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卸価格とは?流通における仕切値・仕入れ値との違いを解説!

卸価格と言われてピンとくる方もいれば、今いちよくわからないなんて方もいるでしょう。
今回は、一般消費者にはよくわからない卸価格の意味をしっかりと理解していただくため、流通の基本構造から説明していきます。

目次

まずは流通の基本構造を知っておこう

皆さんは、お店で購入した商品は、どのような経路をたどって皆さんのもとに運ばれてきたか説明できますか?
まずメーカーがその商品を製造したということは、すぐに頭に浮かぶことでしょう。
では、あなたはどれをどこで手に入れたかというと、お店ではないでしょうか。
もしかしたら実店舗ではなく、ネットショッピングで購入したかもしれませんが、いずれにせよ小売店と呼ばれるところからの購入であるはずです、
では、メーカーから直接小売店にわたり、皆さんの手もとに届いたのでしょうか?
答えはNOです。
ほとんどの場合、卸売業者を一度通しています。
下の図のケース1ように、メーカーから卸売業者にわたり、その後小売店に納入され、最終的に消費者にわたるというのが一般的です。

ものによっては、ケース2のように、2つの卸売業者を通ったりするケースや、最近ではメーカーが直接小売店に渡るケースも少なくはありません。
ちなみに道の駅などに置かれている野菜は、メーカー(農業従事者)から小売店(道の駅)に納品するのでケース3にあたりますし、農業従事者宅にテントや台、ロッカーなどが設置され野菜が無人販売されている場合がありますが、その場合は、メーカー(農業従事者)が直接消費者と取引をするということで、間に何も介さないことになりますね。

卸価格とは

では卸価格とはどういう意味なのでしょう。
価格とは値段のことですが、ここで問題となるのは「卸」という言葉です。
卸すとは以下のようなことを指します。
・メーカーから卸売業者に販売すること
・卸売業者から小売店に販売すること

つまり、さきほどの図で言うところの赤い矢印の取引をいいます。
そしてその取引での価格が卸価格と呼ばれるのです。

仕切値や下代との違い

ほかに、「仕切値」という言葉があります。
「仕切る」には、「区切りをつける」などの意味がありますが、ほかに、「取りしきる」という意味もあるので、仕切値は、「取りしきるときの価格」と考えます。
商取引においては、メーカーから卸売業者へ卸すときの価格を指します。
つまり、卸価格のなかでも、流通の上流にあたる卸価格をとくに限定して仕切値という呼び方をしているということになります。

実は、ほかにも流通業界で使用されている言葉に「下代」があります。
ますます混乱してしまうかもしれませんが、これも仕切値と同じ意味合いです。
当然ですが、これらの卸価格(仕切値・下代)がいかに低くおさえられるかで、利益率が変わってきます。
いろいろな言葉があり、ややこしいですが、ひとつひとつ覚えていきましょう。

卸価格≠仕入れ値の場合がある

では、卸価格というのは、仕入れの価格、つまり「仕入れ値」とは一緒なのでしょうか?
答えはYESです。
卸すというのは、流通の上にいる側からの言葉であり、下側(購入する側)の立場としては「仕入れる」という感覚なので、単に立場の違いから呼び方が違っているだけなのです。
しかし、これが必ず一致するわけではありません。
そもそも卸価格というのは、純粋にその商品に対する価格のことを指しているのであり、送料などのその他もろもろの費用は含まれていないのです。
なぜなら、卸す側にとって送料は自社の収入にはならないため計算には入れないものだからです。
しかし、購入する側としては、利益をだすため、支出するコストを加味したうえで商売をしないといけませんよね。
たとえば、同じような商品を迷った場合、片方は1個あたりの価格が安くて卸価格が80万円でもヨーロッパからの発送で船賃が高く総額が100万円になるケースと、もう片方が1個あたりの価格は少し高くても卸価格が90万円になっても、国内からの仕入れで運送コストを含めた総額が95万で済むのであれば後者のほうが良いと判断することになるからです。
そういった意味で、購入する側は、仕入れ値を運送費を含めた総額で使うケースがあるのです。
それは、その購入する側の使い方によるでしょう。
ですから、基本的には「卸価格=仕入れ値」ですが、100%ではなく、「卸価格≠仕入れ値」になることもあると覚えておくようにしましょう。

今回は卸価格について、似たような言葉である「仕切値」や「下代」、「仕入れ値」との関係も含めて説明させていただきました。
流通業界で使用される言葉は分かりにくい言葉が多く、慣れない人にとっては非常に頭の痛い問題でありますが、1つ1つ理解して、スムーズな取引が行えるようにしていきましょう。

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