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翻訳家の年収ってどれくらい?翻訳に必要なスキルと将来性についても解説

翻訳のお仕事に興味を持っている方は少なくないでしょう。
得意の英語を活かしたい、映画や本が好きなどという方は、とくに気になっているのではないでしょうか。
そこで今回は翻訳家の年収や仕事内容、なり方について簡単に説明していきます。
翻訳家について概要を知ることで、これからの道を決める手助けになれば幸いです。

目次

翻訳家の年収は

翻訳家の年収について、現在公に発表されている数値は残念ながらありません。
一般的な職業については、厚生労働省がデータベースにしたうえ、どなたにでも見られるようになっているものですが、翻訳家という枠での集計がないので、はっきりと分からないのが現状です。
しかしそれでは、「翻訳家になるべきかどうかが分からない!」と不安になる方がほとんどでしょう。
そこで、翻訳にかんする求人情報を見ることで、おおまかな年収を掴んでいきたいと思います。
(求人例はすべて2021年3月3日時点で確認されたものです)

【csse1】大手ITサービス会社での翻訳・通訳業
業務内容:社内外向けの文書の翻訳や通訳対応(英語)
     (IR文書・プレスリリース・イベント告知・マーケティング関連サイトや資料など)
     翻訳は社内外のミーティング・取材対応
必須条件:ネイティブレベルの英語力、翻訳通訳経験(5年)・PCスキル
その他条件:IT技術などにかんする興味・コミュニケーション力
月給:32万円~42万円

【case2】
業務内容:携帯キャリアから上がってくるスマートフォン製品に関する情報(日文)を海外エンジニアむけに英語へ翻訳、関連申請業務
必須条件:TOEIC600点~
その他条件:文章作成能力を重視、スマートフォンの機能に関する知識、excel(マクロ/VBA/ピポットが使える人)
月給:30万円~35万円

【case3】
業務内容;IT系の英語翻訳、製品ユーザーマニュアル作成
必須条件:翻訳力
その他条件:ドキュメント作成力・IT知識(Cloudサービス、スマホ及びスマホアプリなど)
ソフトウェア開発(補佐)経験
月給:23万円~25万円

【case4】
業務内容:ゲームのローカライズ(英語圏むけに英訳)・英語翻訳チームのタスク管理
必須条件:ネイティブレベルの英語。・JLPT N1を取得またはそれ相当の日本語読解能力
5年以上の翻訳実務経験 
その他条件:ゲームのローカライズ経験、ゲームを日常的にプレイしているなど
年収:400万円~550万円

【case5】
業務内容:翻訳ものやミステリなどの企画編集
必須条件:編集実務経験がある方(翻訳/文芸など)・高卒以上・英語力(電話取次)
年収; 340万円~520万円

【case6】
業務内容:テレビ局の報道局国際部にて報道記者のアシスタント業務
     報道記者が作成した原稿の翻訳・字幕制作・海外ニュースのリサーチ・海外通信社とのやり取り
必須条件:TOEIC(R)テスト800点以上
月給: 22.75万円〜25万円

【case7】
業務内容:映像翻訳(海外ドラマ、映画の翻訳、中国、韓国ドラマ・映画・バラエティ番組等の翻訳・日本語字幕制作・校正)
必須条件;韓国語から日本語字幕への翻訳業務経験・字幕制作ソフトSST G1 の操作
月給:25万円~40万円


7件の月給例や年収例をご紹介していきました。
翻訳の仕事といってもさまざまな分野があり、その多くが専門的な分野のおける翻訳となっています。
そして専門的な知識が必要になるほど年収も高額になる傾向があります。

○フリーランスの場合の年収

フリーランスとして翻訳を行っている方もいます。
その場合の年収は、定額の給与制ではないので、人によってまちまちと言えます。
フリーランスの場合は、都度案件を探さないといけないため、一般的な翻訳者とは別の営業力などのスキルが必要となりますが、最近では、翻訳のマッチングサービスを行っている企業も出てきているので、そこに登録し、案件を紹介してもらう手立てもあります。
また、クラウドソーシングと呼ばれるサイトで仕事を自ら募集することも可能です。
手数料等がかかることがほとんどですが、個人でWebサイトやブログを開設するより多くの人の目に触れる可能性が高まります。
場合によってはどのような翻訳をしてきたのか、実力を示せるようなポートフォリオの作成も必要と言えるでしょう。
なお、フリーランスの場合は、都度報酬額を決める必要がありますが、翻訳に対する報酬には目安が発表されているので、よほど特殊な専門知識が求められないかぎり、これらの料金が目安となるでしょう。

※出典:日本翻訳連盟「翻訳料金(クライアント企業の翻訳発注価格)の目安」

翻訳の仕事には3タイプある

翻訳の仕事は3つのタイプに分かれます。
1:実務翻訳
2:文芸翻訳
3:映像翻訳

先ほど紹介した求人例もこの3タイプに分かれていました。
もっとも多く見られるのは実務翻訳です。
業務内容はおもにビジネス文書の翻訳です。社内文書を英語圏むけに英訳したり、逆に海外から得た文書の日本語訳を行ったりといった内容です。
次に文芸翻訳とは、英語などの外国語で書かれた小説や絵本などを日本語に翻訳する仕事です。
歌詞などもこれに含まれます。
この場合は、決められた金額で仕事を請け負う『買い取り式』という契約もありますが、売れ行きに応じて報酬額が高くなる『印税方式』という契約方法もあります。
文芸翻訳は先の実務翻訳と比較し、求人が限られていることもあり、未経験者は仕事に就きにくいのが実情です。
それについては、3つめのタイプである映像翻訳についても同じ事が言えます。
映画やドラマを翻訳するには、文芸翻訳同様、その国の文化や歴史について十分理解している必要があるうえ、口の動きに合わせた翻訳が求められていることもあり、翻訳力ではなく表現力の高さも求められるのが特徴です。口の動きに合う言葉、長さであると同時に、意味が同等、またはそれに近いものにするという作業は、相当な技術力が必要です。また、報道の場合は、スピード感や報道ならではの言い回しなどにも通じている必要があります。
そういった意味では映像翻訳に携わる人もまたほんの一握りでありますが、年収はその分期待できると言えるでしょう。

翻訳者に必要な知識・スキル

翻訳のお仕事や年収について、おおよそのイメージがついてきたと思います。
そこで次に、翻訳者にとって必要な知識・スキルについて説明していきます。

1:語学力

翻訳者にとって語学力は必要不可欠です。
英語が苦手なのに英語の通訳をする方はいないように、翻訳者になるには、日常会話レベル以上の語学力が必要となります。

2:海外の文化

翻訳をするには、その国の文化について通じている必要があります。
文化についての知識がないと、その文書の背景が理解できずに、日本語にうまく翻訳することができないですし、逆に日本では通じることも、そのまま翻訳しては海外の方に理解してもらえないことが多々あるからです。
とくに、映画や小説などでは、そのまま直訳するだけでは笑いや悲しみを伝えることはできませんので、文化への理解も語学力同様に必要不可欠な要素と言えるのです。

3:ビジネスマナー・スキル

企業の商取引にかかわる翻訳の仕事では、基本的なビジネスルールに通じている必要があります。特に、コレポンのようにやり取りが発生する翻訳の場合は、ただ資料を翻訳するといった類の仕事とは異なります。この場合、翻訳というよりは、担当者の意を組んで返答内容自体を主体的に作成するといったことが求められますので、一般的なサラリーマンとしてのビジネスマナーはもちろん、ビジネススキルなども必要と言えるでしょう。場合によっては、交渉力なども求められる場合もあります。
また、翻訳するだけでなく資料作成などが業務に含まれるケースも多いのでExcelやPowerPointといった一般的なソフトウェアが使えることも必要でしょう。

4:専門分野における知識

翻訳する対象はさまざまですが、医療系の企業、団体であれば医療系の知識が、IT系であれば、ITに関する知識がないと、迅速で適格な翻訳を行うことができません。
その分野のデータベースや特許公報、論文等の情報検索や収集、内容を解析し翻訳することが多いからです。
単語のスペル1つの誤りや事実でではない表記をしてしまうと、その企業は信頼をなくしてしまうだけでなく、トラブルに発展したり、損害賠償問題になったりする恐れもあります。
医療系の企業で翻訳したいからといって医療系の大学に行き直す必要はありませんが、少なくとも関係する分野に対しては予備知識を入れたり、入社後、自分なりに1つ1つ知識を増やしていく必要があります。
また、特許などにかかわる翻訳の場合は、各国の法律などに対する知識も必要と言えるでしょう。

5:コミュニケーション能力

どの職業にも言えることですが、翻訳は基本的に人のための仕事ですので、相手がどのような翻訳を望んでいるのか、コミュニケーションをとりつつ業務を行わなければなりません。
企業によっては、翻訳だけでなく資料の発表や取引などにおける簡単な通訳を求められるケースもありますので、プレゼンスキルも含めたコミュニケーション能力があると望ましいと言えます。

翻訳家の将来性について

翻訳の仕事に将来性はあるのか、そういった疑問や不安をお持ちの方もいるでしょう。
結論から言えば、翻訳の仕事がなくなることはないですが、全体数が減ったり業務内容が変化していくことが予想されます。
現在の求人内容を見ると、“傾向”とまでは言わなくても、その可能性が見えています。
たとえば、英語以外、韓国語、中国語などの翻訳が増えていることです。タガログ語やタイ語などもあり、ニッチではありますが確実に需要があり、希少性、将来性が期待できると言えます。
もうひとつは、翻訳自体ではなく、校正やチェック業務などの仕事が増える可能性です。
現在、翻訳者が行っている翻訳をAIに代替させるところが、一部ではあるものの既に出始めています。
AIであれば短い時間で大量の仕事をこなせることから、AIの精度があがり取り入れる企業が増えれば翻訳の仕事は減ることが容易に推測されます。
その場合、翻訳者の仕事は、AIに翻訳させた文面をチェックしたり修正するといった業務になります。
そういった業務においては翻訳力もさることながら、AIのクセなどを理解し、間違いやすいところを特に重点的にチェックするなど、別のスキルも必要とされると言えるでしょう。また、それを修正しAIに反映させることでより精度をあげることも業務内に含まれる可能性があります。
そういった意味では翻訳者も今後は、ITに対する知識も必要と言えるでしょう。
今後経済や世界がどのように変化し、翻訳の仕事もどう変化するかは誰にも分かりませんが、時代に対応していく柔軟性が必要だと言えるでしょう。

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