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【副業をしている・目指す人必見!】年末調整と確定申告、どっち?何が必要?お金に関する簡単解説ガイド

副業が解禁されダブルワークが広がりを見せる中、実際に「自分も今年から副業を始めた!」という方や「今年こそ副業を始めるぞ!」という方も多いのではないでしょうか。
確かに、副業にはメリットはいっぱいありますよね。
収入が増えるだけでなく、本業にその知識や経験が活かせたり、スキルアップにつながったり、新しい出会い体験にうきうきすることでしょう。
しかし、本業以外で収入を得るということは、義務、つまり、やらなくてはいけないことが発生するのです。
また、現在サラリーマンで、企業から給与をもらっている人は、年末調整はどうなるのか、今まで通りでよいのかも気になるところなのではないでしょうか。
今回は、そんな副業のお金に関する、わかりづらくて面倒なお金に関するあれこれを、簡単に解説していきたいと思います。

 

年末調整ってそもそもなに?

副業をしている、していないにかかわらず、サラリーマンの方は現在、毎年年末調整を行っていることと思います。
なぜ、毎年、年末調整などという面倒な作業が発生するのかというと、毎月給与から引かれている税金があくまでも見込額であることが理由なのです。
皆さんが手にしているのは、税金がすでに引かれた状態での金額だということはご存じかと思います。
あなたの払うべき税金として見込まれる金額を、あらかじめ会社が給与から差し引いて税務署に納めてくれており、それを源泉徴収といいます。

 

しかし、これはあくまで見込みの金額なので、何かしらの事情で、予定と変わることがあり得るのです。
そこで1年間、1月1日~12月31日までの給与が確定したところで、過不足がないか改めて算出を行うのです。
当然、税金を支払いすぎていた場合は返ってきますが、逆に予想より収入が多く少なかった場合は、その不足分を追加で支払うこととなるのです。

 

 

一般的によくあるのは、以下のケースです。

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○税金が返ってくる場合
生命保険に入った→生命保険控除
結婚して配偶者ができた→配偶者控除
子どもが扶養控除の対象になった(16歳以上)→扶養控除
住宅ローンを組んだ→住宅ローン控除

○税金が増える場合
離婚した→配偶者控除がなくなる
子どもが独立した→扶養控除がなくなる
ボーナスがたくさんもらえた→所得税や住民税があがる

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ただし、これはあくまで、本来納めるべき税額を支払うといったものなので、「トクした」、「損した」という話ではないのです。

 

 

 

副業をした場合の年末調整はどうなる?

では、副業をしている人は、この年末調整はなにか変わるのでしょうか?
ここからが、副業をしている人にとって本題であり、肝心なところですね。
答えは、今までどおりに、今までの会社で年末調整を行うということが正解です。
つまり、副業をしていたとしても年末調整は、これまでどおり勤務している本業の会社で手続きを行えば良いというわけです。
ただし、もし、副業のほうが本業より収入が多くなってしまった場合は、副業のほうで年末調整を行ってください。
こういったケースはほとんどないと思いますが、まれに、副業が会社の役員などで高額収入を得ている場合もありますので、どちらが多いのかは自分で確認を行うようにしましょう。

 

なお、年末調整をした結果、会社からもらえる源泉徴収票は必ずとっておいてください。
副業の確定申告を行う際に必要となります。

 

確定申告ってなに?

次に、確定申告について説明します。
とくに、特別なことをしなかったサラリーマンの方は、確定申告という言葉は聞いたことがあっても、実際に行ったことがないという方がほとんどだと思います。
なぜなら、確定申告とは自分の収入や経費などを計算し、所得と税額の報告をする手続きで有り、サラリーマンの場合はそれを会社が代わりに行ってくれているからです。
しかし、自営業の方などは毎年自分で、もしくは税理士に依頼するなどして行っているものなのです。
とはいえ、サラリーマンの方にも決して無縁な話ではありません。
サラリーマンの方が確定申告をする必要が出てくるのは、以下のような場合があります。

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贈与を受けた
不動産を売却した
保険金を受け取った
株や投資信託で利益が出た※源泉徴収を行っていない場合
会社員だけど給与が2,000万円を越えている※企業による年末調整を受けられないため
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上で述べたようなケースのうち、一番下の「給与が2,000万を越えている」ケース以外では、源泉徴収により納めた金額以上の税金を納める必要が出てきます。
ほかにも、株や投資信託で損を出した場合などがありますが、その場合は確定申告により税金が戻ってくるケースがありますので、忘れずに手続きしておきたいところです。
いずれにせよ、確定申告は、年末調整と同様その年に得た収入に応じて正確な税金を納めるための手続きと言えるのです。

 

 

副業者は所得が20万円を超えるかどうかが鍵!

「自分はどのケースにも当てはまらないから、確定申告は必要ない」と思った方は少しお待ち下さい。
なぜなら、副業をしている場合は、確定申告が必要となる場合があるからです。
あなたがもし副業をしているのであれば、その副業の収入はどのようなものか考えたことはありますか?
その収入の種類に応じて、所得や納めるべき税額の計算をしたうえで、税金を納める必要があるのです。
その見極めポイントは「所得が20万を越えるかどうか」です。
実際に副業をしている方は必ず確認してみていただきたいのです。
ここでひとつ理解しておいていただきたいのは、「所得」の意味です。
ここを間違えると損をすることになり得ますので、しっかりと押さえておきましょう。

 

○所得とは
所得は、収入とは違います。
もし皆さんが副業でアクセサリーを仕入れて販売していたとします。
アクセサリーは1個あたり1,000円だとして、1ヶ月に100個売れた場合、あなたのもとに入ってくるのは、1,000円✕100個で10万円となりますよね。
これが1年間続くと、10万円✕12ヶ月で120万円ですが、これは所得ではなく「収入」と言います。
実際に販売するアクセサリーはお金を払って仕入れているはずです。
仕入れが1個あたり700円だとすると、1個販売するごとに得られる利益は300円であって、1,000円ではありませんよね。
1ヶ月に100個販売するわけですから、1ヶ月あたりあなたが得られる利益は300円✕100個で3万円であり、1年間では3万円✕12ヶ月で36万円ですね。
この36万円があなたの所得であり、これに対して税額が計算されることになるのです。
実際には、インターネット販売に必要なサーバーレンタル費や梱包費などもかかってくるはずですので、これらも経費として差し引けることになります。
この必要経費を記載せず、所得を120万円として申告をしてしまうと、税額は大幅に変わってきてしまい損をしてしまうのです。

 

○20万円がボーダーラインだが
所得に対してしっかりと理解していただいたところで改めて確認していただきたいのが「所得が20万円超えるのかどうか」です。
さきほどの例で、送料やサーバーレンタル台、ホームページ作成費などを差し引いて所得が19万9千円になった場合は、確定申告する必要はありません。
逆に20万円を1円でも超えるのであれば確定申告が必要となるのです。
つまり、所得がボーダーラインぎりぎりの場合は、手間をかけないという意味では、あえて副業のボリュームを調整することも可能ということです。
ただし、ここで注意が必要なのは、20万円というボーダーラインはあくまでも所得税に関してだけで、住民税に関してはやはり申告が必要となります。

 

 

○20万円以下でも確定申告をしないと損する場合がある
所得が20万円以下でも、確定申告をしなければ損する場合があります。
それは、副業先で源泉徴収を行っている場合です。
あなたが、最終的に納税の義務があるかどうかに関わらず、契約した金額をそのまま払わず、
本業の給与のように、あらかじめ天引きして支払われている場合があります。
所得金額によっては本来払わなくて良いものをあなたが払ってしまっているとしても、税務署やその企業が連絡してくれたり返却してくれるということはありません。
あなた自身で確定申告を行うことにより、返金手続きをしてもらうことになるのです。
まずは、あなたへの支払いが源泉徴収になっているか、契約または明細を確認してみてくださいね。

 

年末調整だけじゃだめ!確定申告が必要なケース

さて、副業による所得が20万円超える方、または、越えることを前提にこれから副業を始める方は、年末調整だけではなく当然確定申告の手続きが必要となります。
現在行っている年末調整だけでは、副業に関する税額の計算ができないためです。
まず確認していただきたいのは、あなたの副業の種類が「給与所得」なのか「事業所得」に当たるのか、まずはその所得の種類を判断してください。

 

○給与所得(パート・アルバイト)の場合
本業と同じように給与制のパートやアルバイトをしている場合は原則確定申告が必要です。
現在、1つのパートで扶養控除を受けていても、2つ合わせて給与所得が103万円を超えると扶養控除対象外になります。
あくまで合算した金額で申告を行い、税額を計算・支払いする必要があります。
副業先では扶養控除を受けておらず源泉徴収されているが、2つ合わせても給与所得が103万円いかない場合は、源泉徴収された税金が戻ってきますので、やはり確定申告をする必要があります。

 

○雑所得の場合
雑所得とは、サラリーマンが副収入で得る収入はほとんどがこの雑所得です。後から説明する不動産収入や事業所得、そしてさきほどの給与所得などの所得にも当てはまらないものといったくくりです。
たとえば、アフィリエイトやライティングなどによる収入は、この雑所得に入ります。
ただし、この雑所得と事業所得との違いは曖昧で、継続的で安定的であれば事業所得にあたるといった判断をする場合があります。
オークションサイトやフリマアプリで自分の不用品を売るといったものは所得が20万円超えても確定申告は不要ですが、それ以外は、確定申告をする必要があります。

 

○事業所得の場合
「業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業を営んでいる人のその事業から生ずる所得をいいます。」(出典:国税庁HP「No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)」より)
売り上げが定期的にたつような、継続的な事業であることなどが認められたうえ、社会一般的に事業と言えるのかなど、総合的に判断されます。
事業所得の場合は実は大きなメリットがあります。
それは、青色申告特別控除が受けられたり、赤字になった場合に給与との損益計算ができたり、家族への給与を経費に含められるといったことです。
ただしそれには、事業所得と認められること以外に、確定申告を青色申告で出すということが条件となります。
青色申告の場合は、複式簿記で帳簿をつけたうえ、賃借対照表と損益計算書を必要があるので、少なからず手間になります。
簿記をやっている人にとっては難しいことはないので、もし事業所得に認められればこの青色申告にすることがおすすめです。
なんと、収入から最大で65万円の青色申告特別控除が受けられるからです。
たとえば、150万円の売り上げ、20万円の経費があったとすると、150万円-20万円で所得は130万円となりますが、青色申告を行うとここからさらに65万円を引くことができるのです。
節税対策には、副業を事業所得として認識されること、青色申告を行うことがとても重要なポイントなのです。
簿記の知識がなくても、数字を入力していくだけで自動的に賃借対照表や損益計算書をつくってくれるソフトやサービスがあるので、簿記を知らない方もぜひチャレンジしてみてくださいね。

 

○不動産所得の場合
もしあなたの副業が、マンションや駐車場を貸すといったものであれば、それは不動産収入に当たります。
給与所得の源泉徴収票を用意したうえで確定申告を行いましょう。
不動産所得の経費には保険料や管理会社に支払う管理費、修繕費やローンの金利などがありますが、不動産所得が赤字になった場合、確定申告により損益通算により源泉徴収で納め過ぎていた税金が返ってくるケースがあります。

 

○株や投資信託の売買や配当
株や投資信託の売買や配当により利益を得た場合は、「譲渡益」と呼ばれる税金がかかりますので確定申告をする必要があります。
とはいえ、源泉徴収ありの特定口座にしておけば源泉徴収がなされるので、自分自身はなにもせずに済みます。
しかし損益が出ていた場合は別です。
その損益は3年間の繰越控除が可能ですので、確定申告をするとトクするということになります。

 

確定申告を行うための準備と手続きについて

副業している場合確定申告が必要かどうか、また、今後副業を行うことを検討しているのであれば、必要となるかどうか、ご理解いただけたでしょうか。

 

では次に、確定申告を行うための準備や確定申告の手続きそのものについてご説明をしていきます。

 

○源泉徴収票を準備しましょう
サラリーマンが、副業の確定申告を行う場合には、源泉徴収票が必要となります。
これまでは、なんとなく見て捨てていただけといった方も、必ずとっておくようにしましょう。
なお、住宅ローンの審査や保育園への入所手続きなどで出してしまってない!という方は、会社にお願いすれば再発行してくれますよ。

 

○支払い調書を準備しましょう
収入を申告する際、金額を知るうえで大変便利なのが支払い調書です。
もし副業先が源泉徴収してくれている場合、1年間の報酬と納めた税額を掲載した書類、支払い調書を発行してくれる場合があります。
確定申告の書類を作成する際に参考にすることができます。
ただし、企業に支払い調書の発行義務はないので、もらえない場合もあります。

 

○確定申告はどうやるの?
確定申告を行う方法はおもに3つです。
・税務署に出向いて提出する
・郵送で提出する
・インターネットで申告する

当然、最後のインターネットで申告する方法がもっとも手軽でおすすめです。
この手続きはe-TAXと呼ばれ、青色申告の場合、令和2年より基礎控除が本来55万のところe-TAX利用者は65万円まで控除してもらえるというメリットもあるのです。
10万円という大きな節税につながるのです。
しかしe-TAXを利用するにはマイナンバーカードを取得する必要があります。
また、そのマイナンバーカードを読み込ませる機器が必要でしたが、現在iPhone 7以降など新しいスマートフォンならマイナンバーカードの読み込みができるようになっているので、特別な機器は不要です。

 

直接出向いて、または郵送でという方は、まず申請用紙を手に入れるようにしましょう。
「国税庁 確定申告書等作成コーナー」にアクセスすれば、オンラインで作成し、印刷することも可能です。
忙しくて税務署に行けない方でも、自宅で印刷、郵送することが可能なので、ぜひ利用してみて下さいね。

 

まとめ

今回は、副業をしている方がどのような手続きが必要なのかについて説明して参りました。名前は聞いたことがあっても、年末調整や確定申告といった手続きそのものや意味についてよく分かっている方は少ないですし、副業をした場合、自分にはなにが必要か非常にわかりづらいところでありますよね。
今回はそんな疑問が解決できたのではないでしょうか。
もしこれから副業を始める方は、20万円というボーダーや、青色申告控除などを意識して所得の調整をなさると効率的な副業を行うことができますので、しっかりと理解しておくと良いでしょう。

 

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