡単にしかもお洒落なお店が開設できるサービスが増えているため、さらにハードルが低くなっているのです。
また、これまでは折込チラシやポスティングなどで、多大な広告費がかかっていましたが、無料でできるSNSを使って簡単に宣伝ができるようになったことも、店舗経営の経験の全くない方が、いきなりオンラインショップを開設に踏み切る背景の1つとして挙げられます。
お店を開くための手続きやハードルは変わっている一方で、「商品を売るためは仕入れをする」といった、基本的な構図は昔から変わっていません。
そのため、仕入れに関するコツやノウハウに関して、書籍を読んだり、インターネットで情報を集めたりいる方がいらっしゃると思います。
しかし、この仕入れに関しては、あまり耳にしたことのない用語に出会うはずです。とくに、「上代」や「下代」という言葉に、戸惑う方が多いです。しかし、この「上代下代」という言葉をよく理解していないと、商売に失敗する恐れもあるような重要な用語なのです。
そこで今回は、仕入れの際によく使われるこの2つの用語「上代」「下代」について、未経験でもわかるよう、簡単に説明していきたいと思います。

「上代」とは

まず「上代」という用語の意味から説明します。
上代とはお店での販売価格のことです。いわゆる「定価」というのも、この上代に含まれます。
ほかにも「メーカー小売希望価格」などと表現されることがあります。
なお、日本で販売されているものには、商品券や切手、 医療費などの一部を除いて消費税がかかりますよね。
上代にこの消費税が含まれているかというと、「基本的には含まない金額」となりますが、明確に定義づけされているわけではないので、含んだ額でお話しされる方もいるので、特に初めて取引する方には確認するなど注意が必要です。

ちなみに、D店である商品を1,000円(税別)で販売していたとします。その場合、上代は1,000円ということになります。

「下代」とは

一方、販売価格である上代に対して「下代」とは、仕入れの際の取引価格のことを指します。
ほかにも「卸価格」や「仕入れ値」「仕入れ価格」「仕切り値」などと呼ばれることがあります。

上代に対して下代が低ければ低いほど、当然利益が大きくなります。
たとえば、上代1,000円の商品の下代が800円であれば、200円の粗利益を得ることになります。
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(上代) (下代) (粗利益)
1,000 – 800 = 200円
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しかし、もし大量に仕入れるなどの理由で下代を700円にしてもらえれば、1個あたりの粗利益は300円となり、100円の差が生まれることになります。
つまり、下代をいくらに抑えられるかが重要になります。

ちなみに、上代や下代というわかりづらい言葉が使われるようになったのは、商人たちにある事情があったからだといわれています。それは、お店で仕入れ価格などの話をする際、お客様に分からないような表現にする必要があったということです。飲食店で、お水のことを「おひや」というのと同じように、仕入れや販売価格を隠語として使っていたわけです。それが今でも当たり前に使われているなんて不思議な気持ちもしますが、商売をするのであれば慣れておく必要があります。

上代と下代の決定に欠かせない「掛け率」

上代と下代を決める場合は、「下代(仕入れ値)はいくらですか」といったような聞き方は、業界ではしないのが一般的です。実際の取引では、「掛け率」という言葉を使って条件を決めていくことになります。

たとえば、取引の際掛け率のことを話すときには、「7掛け」や「6掛け」といった言い方をにします。7掛けとは70%のこと、6掛けとは60%のことを指すので、7掛けの場合は、1,000円の商品を1,000円の70%、つまり700円で仕入れることができるということです。

もしあなたがお店でその商品を販売するのであれば、当然6掛けにしたいと考えるはずです。しかし、この下代の価格は相手との関係性から決められるもので、仕入れ側が希望して決められるものではないのです。
具体的には、「大口の取引である」「ほかにも取引をしている」「長い付き合いがある」などといった条件で、6掛けや5掛け、場合によっては3掛けや4掛けなどに調整してもらえるのです。

知っておきたい、掛け率の相場って?

なお、掛け率は、相手との関係性に応じて調整されると説明しましたが、取り扱う商品の種類により、おおまかな相場が決定されています。
これを知らないと、大恥をかいたり場合により損することもありえるので、おおまかな掛け率を知っておくと良いでしょう。

1:アパレル
洋服などアパレル系の商品の掛け率は、およそ6掛けといわれています。しかし、インポートものは5掛けなどやや低い傾向にあったり、メーカーオリジナル商品などの場合は、4掛けや3掛けなど、もっと低いケースもありますので商材によってケースバイケースと言えます。
10,000円で販売するシャツの下代が6掛けだとすると、プロパー価格で販売した場合は、4,000円の粗利益を生み出すことができるので、なんとか値引きをせずに売り上げたいところです。しかし、アパレル系は季節や変わると売れなくなるうえ、流行があるのでタイミング見て上代を下げるのが鉄則です。もし、先ほどの10,000円のシャツを20%引きにして販売しとすると、粗利益は当初の4,000円から2,000円と半減することになります。
もし、一定数の分量の取引があるなどの事情で5掛けにしてもらったとすると、たとえ20%引きにしても粗利益としては3,000円確保することができます。店舗を開設する場合は、賃貸料や光熱費・人件費・その他備品代などもかかってきますので、掛け率やできるだけ多くの商品をプロパー価格で売れるかなどが大きく影響してくるのです。
「自分のセンスを活かして、小さくても青山にセレクトショップを出したい」なんて、ファッションセンスに自信がある方は憧れるかもしれませんが、よほど上手にやっていかないとお店を継続するのがいかに難しいかお分かりいただけるのではないでしょうか。

2:食料品

一般的な食料品は、7掛けといわれています。
よほどの高級食材でないと、そもそもの単価が低いので、たくさん販売できないと収益が確保しにくいのが特徴です。
たとえば、500円のパスタを7掛けの350円で仕入れるとします。1個あたりの粗利益は150円となりますので、100個売ってやっと15,000円となります。生鮮食品ではなく、比較的賞味期限や消費期限が長いものであれば廃棄率は少なくなりますが、もし過ぎてしまった場合は商品としての価値はなくなりますので1個当たり350円の損失です。賞味期限や消費期限間近の商品を30%引きの350円で販売できてはじめて、赤字をなんとか免れるということになります。

3:そのほかの掛け率

これまでアパレル業界や食料品業界についてあげてきましたが、その業界によって掛け率の相場は全く異なります。家電は7掛け程度、自動車はなんと9掛けと、雲泥の差があるのです。ちなみに自動車の9掛けに驚いたり、憤りを感じた方もいるかもしれませんが、自動車は販売される価格がそもそも高額だということがあります。たとえば300万円の自動車の場合、9掛けの270万円が下代となります。つまり1台売るだけで、いっきに30万円の粗利益が発生するのです。1人の営業が月に3台販売すると90万、営業が3人いれば270万円の粗利益を得ることができます。
また、薬も9掛けとなります。厚生労働省が2017年に行った調査では、驚異の9.5掛けという数字が飛び出しました。これでは赤字になってしまうということで、下代を下げるようメーカーに対し通達をしたということが伝えられていますので、現在は改善されているかもしれません。薬は原価率が低いと言われていますが、メーカーがそれまでの研究開発費をのせようとするため、こういった傾向がみられるのです。
※医薬品は承認を得て販売するまでに、200億円~300億円もの費用が掛かると言われています。そのため、一般的な商品とは異なると考えた方が良いでしょう。

掛け率や下代を低く抑えるポイント

誰しも利益率をあげるために掛け率を低くしてもらって下代を抑えたいものです。取り扱い品目や商売の規模により事情は全く異なりますが、一般的にとられている方法をご紹介します。

1:数量や取引を増やす

先ほども説明しましたが、1つの商品を大きな数で仕入れると、掛け率を低くしてくれることがあります。お店でも1個あたりの粗利益があるように、卸売業者にも粗利益があるためです。また、1つの商品を大量にさばけないという場合は、別の商品も同じ卸売業者から購入するなど、取引量を増やすのも一つの手です。

2:メーカーや生産者から直接仕入れる

皆さんがものを仕入れるときは、通常、卸売業者を通します。卸売業者は卸売業者でメーカーから大量に購入し割安で仕入れていて、その結果お店も割安価格で仕入れることができる場合もありますが、場合によっては卸売業者を通さずメーカーから直接仕入れたほうが安く済む場合があります。

たとえば、メーカーが大きなメーカーではない場合は、取引に応じてくれるケースもあります。とくに、数があまりなく市場に出回らない野菜や果物などは、生産者も快く応じてくれる場合があります。ただし、安定的に仕入れることができない可能性もあり、その場合でも利益が確保できるのか、お客様に迷惑をかけないような商品設定にする必要があります。
ちなみに、メーカーと直接取引を行うことは、卸売業者を抜かす、つまり中抜きを行うことになるのですが、その卸売業者が怒ってもう取引をしてくれなくなる場合もあります。さらに、その生産者やメーカーとも取引しないとなった場合先方にも迷惑がかかるので、十分注意をしてください。

なお海外の商品の場合はとくに、その国の卸売業者のほか国内の商社や卸業者など、複数の企業を経由している場合があります。その場合、英語や中国語・韓国語などその国の言語に通じていれば直接やりとりをして、下代を抑えることができるでしょう。ただし、不良品のチェックも自己責任で行ったり、万が一不良品があったときの対処などもしっかり決めておかないといけません。
また、送料の問題もあります。下代には通常送料は含まれていません。とくに大きなものを仕入れて販売するような場合は、送料も勘案する必要があります。卸売業者から仕入れる場合は送料が安かったのに、メーカーや海外の卸売業者から直接仕入れたら、遠方のためかえって高くついたなんてことになりかねないよう、さまざまな事情を鑑みて判断するようにしましょう。

3:現金払いにする

掛け率をさげてもらうには、なにか相手にとって良い条件を出すことも重要です。なかには、現金であれば掛け率を下げてくれる業者もいます。また、売れなければ返品をするといった委託仕入れをとっている方は買い取り仕入れに切り替えるといった対応も有用でしょう。

まとめ

今回は、お店を開業するにあたり、理解しておきたい用語「上代」「下代」について解説をしてまいりました。できるだけ掛け率を低く抑えることにより、1つ1つの粗利益をあげることを目指したいものですよね。しかし、粗利益はあくまで、最終的な利益ではありません。そこから、運送費などのほか、賃料や人件費、ホームページ用のサーバーレンタル費など、あらゆるコストが引かれることになります。上代や下代と言った基本的な用語をしっかりおさえたうえ、コスト対策や宣伝戦略をしっかり行って、ぜひ利益をあげられるお店にしましょう。