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3DCGデザイナーとは?仕事内容や活躍の場など詳しくご紹介!

公開日: 2020.12.08
最終更新日: 2020.12.08

3DCGデザイナーとは?仕事内容や活躍の場など詳しくご紹介!

3DCGデザイナーという職種を聞いたことがあるでしょうか?3DとCG(コンピューター・グラフィックス)を分ければ、なんとなくわかるかもしれませんね。今や、映画やゲームはもちろん、車や精密機器、建築の設計場面でも使用されることのある3DCG。では、3DCGデザイナーの仕事内容など詳しく見ていきましょう!

3DCGデザイナーの仕事内容

「3DCGデザイナー」とは、3Dグラフィックスを使用しデザインをする職種全般を指します。CG(コンピューター・グラフィックス)は、コンピューターと専用ソフトを組み合わせて表現するグラフィックスのことです。『ファイナルファンタジー』などの人気ゲームのキャラクターもCGで作られています。3DCGを制作するには、形を作るモデリングやそれを動かすアニメーション、よりリアルな表現を加えるエフェクト、その他照明やカメラなど、様々な工程の役割を担うポジションの総称が3DCGデザイナーです。

 

3Dの技術は日々進歩していて、今では実写と見間違うように美しくリアルな3D描写のゲームや映画も多数リリースされています。

 

3DCGの制作には様々な工程がありますが、主に次の3つの工程で作業し、それぞれ別担当のチームで進めていくことが多いです。

 

① 形状の作成を担当する「モデラー」
デザインやイメージ画、写真をもとに実際に形にしていく「モデリング」、モデルを動かすための仕組みを作る「リギング」など、アニメーションの下準備を行うセットアップを行います。人物や小物などのキャラクター(OBJ)の作成だけでなく、必要に応じて背景(BG)も作成します。それぞれに担当が分かれていることが多いでしょう。

 

② 動作設定を担当する「アニメーター」
① で、モデラー担当が作ったモデルを実際に動かすための設定作業を行います。プラモデルで例えると、各関節が自由に動くロボットのプラモデルを使って、コマ撮りアニメを作るのに似ているでしょう。実際の人間の動きや動物の動きを読みとる「動きの観察力」が必要なポジションです。

 

その他の各業務担当
エフェクトや照明、カメラの設定などを行います。エフェクトは、ゲームであれば、攻撃時のキャラクターが放つ光線や、ダメージ時の衝撃波などの表現を3DCGでデザインします。

 

3DCGデザイナーに必要なスキル

■デッサン力
3DCGデザイナーに必要となる基本的なスキル、それは「デッサン力」や「デザイン力」です。2次元と3次元の世界を自由に行き来できる想像力が必要な3DCGデザイナーにとって、特に「デッサン力」は、その基礎となるスキルです。対象を観察し細部や質感、陰影にいたるまで、構造や形状を細かく正確にとらえ、表現するスキルこそが、3DCGデザイナーとしての表現力の高さにつながるのです。3DCGを作成する上で利用できるソフトは進化していますが、それはクリエイターの表現の幅を広げるためのツールです。あくまでも本人の表現力がベースにありますので、3DCGデザイナーを目指す人は、デッサン力をしっかりと身につけることから始めましょう。

 

■3DCG制作ソフトを使いこなすスキル
3DCGの制作作業は、『Maya』や『3ds Max』などの3DCG制作専用ソフトを利用するのが一般的ですので、これらのソフトを自由自在に使えるスキルも必須となります。3DCGデザイナーは、会社によっては人手不足となっている職業ですので、制作ソフトを使いこなせるスキルを備えていれば、未経験であっても3DCGデザイナーとして就職できる可能性があります。

 

■発想力・表現力
今までにないようなクリエイティブな発想や表現力も、人々を魅了する作品を作るためには共通して重要なスキルでしょう。

 

また、先の項目で3DCGを作成するには、いくつかの工程に分かれているとお伝えしました。それでは、その工程ごとに必要なスキルは何なのかも見ていきましょう。

 

■モデリングで必要なスキル
平面の3面図(正面図・側面図・上面図)から立体をイメージできることは、最も重要なスキルです。3DCGデザイナーは、これから作るモデルのイメージ画や資料を見て、それが立体化された映像を即座にイメージし、さらには形状の凹凸や可動部分が動いたときにどう形状が変化するかなどを想像できるスキルが必要です。以前は処理負担軽減のために、詳細なハイモデルと簡易的なローモデルの使い分け(近景ではハイクオリティなモデルを使い、遠景では簡易的なローモデルを使う)を設定することも多かったですが、最近では「Unity」などのゲームエンジンに装備されている「LOD(Level of Detail)」と呼ばれる機能のおかげで、以前より作業負荷が軽減されています。

 

■アニメーションで必要なスキル
ゲームでキャラクターに動きを付ける場合、本物に近い動きであるかどうかというのは大切なことです。そのため、実際の人間や動物の動きを読みとる「動きの観察力」が必要になります。また一方で3DCGならではの表現で、よりリアリティのある演出をつける想像力も求められるでしょう。

 

■エフェクトで必要なスキル
そのシーンに効果的なエフェクトをイメージできるセンスは必要でしょう。現代のゲーム機が高性能になったとはいえ、無計画にエフェクトを付けすぎると、処理が追い付かずゲームの動きが極端に遅延してしまうこともあります。エフェクトをたくさん入れて見栄えを良くしすぎても、少なくて演出不足になっても問題があるのです。ちょうどいいエフェクトを入れられるスキルは、経験値と比例するものですので、たくさんの現場で実践を重ねましょう。

 

■照明で必要なスキル
3DCGデザイナーの照明作業は、照明をどの方向から、どの程度の光量で、どんな色の光で照射すれば、どのような効果がもたせられるか、しっかりと判断できるスキルが必要です。 そのため、カメラ撮影のためのライティングについて学ぶと良いでしょう。

 

■カメラで必要なスキル
3DCGの視点は現実のカメラ視点の再現ですので、実際のカメラ撮影のスキルと知識があれば理解が早いでしょう。「被写界深度」や「焦点距離」など、ゲームプランナーのイメージする絵面を再現するための写真撮影の知識や工夫は、3DCGでも活かすことができます。

 

3DCGデザイナーになるには

3DCGデザイナーになるのに、必要な学歴や資格はありませんが、一般的な道のりをご紹介します。

 

最も多いと考えられるのが、「3DCGについて学べる専門学校・大学へ入学」→「ゲーム制作会社や映画制作会社などに就職」という道筋です。3DCGについて基礎からしっかり学べる学科やコースを開設しているところも多いので、特に基礎知識など身についていない場合は、専門学校や大学へ通うのが良いでしょう。

 

また、美術大学や芸術大学を卒業していれば、デッサン力などの基礎的なスキルが既に身に付いている事が多いため、3DCGについて学んだり制作したりする経験がなくても、意欲があれば3DCGデザイナーとして採用される可能性があります。3DCGの制作ソフトを使いこなすことができれば、即戦力になると期待されるからです。

 

美術大学や芸術大学出身でもなく、3DCGデザインが全くの未経験という方は、少なくともオンラインスクールで3DCG制作ツールをマスターするのが良いでしょう。3DCGの技術が進化するに従い、3DCGデザイナーの需要も増えてきていますが、3Dデザインできる人材は不足しています。そこで、職務経験はなくとも、制作ツールが使えれば、ポテンシャル採用してもらえる可能性があります。制作ツール「Maya3D」の基本スキルなどを、オンライン上で無料受講できる講座などもあるようですので、気になる方は是非探してみてくださいね。

 

 

3DCGデザイナーが取ると有利な資格とは

3DCGデザイナーになるのに必ずしも必要な資格はないと前述しましたが、スキルが対外的に証明できるので、持っていると就職や転職の際などに有利になる資格は存在します。おすすめ順に見ていきましょう。

 

■CGクリエイター検定
「CGクリエイター検定」は、CG-ARTS協会が主催する民間資格です。デザイン全般や2D・3DCGの作成、構図やカメラワークなどの映像制作やアニメーション作成に関する知識・技術が問われます。
試験はベーシックとエキスパートの2つがあり難易度が分かれています。ベーシックは主に2D・3DのCGやデザイン、CGによる静止画制作の知識を問う問題が出されます。上級のエキスパートでは、3DCGや映像制作への専門的な理解と、3DCG映像の制作に必要な知識が求められます。受験資格の制限はなく、誰でも受験が可能です。エキスパートから受けることや、ベーシックとエキスパートの併願受験もできます。100点満点中70点前後が合格基準となっており、2019年後期の合格率は、ベーシックが71.5%、エキスパートが22.7%でした。エキスパートは4か月程度の学習が必要と言われる、やや難関の試験です。

 

■Adobe認定アソシエイト
「Adobe認定アソシエイト(ACA)」は、デザインソフトとして多くのシェアを持つアドビシステムズ社の製品の実用スキルを証明する民間資格です。IllustratorやPhotoshopと製品ごとに資格試験があります。IllustratorやPhotoshopは基本的には2DCGで大変役に立つソフトですが、3DCGデザイナーの業務でも使うことがあるソフトですので、スキルチェックを兼ねて受験してみても良いでしょう。知識を問う選択問題と、実際にソフトを使って回答する問題が出題される実践的な試験ですが、難易度はそれほど高くありません。

 

■色彩検定
「色彩検定」は、色彩検定協会が主催し、文部科学省が後援している公的資格となります。試験は1~3級と、2018年に新設されたユニバーサルデザインに特化したUC級の4つに分かれています。現在の知識や目指すレベルに合わせて1、2、3級、UC級 のどの級からでも受験可能です。試験はマークシート方式ですが、2級、1級では一部記述式、実技の出題もあり、難易度が上がります。2019年度の合格率は、1級44.7%、2級67.4%、3級74.4%、UC級88.6%となっています。様々な業界の人が受験している人気試験ですが、3DCGを制作する上でも色の知識があれば、より良い作品を作るのに役立つでしょう。

3DCGデザイナーの年収

ゲームや映像が好きな人にとって、憧れの職業でもある「3DCGデザイナー」のお仕事。年収の水準はどれくらいでしょうか。

 

求人ボックスのデータを参考にすると、20代の3DCGデザイナーの求人の平均年収は、455万円とのことでした。また、他の情報も統合すると、年収は300万円~500万円程度が平均的な水準のようです。令和2年9月に発表された国税庁の民間給与実態調査によると、日本人の平均年収は436万円となっていますので、ほぼそれと同水準であるといえるでしょう。専門的な知識や技術が必要な割に年収はさほど高くないと感じるかもしれませんが、もちろん大企業であったり、ヒット作をたくさん出している会社であれば、その分年収の水準はあがるでしょう。また実力主義の世界でもありますので、高い技術やセンスを持つクリエイターは引く手あまたで、高水準の年収をもらえる会社に転職することも難しくないかもしれません。

 

 

 

 

3DCGデザイナーの将来性

3DCGデザイナーの需要は今後も安泰、または増加していくと考えられています。その理由の一つとしては、VRなど新しい現実体験型技術の市場の成長が著しいことが挙げられます。Zion Market Researchの調査結果では、全世界のVR/AR市場は2018年で267億ドルであると見積もられていて、これが年平均63.01%で伸びることで、2025年までには8,147億ドルになると予測されています。伸び率がすごいですね。

 

またゲーム業界も振興していて、ファミ通ゲーム白書2020によれば、2019年の世界ゲームコンテンツ市場は、前年比約2割増の15兆6898億円と推定しています。2020年はコロナ禍もあり、世界中で在宅時間が増えているので、また一層の伸びが予想されます。

 

以上の点から、今後3DCGデザイナーのお仕事が減少していくとは考えにくく、ますます需要が増えていくと考える方が自然でしょう。

3DCGデザイナーのお仕事まとめ

わかるようでよくわからない、3DCGデザイナーのお仕事を紹介しました。ゲームや映画などですでに私たちの身近にある3次元の世界。それぞれのキャラクターから背景や小物に至るまで、3DCGデザイナー制作しているのですね。そう考えると1本のゲーム、1本の映画を作るのに、いかに膨大な作業が必要なのかと気が遠くなりそうです。

 

3DCGデザイナーを目指すには、なによりも絵心が大事です。絵が上手な人と上手でない人が作った作品には、いくら制作ソフトを使ってもクオリティに差がでてしまいます。先にも述べたように、デッサンのスキルがモノを言いますので、立体画を何度もデッサンして、観察力・表現力をしっかり磨いてくださいね。

 

 

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