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「子連れ出勤」で働くママが思うこと・支援体制について

公開日: 2017.11.15
最終更新日: 2020.05.01

「子連れ出勤」で働くママが思うこと・支援体制について

子連れ出勤とは

最近、お子さんと一緒に出勤をして社内託児スペースに預ける、といういわゆる“子連れ出勤”がOKな会社が増えてきています。
といっても、まだまだ選択肢が少ないため、子連れ出勤している方はごく少数ですし、実際の様子などわからないこともたくさんありますよね。
 
『子連れ出勤の様子はどんな感じなの?』
『小さい子供を連れての通勤って難しくないの?』
『メリットや大変なことってなに?』など、
 
実際に子連れ出勤をしている筆者が体験談も交えてお話します。
筆者が子連れ出勤をし始めてから、約2年経ちました。
筆者の勤務先ではワークスペースの隣に託児スペースがあり、働きながらお子さんの様子が確認できる配置になっています。
預けられているお子さんは基本的に未就園児で、夏季休暇などの長期休暇は幼稚園に通っているお子さんもいます。
お子さんの身の回りのお世話(トイレやごはん等)はママが行うなど、預ける際のルールもあります。
勤務中は保育士や幼稚園教諭などの資格をもったスタッフがしっかり見てくれているので、安心して仕事をできる環境が整っていますよ。

子連れ出勤が注目される理由

なぜいま、子連れ出勤が注目を集めているのかご存じですか?
その最も大きな理由は「少子高齢化」です。 総人口に対し、65歳以上の人の割合が増加にむかう傾向をいいます。 その波は世界的なものですが、日本は、もっとも少子高齢化が進んでいる国にあげられます。
内閣府制作の平成30年版の高齢社会白書によると、2000年以降、高齢化率における日本の順位は常に1位。2060年度の予測では、2位のドイツの30%強という数字を大きく引き離し、40%弱という数字になると試算されているのです。
少子高齢化は、単純に65歳以上の人の割合が増えるというだけではありません。相対的に、総人口に占める“働き盛りの若者“が減るということをも意味しています。 つまり、「人手不足」の状態。 そこで、できる限り働く人を増やそうという発想が生まれたのです。
ここで問題となるのは、せっかく働いても、子供ができることで仕事を辞めてしまう女性が多いという実情です。 平成30年に内閣府男女共同参画局が公表している数値によると、第一子出産を機に離職する女性の割合は、直近である2010~2014年の数値でも、なんと46.9%に達しています。 離職する理由は人それぞれでしょうが、「保育園に入れない」「子育てをおざなりにしたくない」などといったことが考えられます。
しかし人手不足の問題は、政府にとっても企業にとっても大問題です。 そこで、そういった声に応えるため、「子連れ出勤」が社会的に注目されることとなったのです。

子連れ出勤制度を支援する企業体制

では、実際に子連れ出勤制度を導入している会社がどのような支援体制を整えているのか、具体例を見ていきましょう。
■企業内保育所の設置
子連れ出勤を認めていても、子供をきちんと見ていてくれる場所や人がいないと、出勤することが不安ですよね。そこで、事務所内に保育所自体を設置しているという企業があるのです。 本来子供がいる方が出勤するにあたっては、保育園を利用している場合がほとんど。 ただし待機児童が多く保育園を選択できる状況でないことから、なかには会社とは反対方向にある保育園に預けてから会社にむかうといったような例も。 しかし、勤務先自体に保育所があれば保育園に行く手間が省けますので、大きなメリットといえます。
なお、花王やエスビー食品などのメーカーのほか、みずほフィナンシャルグループ、楽天など、さまざまな企業が導入を始めています。
■勤務時間の変更
子連れでの出勤をせっかく認めてくれていても、朝のラッシュアワーに子供を乗せることにためらいを感じる人も多くいます。とくに、幼児くらいになると抱っこではなく手を引いて歩かせることになると思いますが、ぎゅうぎゅう詰めの車内で大人たちの間に立たせるということは 無理があるでしょう。 また、企業内保育所に例え預けられたとしても、朝から晩まで長い時間保育所にいること自体も、子供にとって負担になるはずです。さらにそこからまた通勤ラッシュで帰るとなると、勤務継続は難しく感じます。
そこで企業内保育所を設置するだけでなく、時短制度を用意する会社も出てきました。要望に応じて始業時間や終了時間の変更をしてくれるのです。 企業内保育所の設置と同時にこのような制度があれば、子連れ出勤でも継続できる勇気が湧いてきますね。
■チームワーク体制
いくら企業内保育所や勤務時間に融通がきいても、肝心の子供が発熱し、出勤したくても難しいケースもあります。そんなときに限って緊急の仕事がある場合は、他のスタッフが代わりを務めるなどの協力体制があればより安心です。 とくに子供が小さいうちは、病気になりがちです。大きくなるにつれて丈夫になったとしても、そういう協力体制が敷かれているだけで精神的に安心して仕事に打ち込めるはずです。
■ほかにもさまざまな支援体制がある!
まだまだ数は少ないですが、企業内保育所におむつやミルクを備え、ママの荷物を減らす工夫をしている企業も。保育士だけではなく、栄養士や調理師などの有資格者をおいて、給食を提供してくれるところまであるのです。 人手不足を解決するだけでなく、企業のイメージアップを行う意味もあります。今後、よりサービスの拡充が期待されるでしょう。

子連れ出勤のメリットとは?

実際に子連れ出勤をして感じたメリットが2つあります。

1.保育施設を探さずに仕事ができる
子連れ出勤の最大のメリットで、最近注目されているポイントです。
『仕事をしたいけど、預け先がない』という方も多いのでは?
0~2歳児の保育できる人数が少ないということもありますが、大きめの都市で途中入園をすることは至難の業ですよね。
子連れ出勤できる勤務先であれば、託児スペースをワークスペースの隣に設置している為、わざわざ保育施設を探さなくても働くことができます。

また、週3日程度のパート勤務希望ですと、保育施設の認定はほとんどおりないため、1日のみの預かり保育や地域のファミサポなど、高額な制度を利用するしかなくなりますが、子連れ出勤の場合は比較的安い利用料金で済む場合が多いですよ。

2.子供の成長を感じながらお仕事ができる
筆者の勤務先では朝の会や体操の時間、読み聞かせや工作の時間など簡単なカリキュラムがあるため、仕事中に『ママ~見て~』とニコニコしながら工作物を見せてくれることも。仕事をしながら子供を見守っている感覚になれるので、子供のそばにいたいけどお仕事したいと考えている方にオススメです。
また、『うちの子は集団生活できるのかしら?』と不安に思っているママもいるかと思います。

託児スペースでは同じくらいの年齢のお子さんだけでなく年齢の違うお子さんも預けられているため、社会性が自然と身に付くようになりますよ。

実際に筆者の娘は、年上のお子さんから遊び方やいろんなものの使い方を学んでいますし、自分より小さい子との接し方など、同年齢の子供が集まる支援センター等では学べないことも身につけられました。

子連れ出勤のメリットが活きるための条件

子連れ出勤制度を導入する企業が増えつつありますが、そのメリットをより活用させる条件にはどんなものがあるでしょうか。
■家から職場までの距離が近いとき
せっかく子連れ出勤が認められていても、遠ければ通勤自体に不便を感じることでしょう。 単身での通勤であれば特に問題は感じなくても、長時間の通勤となる場合は抱っこや手を引いての通勤は決して楽とは言えません。
一方、家から職場が近い場合にはメリットは大きくなります。企業内に保育所があれば、わざわざ保育園に寄る必要もありませんし、自転車で行けるような距離であればラッシュアワーも気にならないはずです。
■気軽に休める体制が整えられているとき
子供の急な発熱などで、出勤自体が難しいとき、相談しやすい体制が整えられているとより安心です。もちろん、子供の病気を理由に休むことは不当ではありません。しかし、自分のせいで他の部署や取引先に迷惑をかけてしまう恐れがある場合は、ためらうはずです。 そこで、子連れ出勤者にはあらかじめ専用サポート人員を割り当てるなどされていれば、実害や精神的な負担が少なく、会社にも本人にも大きなメリットがあると言えるでしょう。
■男女を問わず制度が解放されているとき
子連れ出勤を願うのは女性だけではありません。男性でも子連れ出勤が必要なケースがあります。とくに、離婚後子供を引き取りたい、または既に親権をもっている場合には、この制度は重要です。男女を問わず制度が解放されている、さらに社員の理解も得ているといった場合は、よりメリットが活きてくると言えるでしょう。

子連れ出勤の大変な点

筆者の勤務先では身の回りのお世話はママがやる、というルールがあったため、娘が「トイレー!」という度に仕事を中断してお世話していました。
電話対応中や会議中でも、「○○ちゃん、おトイレです!」とボードで呼び出しを受けるので、仕事に集中できなくなることが多々あります。
 
最近は娘の「ママに甘えたいタイム」があるので、髪の毛を結ぶなど短時間であっても一度呼び出しを受けると、20分程仕事に戻れなくなります。
これはお子さんの性格によっても違うので一概には言えませんが、筆者の娘は「私が泣いていればママは仕事に戻らない」とわかってしまっている為、託児スタッフと協力して対処するようにしています。
 
また、筆者は車で通勤をしている為、通勤時のストレスを感じていませんが、電車で子連れ出勤しているスタッフは『小さい子供を連れて満員電車に乗るのは周りの方に配慮しないといけないし、子供が潰されないようにしないといけないので通勤ラッシュを避けるようにしています。』と言っており、通勤に関してかなりのストレスがあるようです。
子連れ出勤を考えている方は、通勤ラッシュを避けて電車に乗ったり、自転車や徒歩で行ける距離の勤務先を選択するといいかもしれません。
 
 
いかがでしたか?子連れ出勤をして約2年になりますが、子連れ出勤を始めたころと比較すると、子連れ出勤ができる会社がかなり増えてきていると感じます。
会社によって出勤方法も異なると思いますので、子連れ出勤もご自身の働き方を考える上でのポイントとして考えていただければ幸いです。

子連れ出勤は一つの選択肢

子育てをしながら仕事を続ける人にとって重要なことは、「会社に迷惑をかけない」「子供に余計なストレスを与えない」「自分も生き生きと仕事に専念できる」の3点ではないでしょうか。
この3点を解決する方法は、子連れ出勤だけでないことも知っておくべきでしょう。
例えば、通勤時に預けやすい保育所やベビーシッターを利用することです。通勤ルートを変えずに子供を預けられることで、出産前とのギャップを縮めることができます。また、万が一子供が発熱し保育園に預けられないケースを想定し、「病児・病後児保育」を行う施設を探しておくとより安心です。
また、在宅ワーク」という選択肢もあります。文字通り自宅で仕事を行う業務です。 もちろん、子供が小さいうちはお世話などで仕事に従事できる時間はとりにくいでしょう。最初のうちはごく短い時間でスタートし、幼稚園などに入ったタイミングで一気に増やすというやり方があります。または、最初から、行政やNPO法人などによる預かりサービスを活用しつつ本格的に始めることも可能です。
いずれにせよ、いろんな方法を模索しながら、自分に合ったベストな方法を見つけてくださいね。

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