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クラウドエンジニアに有利な資格とは?仕事内容や求められるスキル、将来性なども詳しく解説!

公開日: 2021.01.09
最終更新日: 2021.01.09

クラウドエンジニアに有利な資格とは?仕事内容や求められるスキル、将来性なども詳しく解説!

近年世の中のIT化が進み、ネットワークの速度が速くなったことにより、様々なサービスがクラウド化されて、一般的に利用されるようになってきました。多くの人が利用しているGoogleのクラウドサービスを例に挙げてみると、写真用オンラインストレージの「Googleフォト」やWebメールの「Gmail」、表計算の「Googleスプレッドシート」など、一つは利用したことがあるのではないでしょうか。ネットワークとそれにつながる端末があれば利用できる便利なクラウドサービス。そういったクラウド上でインフラ環境の構築をする仕事に携わっているのが、今回取り上げる「クラウドエンジニア」です。IT業界の人以外には、よくわからないクラウドエンジニアの仕事内容や、持っていると有利になる資格、将来性などについて見ていきたいと思います。クラウドエンジニアを目指す方やキャリアに悩んでいる方の参考になれば幸いです。

そもそもクラウドってどんなもの?

クラウドとは、クラウドコンピューティングの略で、インターネット上にあるデータやソフトウェアなどを、端末上にダウンロードすることなく利用できる環境や利用形態のことです。クラウドという言葉は、英語の「cloud=雲」から来ていますが、なぜそう呼ばれるようになったかについては諸説あります。有力な説は、「IT関係者がネットワークの概念図を描くとき、ネット上にあるものを雲のようなモヤモヤとした形で描くことから、クラウドといわれるようになった」というものです。明確な形のないものをなんとなく雲のような形で描いて図表したということでしょうか。

 

クラウドサービスが登場するまでは、画像や書類のデータなどはパソコンやスマートフォンなどの端末に保存するしかありませんでした。保存したデータを他の端末で見たり、他者に表示させるには、メールで送付したり、USBメモリなどに保存して移動させるしかなかったのです。クラウドサービスの登場により、私たちの生活はとても便利になりました。例えばスマートフォンで撮った孫の写真をクラウド上に保存すれば、いちいち写真を送らなくても、祖父母もリアルタイムで成長を見ることができます。これまでメールで何往復もしなければならなかった書類のやり取りも、表計算や文書作成ができるクラウドサービスを利用すれば、やり取りをしながら同時編集もでき、相当に時間短縮ができることになりました。ウェブ上にデータを保存するので、端末の容量を圧迫することもありません。現代の私たちの生活を便利にしてくれているのがクラウドなのです。

 

また、近年では企業内で使われているシステムもクラウド化される流れになっています。自社でサーバーやネットワークの機器を設置する必要がないため、導入・運用が簡単、ランニングコストが削減できる、エンジニアの負担が減るなどと、企業側にとってもメリットが多大であるからです。

 

クラウドの知識が必要なエンジニアとは

IT関連のエンジニアは専門分野により様々な呼ばれ方をしますが、クラウド関連の専門知識や技術をもったエンジニアを「クラウドエンジニア」と呼びます。クラウド製品を利用したシステムの設計、構築、運用などを担当するエンジニアです。またその他にも、インフラエンジニアやネットワークエンジニア、サーバーエンジニアなど、ネットワークやサーバーの分野に直接かかわるエンジニアにも、クラウドの知識は必要不可欠なものとなっています。クラウドエンジニアの境目があいまいなことも多く、企業によっては、インフラエンジニアがオンプレミス(自社運用型システム)とクラウド上のインフラ設計どちらも担当することもあります。

クラウドエンジニアの仕事内容

ここからは、具体的なクラウドエンジニアの仕事内容について詳しく見ていきましょう。

 

■インフラの設計
クラウドエンジニアにとって重要な仕事の1つで、プロジェクトが開始されたらまずはここから仕事が始まります。ITシステムやサービスが動作する最適な環境を把握しながら、具体的な要件や指示内容を練り上げていきます。クラウドサービスの選定や開発目的などに留意しながら、セキュリティや将来的に拡張するであろう機能なども考えて設計を行います。

 

■クラウドの構築
作成した設計書をもとに、クラウド上でシステムを構築します。新規に開発する際の環境構築だけでなく、稼働中のシステムをオンプレミス(自社運用型システム)からクラウドに移行させることもあります。具体的には、クライアントの要望に合わせたソフトウェアの導入や仮想サーバーの作成、ストレージ設定、データベースの構築などの作業を行います。クラウドシステムに必要なコードをプログラミングすることも仕事に含まれます。

 

また、システムを一通り構築した後は、問題なくサーバーが動作するかテストを行います。

 

■運用・保守
システム構築後には、ITサービスが安定して稼働できるよう運用・保守を行います。オンプレミスに比べると構築が容易なクラウド環境においては、エンジニアの仕事は、保守・運用が中心とも言えるでしょう。データセンターなどでの機器に関する保守管理は不要なため、OSやミドルウェアのバージョンアップ、システム監視のほか、運用コストを管理することなどがクラウドエンジニアの運用・保守の仕事といえます。

 

 

 

クラウドエンジニアに資格は必要?

先に結論を言ってしまうと、クラウドエンジニアとして仕事をする上で、必ず必要となる資格はありません。基本的にIT業界は、資格よりも実力が重視される世界と言われています。ただし、業務内容と関係している資格を取得しておくと、業務効率があがり自身のスキルアップに繋がりますし、対外的にもスキルを証明することができますので、昇進や転職の際には有利になると考えられます。

 

近年のクラウドサービスの興隆は著しく、新たに導入を検討している企業は数多くありますが、社内にはクラウドに詳しい人材がおらず不安で進められないという企業も多いのが実情です。クラウドサービス導入の際には、クラウドエンジニアを迎え入れようと考える企業も多いでしょう。クラウドエンジニアとしてより良い環境で仕事をしたいならば、自身のスキルを客観的に証明できるクラウドに関連する資格を保持していることが望ましいです。

 

また企業によっては、毎月の「資格手当」が支給されることもあり、年収アップにつながる可能性もあります。

 

資格には大きく分けて、「国家資格」と「ベンダー資格」があります。「国家資格」は、法に基づいて国や国から委託を受けた機関が実施する資格で、IT業界に関わる人ならだれでも知っている有名な資格です。一方、「ベンダー資格」は、一般企業が独自に制定しているもので、IT業界においてリリースされている製品・サービス・ソフトウェアなどの知識や技術を認定するものです。また、国家資格には有効期限がありませんが、ベンダー資格には有効期限が設けられています。ベンダー資格は、特定の製品の技術や知識を問うものですので、時代の流れとともに当然ながらアップデートされていき、古い知識があっても役に立たないためです。

クラウドエンジニアにおすすめの資格

クラウドエンジニアが取得しておきたい資格は、実務に直結しているベンダー資格に多くあります。それでは、どんな資格を取れば職務上有利になるのか、順にみていきましょう。

 

■AWS認定資格
Amazonが運営するクラウドサービス「AWS(Amazon Web Service)」の専門知識を認定する資格です。AWSは現在クラウドサービスの国内トップシェアを誇っていることから、AWSの知識やスキルを持つ人材の必要性が急速に高まっています。実用的な勉強も兼ねて取得すると役に立つ資格となるでしょう。AW S認定には、それぞれレベルや専門知識が異なる11種類の資格がありますが、クラウドエンジニアには下記がおすすめです。

 

<クラウドプラクティショナー(ファンデーショナル)>
AWSクラウドについての全体的な理解があることを証明する、基礎レベルの試験です。この試験は「クラウドの概念」「セキュリティ」「テクノロジー」「請求と料金」という4つの分野から構成されていて、合格すればAWSクラウドの概念やテクノロジーなどの基礎的知識があることを証明できます。試験の準備として、ASWの基礎をネット上で学ぶ「デジタルトレーニング(6時間コース)」も無料で用意されています。半年ほどのAWSを使った実務経験がある方や、これからAWSに取り組みたいという方が受けるべき試験と言えます。

 

<ソリューションアーキテクト(アソシエイト)>
主に設計者向けで、「クラウドプラクティショナー」の上位に当たる中級レベルの資格です。AWSの技術を使用して、安全で効率の良いクラウド環境の設計・構築・提案などができる知識が必要となります。「AWS Well-Architected Framework」で提唱されている、システムを設計・構築・運用する上での5つの原則(優れた運用効率、セキュリティ、信頼性、パフォーマンス効率、コストの最適化)とベストプラクティス(AWSの最適な活用法)などに沿った問題が出題されます。出題範囲も広範囲に及ぶので、まずは下位の「クラウドプラクティショナー」を取得してから、チャレンジすると良いでしょう。

 

<ソリューションアーキテクト(プロフェッショナル)>
「ソリューションアーキテクト(アソシエイト)」の上位に当たる、上級資格です。AWSを使った、分散アプリケーションやシステム設計における高度なスキルと専門知識を証明する資格となります。動的なスケーラビリティ、高可用性、耐障害性、信頼性を備えたアプリケーションの設計、デプロイなどの知識とスキル、そして要件にもとづくAWSサービスの選択などが問われます。試験問題が170分で75問とボリュームが多く、試験範囲も広いため、AWS認定の中でも最も難しいとも言われている難関試験です。

 

■Google Cloud 認定資格(Google Cloud Certified)
Googleが運営するクラウドサービス「Google Cloud」に関する、技術力を証明する資格試験です。Google Cloudを活用したアプリケーションやデータソリューションなどの設計・開発・運用といった、クラウドエンジニアに必要なスキルを保持していることを認定する資格となっています。レベルや分野の異なる10種類の試験があります。そのうち日本語で受験でき、クラウドエンジニアに必要な知識を得られる2つの試験をご紹介します。

 

<Associate Cloud Engineer>
Google Cloudを活用した実務経験が6か月以上ある方に推奨されている、入門編ともいえる資格です。アプリケーションのデプロイ、オペレーションのモニタリング、エンタープライズ ソリューションの管理などが出題に含まれています。次項に紹介するプロフェッショナルレベルに挑戦するための基礎固めとしても是非取得したい資格です。

 

Associate Cloud Engineer認定試験では、以下のスキルの保持が証明されます。
・クラウド ソリューション環境の設定
・クラウド ソリューションの計画と構成
・クラウド ソリューションのデプロイと実装
・クラウド ソリューションの安定稼働の実現
・アクセスとセキュリティの構成

 

<Professional Cloud Architect>
Associate試験よりも専門的な領域に細分化されるProfessional 試験。その中でも、Google Cloud の技術を組織が活用するために必要なクラウドアーキテクチャと Google Cloud Platform に関する専門的な知識が問われるのがこの「Professional Cloud Architect」です。ビジネス目標を推進するために、柔軟で可用性が高く、堅牢かつ安全な動的ソリューションを設計、開発、管理するスキルを持った技術者であることを認定します。3年以上の業界経験(GCPを使用したソリューションの設計と管理の経験1年以上を含む)を持つ方に、受験が推奨されています。

 

Professional Cloud Architect認定試験では、以下のスキルの保持が証明されます。
・クラウドソリューションアーキテクチャの設計と計画
・クラウドソリューションインフラストラクチャの管理とプロビジョニング
・セキュリティとコンプライアンスに対応した設計
・技術プロセスやビジネスプロセスの分析と最適化
・クラウドアーキテクチャの実装の管理
・ソリューションとオペレーションの信頼性の確保

 

■Microsoft Azure認定試験
「Azure」は、マイクロソフト社が提供するクラウドプラットフォームで、AWS、Google Cloudと並んで3大クラウドのひとつです。この試験は、マイクロソフト社がAzureを使用するエンジニア向けに技術認定するものです。レベル別、対象者別に様々な種類のものが存在していますが、まずは『AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals』の受験がおすすめです。クラウドの概念やAzureにおけるコンピューティング、ストレージ、ネットワーク、セキュリティ、アプリケーション開発などの知識を問う基礎的な試験です。オンライントレーニングが無料で提供されているので、そちらでしっかり学んでからオンラインで自分の好きなタイミングで受験することができます。上位試験には『AZ-303: Microsoft Azure Architect Technologies』や『AZ-304: Microsoft Azure Architect Design』などがあります。

 

■Alibaba Cloud 認定試験
中国の大手企業Alibabaが提供するクラウドプラットフォーム「Alibaba Cloud」の知識・スキルの保持を認定するものです。Alibaba Cloudは中国関連のビジネスに強いので、中国の企業と取引のある会社でクラウドエンジニアとして働くには、非常に有利な資格です。Alibaba Cloud 認定は、『クラウドコンピューティング』『セキュリティ』『ビッグデータ』『クラウドネイティブ』の4つのジャンルに分かれており、さらにアソシエイト、プロフェッショナル、エキスパートのレベル別に用意されています。無料のオンライントレーニングコースが用意されているので、そちらを受講してから受験に臨むのが良いでしょう。

 

<ACA (Alibaba Cloud Associates)>
最も難易度の低い、初心者向けの入門レベルの試験です。実務経験が豊富にある方以外はまずはここからチャレンジするのが良いでしょう。Alibaba Cloudに関するコンピューティングやストレージ、ネットワーキングやセキュリティといった基本的な知識を認定します。日本語で受験できます。

 

<ACP (Alibaba Cloud Professional) >
ACAの上位試験で、実務経験のあるクラウドエンジニア向けの試験です。こちらも日本語で受験できます。Alibaba Cloudにおけるオペレーションや、クラウドコンピューティングの豊富な知識があることを認定します。

 

<ACE (Alibaba Cloud Expert) >
特定の分野における高度な実務経験を持つクラウドエンジニア向けの試験です。英語と中国語のみの試験となり、難易度はかなり高いでしょう。

 

■CompTIA Cloud+認定資格
国際的なITプロフェッショナルのコミュニティを運営しているIT業界団体CompTIAが主催している「CompTIA Cloud+認定資格」。クラウドの設計・構築、管理・運用のスキルを有していることを証明する国際的に認知された資格です。AWSなどの特定のベンダーに依存しない、クラウドインフラの基礎知識を学ぶことができます。合格すれば、クラウドへの移行を行うためのシステム要件の分析、クラウドリソースのマネジメント、メンテナンス、セキュリティ、トラブルシューティングなど、標準的なクラウド手法やクラウドの実装に関する知識・スキルの保持を証明できます。ITネットワーク、ネットワークストレージ、またはデータセンター管理における2年以上の業務経験やパブリックIaaSクラウド環境での業務経験がある方を対象としています。世界で通用するグローバル資格ですが、日本語で受験可能です。

 

■Linux技術者認定資格「LinuC」
LinuCは、LPI-Japanが提供するLinuxを使用した、クラウド時代の即戦力エンジニアであることを証明する資格です。Linuxを基本とした、システム構築・運用の基礎についての知識や技術を認定します。Linuxはクラウド技術の基盤となっているので、LinuCはクラウドエンジニアならぜひとも持っておきたい資格です。

 

この試験には、「LinuCレベル1」「LinuCレベル2」「LinuCレベル3」と3つのレベルがあり、レベル1から順次認定試験を受け、順次レベルアップしていく構成になっています。レベル1では、仮想環境を含むLinuxシステムの基本操作とシステム管理が行える基本的なスキルを持った技術者として認定されます。レベル2では、仮想環境を含むLinuxのシステム設計、ネットワーク構築において、アーキテクチャに基づいた設計、導入、保守、問題解決ができる高いレベルの技術者として設定されます。レベル3は、分野別に3つに分かれていて、各分野の最高レベルの技術力を持つ専門家として位置づけされています。「Mixed Environment」「Security」「Virtualization & High Availability」の中で一つの試験に合格すれば、その分野のレベル3の認定を取得できます。勉強期間の目安は、レベル1が1~3ヶ月、レベル2が3ヶ月~半年、レベル3が半年~1年程度となっています。クラウドエンジニアであれば、レベル2までの資格を持っていると、十分に現場で活躍できる技術を持っていることの証明になるでしょう。

 

■シスコ技術者認定試験
ネットワーク業界で圧倒的なシェアを誇る、シスコシステムズの認定資格です。シスコ社の製品を使ったネットワーク設計や構築、運用のスキルを認定するもので、アソシエイト、スペシャリスト、プロフェッショナル、エキスパートのレベル別の資格が用意されています。世界的に有名なシスコシステムズですので、資格を取得すれば、グローバルに活躍できる水準の高い技術者であることが証明されます。2020年2月より認定プロセスなどが改訂されました。インフラエンジニアはネットワークにも関わることが多いですので、ネットワーク関連の知識も身につけておくと良いでしょう。

 

<Cisco Certified Network Associate(CCNA)>
こちらは基礎的な内容のアソシエイトの資格です。ネットワークの基礎、ネットワークアクセス、IP接続、IPサービス、セキュリティの基礎、自動化とプログラマビリティに関する知識とスキルが問われます。まずはこちらのアソシエイトレベルに合格すれば、さらに上級の資格にチャレンジすることができます。

 

<Cisco Certified Internetwork Expert(CCIE)>
こちらは、シスコ技術者認定試験の中でも、エキスパートレベルの上位認定試験です。CCIEの認定を受けるためには、筆記試験とラボ試験に合格しなければならず、ラボ試験は8時間にも及ぶ実戦形式の試験となっています。複雑なコラボレーションインフラストラクチャの設計・導入、そして運用・最適化までをその場で組み立てるという、非常に難易度の高い試験となっています。シスコ認定プロフェッショナルのうち、CCIE取得者は3%未満と言われおり、合格すれば高い技術力が対外的にアピールできるのは間違いありません。

国家資格ならこの2つ!

以下の2つの試験は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施し、経済産業省が認定する国家資格です。こちらを持っていればIT人材として一定レベルのスキルと知識を持っていることの証明になりますが、ある程度の技術力が身についていることが期待されているクラウドエンジニアなら、上位の応用情報技術者試験(AP)の取得を目指したいところです。

 

■基本情報技術者試験(FE)
IT系技術者を目指す人がまず取得したい、基礎的な資格と位置付けられています。ITに関する基本的な知識や技能を持ち、実践的な活用能力が身についているかを認定します。合格には、情報処理の基礎理論、プロジェクトマネジメント、SQL(データベース)など幅広い知識が必要です。エンジニアなどIT系の多くの職種で役に立つ資格ですので、令和元年には約17万人もの人が受験し、合格率は25.7%でした。登竜門的な資格と位置付けられていますが、その合格率は決して高いものではなく、しっかりとした試験対策が必要です。

 

■応用情報技術者試験(AP)
基本情報技術者試験(FE)に合格した人が、次に取得を目指すのは、応用情報技術者試験(AP)です。この試験では、技術はもちろん管理や経営まで幅広い知識と応用力が身に付いているかどうかを判定します。合格すれば、実践面でもIT基盤構築の際に、知識を生かして高いパフォーマンスを発揮することができ、高度IT人材として重宝されるでしょう。令和元年には約10万人が受験し、合格率は22.3%とこちらも難関な試験です。記述式の設問があり、より高度な知識と深い理解が必要となります。

パブリッククラウド市場の国内シェア

調査会社のSynergy Research Groupが発表した、2019年第4四半期における日本や中国を含むアジア太平洋地域のパブリッククラウド市場に関する調査結果によると、日本国内でのパブリッククラウドのシェアは1位がアマゾン、2位がマイクロソフト、3位がグーグルを抜いて富士通となっています。次いで4位がグーグル、5位がNTT、6位がソフトバンクと国内ベンダーが多くランクインしていることが特徴です。またアジア太平洋地域全体でみると、1位がアマゾン、2位がアリババ、3位がマイクロソフト、4位がグーグル、5位がテンセント、6位がバイドゥとなっており、2位・5位・6位を中国ベンダーが占めているという結果になっています。
参考サイト:https://www.publickey1.jp/blog/20/aws23googlesynergy_research_group.html

 

世界的に見ても、2019年のシェア1位はやはりアマゾン、2位はマイクロソフト、3位はグーグル、4位はアリババとなっています。
参考サイトhttps://www.itmedia.co.jp/news/articles/2002/13/news117.htm

 

この結果を見てもわかるように、クラウドエンジニアとして働くにはまずはAWSのスキルの取得は欠かせません。なぜAWSがそんなに人気があるのかというと「初期費用無料の低価格」や「安全性」などが高く評価されているからです。どの資格の取得を目指そうか迷っている方は、まずはAWS認定の資格を目指すことが有意であると言えるでしょう。

クラウドエンジニアに必要なスキル

クラウドエンジニアには、資格の有無に関わらず、業務上幅広い知識が必要なことがわかりました。具体的にはどのようなスキルが必要なのか、まとめていきます。

 

① インフラエンジニアとしての経験・もしくはそれ相応の知識とスキル 

 

クラウドエンジニアはITインフラに関わることが多い職種です。そのため、インフラ全般の知識とスキルが必要な場面が多く、インフラエンジニアの経験があるとスムーズに仕事が進むでしょう。サーバーやネットワーク構築なども、クラウドエンジニアの業務領域として担当することがありますので、最も良いのはサーバー、OS、ネットワーク、ストレージ、セキュリティといったインフラ全般の設計構築などの経験を積んでいることです。また、クラウドエンジニアは、運用や監視を自動化するソフトウェアエンジニアの側面もあるため、知識があるだけでなく実際にプログラムを組んで運用効率を向上した経験を積んでいることも重要です。

 

また、オンプレミス(自社システム運用)の環境から、クラウド上にインフラを移行させる案件も多いので、オンプレミス運用のインフラ環境についても理解しておく必要があるでしょう。サーバーやネットワークなどの接続に使用する物理機器の知識や、システムをクラウドへ移行させるスキルも習得することが大切です。

 

② クラウドサービスの知識
クラウドサービスの中でも、特に有名な3大プラットフォームと呼ばれるAWS(Amazon Web Services)、GCP(Google Cloud Platform)、Microsoft Azureのパブリッククラウドの知識は必須となります。無料で公開されているクラウド上に仮想環境を構築するなど、実際に手を動かして学ぶ必要があります。先にも述べたAWS認定などの認定試験を受験するのも対外的なスキルの証明になりますので、おすすめです。

 

③ コミュニケーション力
クラウドエンジニアには、クライアントの要望が実現可能か、どのようなリスクが発生するのか、できないのであればどのような代替案があるのかといった説明や提案ができ、折衝できるコミュニケーション力が重要です。クラウドシステムは従量課金制であるため、オンプレミスよりも見積もりが難しいと言われています。通常のエンジニアに比べ高いコミュニケーション力が必要とされる場面が多々ありますので、顧客折衝や提案のスキルを磨くことが必要です。

 

④ その他歓迎されるスキル
プログラミングの知識やデータベースをはじめとした様々なミドルウェア製品に関する知識も必要となる場面が出てくるので、自身の市場価値を高めるためには、是非とも身につけておきたいスキルです。また、プロジェクトリーダーや進行管理をした経験があれば、重宝され、年収アップも目指せるでしょう。

 

 

 

クラウドエンジニアの年収

様々な企業でインフラ環境のクラウド化が進められる中、比較的新しい職種でもあるクラウドエンジニア。その年収はどのくらいの水準なのでしょうか。

 

求人ボックス給料ナビの2020年12月の情報によると、クラウドエンジニアの平均年収は約598万円となっています。令和元年度の民間給与実態調査によると、日本人の平均年収が436万でしたので、それに比べると高い水準となっています。また、同じく求人ボックスを参考にすると、インフラエンジニアの平均年収は約524万円。クラウドエンジニアはそれと比べると74万円も高く、他のITエンジニアと比べても高い傾向にあります。

 

また、フリーランスのクラウドエンジニアの平均年収も見てみましょう。2020年7月時点で、レバテックフリーランスの案件の月額単価を参考にすると、AWSの開発や運用に関する案件の平均月単価が76万円、12か月に換算した年収は912万円となっています。また、Salesforce CRMに関する案件では平均月単価80万円、12か月に換算した年収は960万円となり、高額の報酬がもらえる案件も多くなっています。ただし、フリーランスの場合は、税金や保険料、年金などを自分で納めなくてはならないですし、常に案件を受注できるとは限らないので、仕事がなくなってもしばらく暮らせる程度の蓄えも必要になります。そのため報酬は高く設定されることが多いのです。

 

クラウドエンジニアの年収が他のエンジニアと比べても高額なのには、先にも述べましたが以下のような経験やスキルが必要だからです。
・インフラエンジニアとしての経験
・クラウドサービスの知識
・高いコミュニケーションスキル
・プログラミングスキル

 

クラウドエンジニアになるには、基本的にインフラエンジニアとしての経験や知識が必要です。インフラのクラウド化は急速に加速しており、ITインフラ関連の知識は必須です。逆に、これまでインフラエンジニアやネットワークエンジニアとして働いていた人も、今後クラウドの知識が必要になるでしょう。こういった、幅広い知識や様々な経験が必要なため、年収が高くなる傾向にあると考えられます。

 

クラウドサービスは比較的新しい分野ですので、まだまだクラウドに特化したエンジニアは多くはありません。需要に対し供給が追い付いていないため高給となるという側面もあります。

クラウドエンジニアの将来性

総務省が発表している「令和元年版情報通信白書」によると、2018年にクラウドサービスを利用している企業の割合は58.7%となっており2014年の38.7%から大幅に上昇しています。また、クラウドサービスを利用している企業のうち「非常に効果があった」や「ある程度効果があった」と効果を実感している企業は83.2%にものぼります。
参考サイト:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/pdf/index.html

 

今後ますますクラウドサービスを使用したサービスやシステムが増えると予想されますので、インフラエンジニアはこの先も仕事がなくなるということは考えにくく、優秀な人材は引く手あまたの状態となります。クラウドエンジニアは将来性が高く安定した、おすすめのキャリアパスと言えるでしょう。

 

 

女性のクラウドエンジニアはいるの?

従来のオンプレミスでのインフラ構築の場面では、物理機器の搬入や設置など体力仕事が多く、女性が不利になることも多かったのですが、クラウド上でのインフラ構築となると状況が変わりつつあります。クラウド上での仕事の場合、そういった男女差は関係なくなるためです。まだまだ男性社会なIT業界ですが、女性の割合が比較的高いWebサービス会社などでは、クラウドでのインフラ構築に携わる女性エンジニアが少しずつ増えていると言われています。

 

クラウドの知識を持つエンジニアは慢性的に不足しているため、産休育休を経て復帰する際も、リモートワークを可能にしたり、短期時間のパートにしたりと働きやすさを優先してくれる職場も増えているようです。IT業界は女性より男性が圧倒的に多い職場ですが、女性エンジニアは非常に需要が高く、多くの企業から求められています。しっかりとしたスキルを身につけていれば、ブランクがあっても再就職も可能でしょう。ただし、クラウドはまだ新しい技術で変化の目覚ましい分野です。常に最新の情報に触れたり、新しい技術の習得や知識のアップデートをしたり、自身のスキルを高める努力が必要です。好奇心旺盛で学ぶ意欲のある人なら、性別に関わらず、クラウドエンジニアとして活躍できる機会は多いでしょう。

まとめ

クラウドエンジニアもしくはクラウドエンジニアを目指したい方におすすめの資格を中心に紹介してきました。クラウドエンジニアは、インフラに関する知識からクラウドサービスの知識、オンプレミスでの設計経験など、幅広い知識と経験が求められるハイレベルな職種だと理解いただけたでしょうか。

 

クラウドエンジニアを目指してみたい!という方は、エンジニアなどの技術職未経験からクラウドエンジニアを目指すのは難しいですので、まずはインフラエンジニアとして基礎的な力を身につけ、クラウド関連の知識も学んでからキャリアアップするのが良いでしょう。その際には、知識の証明に今回紹介した資格の取得も検討してみてくださいね。無料で学べるオンラインセミナーが用意されているものも多いので、スクールなどに通わずとも気軽に勉強を始めることができます。また独学では行き詰りそうという方はオンラインスクールも色々とありますので、探してみてくださいね。迷ったらまずはAWSの勉強から始めてみましょう!