ゲームシナリオライターの仕事内容を詳しく解説!年収や必要なスキルも教えます。 | 在宅ワーク・内職の求人・アルバイト情報なら主婦のためのママワークス 在宅ワーク・内職の求人・アルバイト情報なら主婦のためのママワークス

その他お役立ち情報

ゲームシナリオライターの仕事内容を詳しく解説!年収や必要なスキルも教えます。

公開日: 2020.12.23
最終更新日: 2020.12.23

ゲームシナリオライターの仕事内容を詳しく解説!年収や必要なスキルも教えます。

最近、注目を集めつつある「ゲームシナリオライター」という職業ですが、具体的にどのような仕事をしているのか知りたいですよね。
さらに、年収はどれくらいなのか、どのようなスキルが必要なのかについても気になるところです。
そこで今回は、ゲームシナリオライターという職業について解説していきたいと思います。

ゲームシナリオライターって?

どんなゲームにもストーリーがあります。
勇者が悪者に捕まったお姫様を助ける、戦国時代に自分の領地を広げていく、あるアイドルチームを育てて人気アイドルに押し上げていくなど、ストーリーがあって始めてそのゲーム内容の細かい部分が決まってくるのです。
ゲームシナリオライターは、そのストーリー展開を書いていく仕事です。
単純なシューティングゲームやパズルゲームや脳トレ的なゲームもありますが、有名なRPGゲームに代表されるよう、シナリオも良くより多くのユーザーを惹きつけ、結果ゲームの売り上げに大きく寄与しているものがあります。
そこで、ゲームのシナリオに重点を置く企業が増えてきました。
結果、「ゲームシナリオライター」という専門職が登場したり、ゲームのシナリオ制作会社が生まれるなど、ゲーム業界は今、新たな時代へと向かっているのです。

 

ゲームシナリオライターの仕事内容と手順を詳しく

ゲームシナリオライターは具体的にどの部分に関わってくるのでしょうか。
シナリオと一口でいってもさまざまです。
下記に一般的な設定項目を説明します。

 

◆世界観の設定、全体のストーリー(最初の設定やおもな流れ、企画部分)
ゲームディレクターやプランナーからのおおまかな指示にしたがい、世界観の設定やおおまかな流れを作成します。
まずは、中世、近代など、時代や場所、1ヶ月などゲーム世界での期間など、基本的項目を決めていきます。
それから、企画が秘宝を見つける冒険もののRPGだとして、考古学者がさまざまなナゾを解いて秘宝を発見していくものや、飛行機が海に不時着し、なんとか無人島にたどり着いた乗客が、そこで秘宝を見つけ、最後はその島から脱出するものだったり、アンティーク市で買ったキャビネットの引き出しの中で見つけた日記の謎をといていったら秘宝にたどり着くというものなど、おおまかな流れを決めていきます。
しかし、ゲームディレクターやプランナーがおおまかなストーリーまでを決めている場合もあります。

 

◆キャラクターの設定
世界観の設定とともに、シナリオを書く際、実はもっとも重要となるのがキャラクターの設定です。
キャラクターの人物像がしっかり書ければ、ストーリーは、このキャラクターたちが勝手に動き、展開させていくといっても過言ではありません。
かつ、このキャラクターが、ユニークで魅力的な人物たちであることももちろん重要です。
アニメの世界でも、そのアニメにはまるかどうかは、ストーリー展開そのものよりもキャラクターが魅力的かどうかにかかっていると言えます。
本当にいるような人間くささがあるキャラクターに愛着を感じ、期待通り、または期待に反した行動をとる、その一挙一動が気になってのめり込んでいく傾向にあるのです。
ゲームも一緒です。キャラクターの設定をしっかり行っていきます。

 

◆起承転結をつくる

文章の基本となる「起承転結」は、ゲームシナリオを書くうえでも重要です。
まずは物語の導入部分として「起」を設定し、続いて「承」「転」と物語を薦めていきます。
最後にクライマックス部分となる「結」を書くのですが、これがゲーム上のキャラクターの目的部分になります。
さきほどのRPGの例で言うと、秘宝を得る(そして脱出する)というところに当たりますし、アイドルを育てるゲームで言えば、曲の売り上げランキング1位や武道館でのライブイベント開催といったようなものとなります。

 

これを飛ばしていきなり次のステップに進む方もいますが、この起承転結をさらに肉付けしていくと、次のプロット作成やシナリオ作成がスムーズにいきます。

 

たとえば、さきほどに飛行機が不時着したストーリーを例にとると、起承転結の「起」部分の前により細かい設定を加えていくような作業です。

 

【プロローグの設定例】
主人公がリゾート地へ向かう飛行機にのっている。
飛行機にエンジントラブルが発生、海に不時着し、浮いた荷物などにつかまり海に浮かんで助けを待つうちに気を失う(ほかに助かった乗客はいないと思われる)。
気がついたら、飛行機の破片や乗客の荷物などとともに、ある美しい島(ジャングル)のビーチにうち上げられていた。
島に誰かいないか探しているうちに、奇妙な印や仕掛けがあることに気がつく。
そこで昔読んだ、ある冒険家の手記の記事を思い出す。それは、地図にも載らないある島に秘宝が眠っているというものだった・・・。

 

【起】
主人公はただ助けを待つだけでなく、秘宝を探すことにした。
打ち上げられた荷物や飛行機の残骸をチェックし、探検に使えそうな道具を探す

                    :

いかがですか?
冒頭の設定より具体的になってきましたよね。
このような形でどんどんストーリーに具体性を持たせていきます。

 

 

◆プロットの作成
次に、起承転結を、場面ごとに分け、出来事や人物の具体的な行動書き示していきます。
ストーリー展開を要約したもので、「プロット」と呼ばれているものです。
これでストーリー全体が簡潔に分かるようになるとともに、ゲームとしてイメージがよりつきやすくなります。
実際にそのゲームを作るかは企画が通ってからになりますが、企画を通すかどうかは、このプロットが重要な鍵となります。

 

◆シナリオの作成
企画が通れば、具体的なシナリオを書いていきます。

情景の表し方やBGM、主人公やほかの登場人物のセリフ、表情などを書き記していきます。
この部分だけ読んでも頭に情景が浮かぶように書くのがポイントです。
とはいえ、小説とは異なるので、あくまでゲームの画面を通して表現できる範囲にすることです。
たとえば主人公の心の変化などを微妙に表したくても、アニメのように何枚もイラストを使って表現するのではなく、一枚のイラストで、セリフや下に入れる解説文でプレイヤーに伝えるといった具合です。

 

◆シナリオの修正と納品

シナリオが書き終わったら、企画を取り仕切るディレクターやプランナーに提出し、必要に応じて修正を行います。
業務委託などの場合は納品してそこで終了となります。

 

ゲームシナリオライターの年収

ゲームシナリオライターの年収はおしなべて300~500万円程度です。
シナリオライターで検索するとさまざまな募集がありますが、時給1,500円の派遣社員などの仕事から、年収700万円と書かれたものまであるうえ、よく見ると仕事内容もさまざまです。高額なものはディレクターとしての役割を求められこともあるので、いくらシナリオ作成力に自信があっても未経験者の場合は厳しいでしょう。
一方で、大手のゲームメーカーのなかには、任天堂のようにシナリオライター職を置かないところもあります。
任天堂のWebサイト内でゲームクリエイターについての解説ページがあるのですが、そこで情報開発部の課長さんのセリフからも伺えますし(参照:https://www.nintendo.co.jp/nom/0004/01/page03.html)、募集一覧にもシナリオライターの文字はありません。
企画の段階でおおまかに決め1,2枚の紙にまとめてしまうだけで、あとはゲームを実際につくっていくうえで肉付けしたり、修正を加えていったりするという流れをとっていることが多いためです。
そこで、そういった企業に入社したい場合は、シナリオライターではなく、企画部門を目指すといったことになるでしょう。

 

ゲームシナリオライターに必要なスキル

ゲームのシナリオライターになるにはどのようなスキルが必要なのでしょうか。
必要な資格はありませんが、求められるスキルや知識には以下のようなものがあります。

 

1:文章力
当たり前ですが、人に理解してもらうためのストーリーを書くためには、文章力が必要です。
「なにが、どうして、こうなった」という主語、述語がきちんとしていることはもちろん、人に魅力的だと感じてもらえるような書き方の工夫も必要です。
それには、王道ではありますが、「たくさんの本を読む」「書き方のコツを自分自身に染みこませる」ということが、重要だと言えるでしょう。

 

2:論理的思考
矛盾のないストーリー展開を実現するためには、論理的思考が重要です。
さきほど例として書いた起承転結くらいのボリュームくらいですすめていけば、未経験者でも簡単に書くことは可能でしょう。
しかし、実際にゲーム展開は何場面にもおよび、イベント数はもちろん、セリフとなると数え切れないほどになります。
その1つ1つに矛盾を発生させず、誰もが納得できる展開にするためには、キャラクター設定を細かく行い「起承転結」をしっかりとし、徐々に肉付けを行っていくという基本的姿勢と「○○だからこうなる」といった論理的思考が必要です。

 

3:発想力
世の中にはさまざまなゲームがあり、何か目新しさがないと話題にはなりにくくなっています。
もちろん、シナリオだけでなく、グラフィックや操作性にもかかわることですが、シナリオにも常にユニークさが求められると言えるでしょう。
それには発想力が必要で、ときには柔軟な考え方も必要と言えるでしょう。
逆に発想力がない、自分にはセンスがないと思う方は、世の中の動き、流行をしっかり観察することです。
人がいま何を求めているのか、何に感動しているのか、逆に昔と変わらず人々が夢中になっているものがないか、常にヒントを探してシナリオ作りに役立てましょう。
そういった意味では、「人が好き」という単純なところも必要な条件と言えるのかもしれませんね。

その他記事