【簡単解説】文系・女性でもなれる!? プログラマーになる方法や必要なスキルとは?
プログラマーという仕事に憧れているけど、「自分は文系だから」「自分は女性だし」などと諦めている方は多いようです。
しかし、プログラマーは在宅でもできる仕事ですし、将来性もありキャリアアップも可能なので、興味があればぜひ目指したい職業と言えます。
それに、実は、文系や女性でも、むいていないわけではありません。
プログラマーは数学の知識があればよいといった職業ではなく、むしろ論理的思考が必要とされる職種だからです。
今回はプログラマーという職業にかんして、具体的によく分からないという方のために、予備知識の部分から説明していきます。
プログラマーという職業にすこしでも興味がある方はぜひ理解を深めていっていただければと思います。
プログラミングとは?~予備知識をつけておこう~
プログラマーが行うプログラミングとは何なのか…まずはそこから押さえていきましょう。
通常、人は、人になにかを指示するとき言葉を使いますよね。
しかし、コンピューターは人の言葉を理解できませんから、コンピューターになにかして欲しいときには、コンピューターでも理解できる言葉で指示をする必要があります。
その指示をする作業自体をプログラミングと言います。
そしてそのときに使う言葉をプログラミング言語と呼ぶのです。
なお、プログラミング言語は1種類ではありません。
これがややこしいところなのですが、やりたいこと、作りたいプログラムにより、それに適したプログラミング言語を使う必要があるのです。
「ということは、いくつもプログラミング言語を覚えなくてはいけないの?」と疑問をもった方もいると思います。
しかし、全部覚える必要はまったくありません。
1つのプログラミング言語を覚えれば仕事に就くことは可能です。
ただし、1つよりは2つ習得しておいたほうが、仕事を見つけやすいということは事実です。
といっても、2つ覚えるのに2倍時間がかかるというわけでもありません。
スペイン語とイタリア語が文法的に似ているところがあるように、言語によって似通ったものがあり、片方覚えれば比較的習得しやすいものもあります。
そもそも、習得するのに時間がかかる言語と、初心者でも習得しやすい比較的簡単な言語とがありますので、やりたいことや難易度で選ぶと良いと思います。
文系でもおすすめのプログラミング言語
プログラミングをはじめて学ぶという方、とくに文系や女性であることから習得できるのか不安だという方にむくプログラミング言語を紹介していきます。
繰り返しになりますが、プログラミングはとくに文系、女性だからむいていないということはなく、論理的に考えられるのであれば問題ありませんが、一部の言語、分野においては数学が得意だとより習得しやすいと言えます。
とはいえ、実際にはやりたいことによってプログラミング言語は変えた方が良いので、具体的な将来像がある方はその言語を学ぶことがおすすめです。
今回は、「習得しやすい」「需要がある」などといった観点から、いくつか代表的な言語を紹介していきます。
———————
Pyton(パイソン)
———————
いま、もっとも注目されているプログラミング言語であるPythonは、GoogleやYahoo、楽天をはじめ、さまざまな名だたる企業が採用している人気言語です。
とくに海外では人気が高く、『TIOBE Software』(オランダ)が行った2020年10月の最新調査によると人気順位は3位を獲得しています。
そもそも、今後、期待される最新技術に使える、拡大する分野に使えるといった点から、これから日本でも求人数が増える言語だと言えるでしょう。
⚫できること
・AI(機械学習)
・データ処理、分析(データサイエンス)
・ゲームの制作
・Web上の情報収集(スクレイピング)
・ブロックチェーン
・Webアプリケーションの開発
⚫難易度
文法も分かりやすいうえ、少ないコード量で書けるため、初心者には学びやすい言語です。
⚫年収
2018年にはプログラミング言語別年収中央値でPythonは3位を獲得しています。
こちちの数字では年収中央値が575.1万円、最大提示年収はなんと1,499万円という結果でした。(求人検索エンジン「スタンバイ」調べ)
2020年の調査結果によると、Pythonエンジニアの年代別平均年収は、20代で403万円、30代で546万円、40代で624万円、となっています。(総合人材サービス、パーソルグループのパーソルキャリア株式会社調べ)
「最新の言語である」「いろいろな分野に使われる」「求人数もある」「習得しやすい」「年収も高い」という理由から、もっともおすすめのプログラミング言語とさせていただきました。
————————
PHP(ピーエイチピー)
————————
もっとも習得しやすい言語であり、身近な分野で活躍できるのがPHPです。
FacebookやWikipedia、ぐるなびといった大手Webサイトに使われています。
フリーランスでの求人数も多く、在宅ワークでの仕事もしやすいという特徴があります。
関連性のあるhtmlやCSSと一緒に学ぶことがおすすめです。
⚫できること
・Webアプリケーション・サービス
・・・Webサイトにおける予約システムやお問い合わせフォーム、検索機能の作成、ブログの作成、ECサイトの構築など
⚫難易度
他のプログラミング言語と比較して、習得が簡単であるうえ、コード量も少なくて済むという特徴があります。
ほかの言語では何行かにわたって記述しなければならない部分も、PHPなら1行で済みます。
さらに、ほかの言語とは異なり、インタプリタ言語であるため、コンパイルという作業無しにプログラムをいきなり実行することが可能なのです。
実際にプログラミングを始めていないとイメージしづらいかもしれませんが、「覚えるのが簡単・すぐ実行できる」という言語だと覚えていただければ大丈夫です。
⚫年収
2020年の調査結果によると、PHPエンジニアの年代別平均年収は、20代で361万円、30代で467万円、40代で586万円、となっています。(総合人材サービス、パーソルグループのパーソルキャリア株式会社調べ)
年収的にはそう高くありませんが「挫折したくない」「まずはプログラマーとしてスタートしたい」「身近なサービスで活躍したい」などといった方におすすめです。
——
Go
——
Google社が開発した言語で、グノシー、メルカリなどの有名企業が採用しています。
求人数は少ないものの、習得紗も少ないため、希少価値のあるエンジニアになれるというメリットがあります。
⚫できること
・Webサーバーの構築
・Webアプリ・サービス開発
⚫難易度
構文がシンプルで誰にでも分かりやすいため、何人かで同時にプログラムを書いていけるので、大規模なシステム開発にも向いているという特徴があります。
もともと、システムが大規模化、複雑化するにしたがいプログラミングも難易度があがっており、それを解決するために開発された言語がGoなのです。
ですから、コードが書きやすく、処理速度も速いので、初心者にも習得しやすいと言えるのです。
⚫年収
2018年にはプログラミング言語別年収中央値でGoは1位を獲得しています。
こちちの数字では年収中央値が600万円、最大提示年収はなんと1,600万円という結果でした。(求人検索エンジン「スタンバイ」調べ)
2020年の調査結果によると、Goエンジニアの年代別平均年収は、20代で397万円、30代で562万円、40代で539万円、となっています。(総合人材サービス、パーソルグループのパーソルキャリア株式会社調べ)
プログラミング言語を学ぶには?
プログラミングや、おすすめの言語についてはお分かりいただけたと思います。
でも、今度は、「どうやって学べば良いの?」という疑問が浮かんでくるでしょう。
そこで、おもに4つの方法をメリット、デメリットも踏まえてご紹介していきますね。
1:専門学校で学ぶ
これから進路を決める学生さんは、プログラミングを学べる専門学校へ通うことをおすすめします。
専門学校では、プログラミングの基礎からしっかり学べるとともに、実際、どのように仕事の依頼がきて、どのようにプロジェクトを進めていくのかなど、その工程についても学ぶことができます。
プログラマーは、プログラミングさえできれば仕事ができるというわけではありません。
SE(システムエンジニア)やほかのプログラマー、場合によってはテスターなどとチームで仕事をしていくので、いわゆる「ホウレンソウ」などといったビジネスマンとしての基本や、コミュニケーション能力は必要不可欠です。
専門学校では実際に入社後にスムーズに仕事ができるよう、実践的なプログラムが組まれていることが多いです。講師もプログラミング言語に通じている先生ではなく、実際に現場を知っているプログラマーを講師として呼んでいるところも多いのです。
さらに、卒業後、就職の斡旋を行ってくれるところが多いのもポイントです。
企業としては、プログラミング言語を学んだ学生といっても、その実力はわかりづらいことがネックです。1人立ちするまでに1年育てなければならない人材と、2,3ヶ月OJTを行えばある程度仕事が任せられる人物とでは後者のほうが望ましいですが、ある程度有名で実績のある専門学校を出ている生徒であれば、1つの判断材料となります。
そういった意味で言うと、卒業してまだ社会人経験も乏しいのであれば、専門学校に入り直すということも一つの手と言えます。
19時から始まる夜間スクールを運営している専門学校もありますので、現在、アルバイトや社員として働いているという方も、併用して通うことができますよ。
ただし、デメリットとして、お金も時間もかかることが挙げられます。
もっと短い時間でプログラミング言語を学びたいという方は次の方法がおすすめです。
2:短期のオンラインスクールで学ぶ
現在、子育て中で働いていない方や、パートなどで働いている方、フリーランスを目指しているサラリーマンの方におすすめなのが、オンラインスクールで学ぶ方法です。
なんといっても最大のメリットは、自宅にいながらにして学べるということ。
プログラミングを教えているオンラインスクールは複数あります。
それぞれいろいろな長所があるので、予算も含めて自分に合いそうなところを選んで行ければ良いでしょう。
たとえば、さきほどご紹介したPythonを学ぶコースには以下のようなものがあります。
⚫CodeCamp(コードキャンプ)のPythonデータサイエンスコース
受講料金:148,000円(税抜)
入学金:30,000円(税抜)
受講期間:2ヶ月間(レッスン回数:20回)
特徴:レッスンは毎日7時〜24時まで受講可能。
⚫TECHACADEMY(テックアカデミー)のPythonコース
受講料金:4週間プラン159,000円 8週間プラン209,000円 12週間259,000円 16週間309,000円
入学金:00円(税抜)
受講期間:選択可能(4週間、8週間、12週間、16週間から選択)
特徴:週2回マンツーマンでメンタリングが受けられる、チャットサポートが受けられる、転職サポートが受けられる
受講料金:個人ライトプラン月額3,040円 個人スタンダードプラン月額8,130円
特徴:ブラウザだけで学べる(インストール等は不要) 未経験の方でもPythonの基本を90日で身につけられる。質問、回答機能でプロの学習サポートが受けられる(個人スタンダードプランの場合)
3:書籍やネットを利用して独学で学ぶ
専門学校やオンラインスクールに頼らず、独学でプログラミング言語を習得するという方法もあります。
一番のメリットは習得費用が安く済むということ。
現役プログラマーが無料で公開しているプログラミング記事やYouTubeを参考にしたり、書籍をつかったりして覚えていきます。
デメリットは、無料で公開されているものなので、それほどクオリティは期待できないこと。もし系統だったレベルの高いWebサイトや書籍を見つけても、スクールと違ってわからないことを質問できるわけではありません。
しかも授業料を払うわけではないこともあり、学ぶペースもついのんびりとしてしまったり、挫折してしまう方も多いです。
つまり、しっかりと自分を管理して学習を進められる固い意志がないとこの方法は厳しいと言えます。
4:未経験でもOKの企業に入って研修で覚える
企業のなかには、知識がまったくない未経験でも採用してくれるところがあります。
お給料をもらいながらプログラミング言語を学べるなんてとても良い話ですが、研修期間は1ヶ月などで、そう長い時間はもらえない可能性があります。その中でしっかりと学びとることが求められるのでかなりのプレッシャーになるはずです。
場合によっては自宅に帰ってから復習をするといった努力も求められる可能性があります。
しかし、スクールで学ぶのとは異なり、その企業でしっかり独り立ちできるような研修が用意されているはずなので、その後も確実にプログラマーとして活躍ができそうですね。
プログラマーに必要なスキル
プログラマーには、プログラミング言語を覚えるほか、どのようなスキルが求められるかについて説明していきます。
○好奇心
「これを動かすにはどうすれば良いのだろう?」「もっと簡単にならないかな?」そういったシンプルな好奇心がプログラミングを習得させ、さらにスキルアップさせる一番の原動力になります。
○向上心
プログラミングの世界は、つねに進化しています。
新しい言語が開発されることはもちろん、同じプログラミング言語でもより簡単なコードができたりアップグレードされていきます。
つねに、最新情報をキャッチしてスキルアップを目指せる方は、年収をあげていけるプログラマーになれるのです。
○コミュニケーション能力
意外に思われるかも知れませんが、プログラマーは機械相手の仕事ではありません。
人のためのプログラムであり、人と連携してチーム制でプログラムを作り上げるといった点では、コミュニケーション能力は欠かせないのです。
「何を求められているのか」といった視点を常に持ち、意見を出しあったりしながら進めていく仕事なのです。
○体調管理
プログラマーの仕事は納期があることが特徴です。
しかもわりとタイトに設定されることが多く、締め切り前は仕事に追われることも。
普段から体調管理を行ったり、体力をつけておくことが必要です。
文系だからこそ目指したい?プログラマー
今回は、文系や女性にとって難易度が高いと思われがちなプログラマーの仕事について説明して参りました。
プログラミングでも、初心者にむく言語があること、そして必要とされるスキルは、けっして理系特有のものではないことがお分かりいただけたと思います。
論理的な思考が必要といった意味では、むしろ、文系に軍配があがるとも言えます。
また、実は英語が得意だという方も、プログラミング言語に親しみやすいとも言われているのです。
なぜならプログラミング言語は、英語をベースに記述されているからです。
だからこそ「え?私、数学は嫌いだけど英語なら得意!」なんて方には、ぜひチャレンジしていただきたいのです。
今回の記事をきっかけに、プログラマーへの道を真剣に考えてくれる方が増えてくれることを期待しています。