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ガラガラポンって何?ビジネスシーンで使われる本当の意味と語源について

皆さんは「ガラガラポン」という言葉をご存じですか?
会社で実際に上司から言われたことがあるなんて方もいるかもしれませんし、なにかの記事で目にしたことがある方もいるでしょう。
もしかしたら、この記事で初めて目にしたなんて方もいるのではないでしょうか。
今回は、ビジネスシーンで使用されるこのガラガラポンという言葉の意味とその語源について説明していきたいと思います。

目次

ビジネスシーンでの意味は「仕切り直し」だけど・・・

ガラガラポンという言葉がビジネスシーンで使われる場合、どのような意味合いで使われているのでしょうか。
それは、「現在の状況を白紙に戻す」「仕切り直す」といった意味で使用されています。
といっても、正しい日本語というよりは俗な使われ方をしていること、また、具体的なものを指しているわけではないことから、ケースバイケースで具体的な意味は変わってきます。
たとえば、「組織(部署)を一旦なくして、新たな組織(部署)を作り直す」といった意味で使っている人もいれば、「このプロジェクトの企画全体を見直す」という意味で使っている場合もあるということです。
つまり、大事なのは、このガラガラポンそのものの意味合いよりも、相手が「何をどうしたいと言っているか」なのではないでしょうか。

誰が使っている言葉?

ガラガラポンの、ビジネスシーンでの使われ方をインターネットで調べてみると、どこのサイトでも昭和世代の言葉だと説明しています。
ただし、昭和という時代は実際には長く、1989年である64年まで続きました。
昭和10年に生まれた方と、昭和50年、60年に生まれた方とでは全く時代背景が異なるので、昭和世代全体が使っていると考えるのは少し乱暴だと言えます。
ガラガラポンという言葉を最初に使った人の記録は見つかりませんでしたが、ガラガラポンという言葉を文で表記している例が少なくとも2つ見つかりました。
1つは、業田良家(ごうだよしいえ)氏という漫画家です。
『SAPIO』という雑誌で、『ガラガラポン!日本政治』という4コマの風刺漫画を連載していました。
業田氏は1958年生まれ、つまり昭和33年生まれの方です。
もう1人は、社会学者であり、関西大学東京センター長をされている竹内洋氏です。
『新潮45』の2015年(平成27)8月号に「<第三のガラガラポン革命>が起こる周期」を寄稿しています。
竹内洋氏は1942年生まれ、つまり昭和17年生まれの方です。
第二次世界大戦が終了したのが1945年(昭和20年)ですから、竹内氏は戦前生まれ、業田氏は戦争終了の13年後に生まれた方となります。
いずれにせよ、昭和でもわりと早めに生まれた方が使っているようです。

現在、この言葉を、新聞や雑誌、インターネット記事で頻繁に使われている感はありませんが、もしあなたが、ビジネスシーンでこの言葉を聞いたとなると、その方の上司がその言葉を使っていて自然と身についたのかもしれませんね。

ガラガラポンの語源は?

ここまでくると、なぜガラガラポンが「白紙に戻る」というような意味になったのか、気になってくるのではないでしょうか。
あくまでも俗な使われ方なので、正しい語源があるわけではないですが、だいたい似通った説が唱えられていますのでご紹介しておきます。

○ガラガラポンとは
ガラガラポンとは、抽選で使用する、六角や八角形の木箱の通称であるようです。
木箱についている取手を使って箱を回すと、白や赤色の玉がでてくる抽選器です。
ショッピングセンターなどで5,000円以上買い物をすると1回抽選させてもらえるなどキャンペーンをやっているのをご覧になったことがあるでしょう。
1等賞だと旅行、残念賞だとポケットティッシュがもらえるといったような賞品が用意されています。
しかし、この抽選器をガラガラポンと呼ぶのも、あくまで俗称で、もともとは、サイコロ賭博のことを言っているという説があります。
湯飲みのようなかごに、サイコロを入れて「ガラガラ」して、「ポン」と置き、2つの目の和が偶数か奇数かを予想する賭け事です。
基本的には丁半博打と言われますが、確かにその音や様子から「ガラガラポン」という呼び方になったという説も納得ですね。

ガラガラポンは勇気と決断力のある大人の言葉!

ガラガラポンという言葉は、政治の世界でも使われています。
さきほど挙げた2名の場合も、政治や政界事情に関して使っていましたね。
ガラガラポンを抽選やくじ引き、サイコロ賭博などを表す言葉と考えると、「当たりもハズレも入っていて何が出てくるかわからないにもかかわらず、とにかくやってみる」という状況を表していると言えます。
政治の世界も、ビジネスの世界でも、上にたつものならば、「どんな結果になるか分からないけど、とにかくやってみる」という決断に迫られることがあります。
ガラガラポン自体は、コミカルな雰囲気がする俗語ですが、人が「ガラガラポンする」というときには、勇気と大きな決断力をもって発言しているはずです。
もしあなたが、今後そんな言葉に出会ったら、その人の真意、どのような理由でガラガラポンをしようとしているのか、何を目指しているのかをくみ取る努力をしてみたらいかがでしょうか。結果として、大人やビジネスマンとして成長できるかもしれませんね。

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