CGポートフォリオはどうやって作るのが正解?
CGデザイナーが就職先や転職先を探すときに必要不可欠になるものが、「CGポートフォリオ」です。
以前は、作品を紙に印刷しファイルにまとめて提出するのが当たり前でした。紙だと作り上げるまでに印刷やファイリングなどの手間がかかりやすく、担当者にすぐに見てもらうことが難しい部分が悩みどころでした。しかし現在はWEBサイトなどを開設して提出するのが一般的です。
CGデザイナーとして相手に自分の作品をアピールするとき、どのようなことに気を付けるべきなのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、相手に好印象を与えやすくなるCGポートフォリオの作り方をお伝えします。
CGポートフォリオをWEB上に作成するには?
CGデザイナーの名刺代わりともいわれる「CGポートフォリオ」。WEB上で作成すれば、場所を選ぶことなく確認できるため便利です。現在の主流は作品をまとめた紙のファイルではなくWEBページです。ここでは、CGポートフォリオをWEB上で作成する方法を紹介します。
オリジナルサイトを作成する
定番はオリジナルサイトの作成でしょう。自身のオリジナルサイトを作成し、運用しながら作品を掲載するスタイルです。
ホームページを本格的に作り込めば、CGデザイナーならではのオリジナリティも表現できます。ただし、サイト開設に当たって初期費用や維持費が発生する点には注意が必要です。費用をかける余裕がない場合は違う方法を考える必要があります。
もっと簡単にオリジナルサイトを作成したいという場合は、ブログやnote、YouTubeなどのコンテンツを活用するのもよいでしょう。
ポートフォリオ向けサイトを活用する
シンプルさや手軽さを重視してCGポートフォリオを作成する場合は、ポートフォリオ向けサイトを活用するのがおすすめです。
オリジナルサイトを作成するのと比べると、シンプルさや手軽さが特徴となります。見せ方にこだわりがない方やスピーディーさを重視する方にはぴったりでしょう。
CGポートフォリオには何を載せるべき?
CGポートフォリオを作成する場合、何を載せればよいのか分からないと悩む方も多いかと思います。ポートフォリオを作成する目的は、相手に自分の作品を見てもらうためです。
自分自身の作品にはどのような良さがあり、どんなこだわりを持っているのかをしっかり伝えられるものを作りましょう。ここからは、CGポートフォリオに載せておくとよい項目を紹介します。
自己紹介
簡単の自己紹介を載せておきましょう。作品を見る人は、作った人がどんな人なのかをイメージしながら見ることがほとんどです。分かりやすく簡潔に書くことを心掛けましょう。あなたが得意なこと、趣味など基本情報だけでもよいので載せることをおすすめします。
CGデザイナーになるには専門学校や大学で学んで目指す方法が王道ではありますが、人によっては独学で志す場合もあるようです。CGデザイナーになった経緯なども盛り込むことで、見る人に自分という人間をアピールすることができます。
これまでの作品
CGポートフォリオのメインとなる作品は、あなたらしさをアピールする大切な部分です。例えば学校を卒業すると同時に就職する予定であれば、在学中に就職活動を行うのが一般的でしょう。その場合、どうしても学校の授業の一環として制作した作品をCGポートフォリオにたくさん載せてしまいがちです。
同じテイストの作品ばかりをCGポートフォリオに載せてしまうと、あなたらしさがなかなか見る人に伝わりにくくなってしまいます。学校生活は忙しいものですが、その中で時間を見つけて自分らしさを表現するような作品をいくつか作って掲載すれば、それが大きなアピールポイントになるでしょう。
CGポートフォリオに載せる作品はできるだけバランス良く、見る人に自分自身をアピールしやすいものを選んで載せることが大切です。
SNSのリンク
「どんな人だろう」と気になれば、多くの人がSNSであなたの名前を検索します。就職活動や転職活動先で出会う採用担当の方も同様です。そのため、InstagramやTwitterのアカウントを作成しているのであれば、SNSのリンクもCGポートフォリオに貼っておきましょう。
SNSリンクを貼ることで就職関係の担当者以外にも、オリジナルサイトを訪れた方にあなたについてもっと深く知ってもらえるチャンスを増やすことができます。検索のしやすさを考えて、アカウントの文字リンク以外にも可能であればQRコードなども掲載しておくと親切で丁寧な印象を相手に与えられるでしょう。
CGポートフォリオを作るときのポイント
CGポートフォリオの作り方がだいたいわかったところで、作るときのポイントを紹介します。CGデザイナー自身の評価を上げるためには、CGポートフォリオの作成はしっかりと考えた上で作り込むことが大切です。
誰が見ても分かるように仕上げる
CGポートフォリオ作成時にCGデザイナーが陥りやすいのが、オリジナルサイトの見栄えを気にしすぎることです。見栄えばかり気にしてしまうと、作品制作よりもサイトデザインに力を入れてしまい自己満足で終わってしまう可能性が高くなります。
聞くところによれば、採用担当者はオリジナルサイトの見栄えに評価の重きを置いていないようです。それよりも自身の作品制作に本腰を入れて取り組み、持ち合わせるセンスを磨いたほうが高い評価を受けやすくなり、就職先や転職先を探す時も有利になるといえます。
オリジナルサイトを作成する場合は「自分が満足できるサイトを作れるか」よりも、「相手がこの人はどんなものを得意とし、メインで作っているのか感じ取れるか」を重視して作ることが重要だといえるでしょう。相手の目を気にせずに自分のサイトを作りたい場合は、別にサイトを開設することをおすすめします。
バランスを考えて作品を選定する
オリジナルサイトをCGポートフォリオとして活用する場合は、掲載する作品が偏らないように注意しましょう。仮にお気に入りの作品や自信ある作品が同系統のジャンルであっても、ひとつのジャンルに凝り固まって掲載するのはポートフォリオとしては相応しい選定とはいえません。
自分らしさを相手に伝わりやすくするためには、できるだけジャンルが異なる作品を掲載するのがコツです。そこから採用担当者や一般ユーザーは、あなた自身が気付いていない作品の良さに気付くことも十分あります。自信のない作品でも、掲載を避けることなくまずは載せてみることが大切です。
CGポートフォリオを提出する際の注意点
続いて、CGポートフォリオを提出する際に注意すべきことをお伝えします。CGデザイナーとして高い評価を得るためにも、注意点はしっかりと把握しておくとよいでしょう。
主観を伝えすぎない
CGポートフォリオを提出する際は、相手に作品に関する主観を伝えすぎないようにします。作品の制作者として、特に思い入れが強い作品に関してはついさまざまな情報を相手に伝えようとあれこれと話してしまう方も多いでしょう。
相手が作品を理解しやすいようにと良かれと思って話したことでも、相手にとってはCGデザイナーの作品の理解の幅を狭めてしまう材料のひとつになってしまいます。
作品のポイントは伝えて問題ありませんが、細部まで伝えることは避けたるのがベターです。作品を見てから気になった部分は相手が質問してくることも考えて、適切な回答ができるよう掲載する作品について自分自身でも今一度考えておくとよいでしょう。
ページの装飾やレイアウトにこだわらない
CGデザイナーが相手からの評価を高める目的でやってしまいがちなのが、ページの装飾やレイアウトにこだわりすぎることです。自分自身の作品を「引き立たせたい」「良く見せたい」という思いでページの見栄えにこだわるわけですが、そこばかり見てしまうのは良くありません。
CGポートフォリオを見る担当者によっては、「ページにこだわる暇があったら作品に磨きをかけられるだろうに」と思うこともあるでしょう。
相手に作品をしっかりと見てもらい評価を得ることが目的のCGポートフォリオには、レイアウトの美しさは求められません。それよりも掲載する作品ひとつひとつの見せ方を考え、ベストな見せ方を見つけることのほうが高い評価につながります。
分かりやすいCGポートフォリオが一番!
いかがでしたでしょうか?
今回は、CGデザイナーが就職や転職時に提出することが多いCGポートフォリオの作り方を紹介しました。
すでにCGデザイナーとして働いている方は、これからの転職に向けて自身のポートフォリオを見直してみてはいかがでしょうか。今以上に評価を上げられる部分が見つかるかもしれません。
またこれからCGデザイナーを志す場合は、CGポートフォリオの作り方の基本的な部分を頭に入れておけば将来的に就職や転職となったときに役立つでしょう。
CGデザイナーはこれからの時代も必要とされる職種です。働きやすい職場で働くためにも、評価を得られやすいCGポートフォリオの作成に努めましょう。