在宅ワークのイメージは…理想と乖離
新型コロナウイルス感染症拡大対策にあたり、テレワークという言葉が多く聞かれるようになりました。
厚生労働省は仕事と育児の両立支援策として、子どもが3歳になるまでのテレワークを事業主の努力義務化することを提案しています。
ちなみに、「テレワーク」は1970年代に発祥した言葉に対し、「リモートワーク」は比較的新しい言葉です。発祥の違いはありますが、「テレワーク=リモートワーク」という認識でOKです。
リモートワーク・テレワークには企業が所定の勤務地以外に設けた仕事場で働く「サテライトオフィス勤務」などがありますが、自宅などでお仕事をすることを「在宅ワーク」と言います。
オフィスに出社せず、慣れ親しんだ自宅などで働くことができる在宅ワーク。
「ワークライフバランスを保てる」
「通勤時間がなくなり効率的な時間の使い方ができる」
「子どもと関わる時間が増える」
など、魅力がたくさん!
でも在宅ワークを始めてみると、「理想と現実が違った!」ということも多々あります。そこで、今回は筆者や知人の経験を参考に、在宅ワークの悩みとその対策を紹介していきます。
いつでも家事が片付くと思ったのに
いつでも家事が片付くと思ったら、時間の使い方が分からなくなって逆に家事が溜まるマジック!!
「家のことがいつでもできるので、家事に割く時間が無いって困ることが無い!」
と思ったら「いつでもできる」と油断して、逆に家事が溜まってしまう、キングオブ・在宅ワークあるある。
基本的に家での仕事になるため、必然的に家が散らかりますし、家で食事をすることも多いので、食事の準備や片付けも必要になってきます。
仕事と家事の両立をはかるには、仕事とプライベートの切り替えを上手に行なう必要があります。切り替えが苦手な人は、以下の対策を参考にしてください。
アラームやメモを活用
時間がルーズになりがちな人は、アラームを鳴らして強制的に区切るといいかもしれません。
また、その日に必ず行なわなければならないことを、仕事と家事それぞれ朝3つ書き出して、「これだけは絶対やるぞ!」と決めると取り組みやすいです。
家族とスケジュールを共有する
「この時間は忙しいよ」ということを家族間で共有すると、子どもたちが自主的にできることを行うなど、家族が家事をやってくれることが増えるようです。
Googleカレンダーを共有したり、家のカレンダーに書き込むなど、可視化することをオススメします。
子供見ながらお仕事できると思ったのに
…まぁ、思い通りにはなりませんよね(-_-;)
普段は保育園や学校に通っているお子さんも、休校やお子さんの具合が悪い時など、どうしても家で見なければならない時もあります。
夜間や早朝に仕事をする
時間に縛られないことがリモートワークのメリットのひとつです。
私はよく子どもが寝た後に作業をしています。
昼間はまとまった時間が取りづらいので、家事育児の時間と割り切り、一緒にお昼寝をしてパワーチャージをしています。
お子さんが体調不良の時には、勤務先と相談し、無理せず休めるといいですね。
配偶者や実家や義実家やファミリーサポートなど、いざという時に頼れる先を日ごろから確保しておくことも大切です。
在宅ワークならではの育児メリットもあります!
・仕事をしている姿を見せられるから、子どもの社会勉強になる
・宿題をしている時に一緒に仕事ができるので、「一緒にやっている」共感意識ができ、宿題がはかどる!
・朝やお昼休みの時間に一緒に話をしたり、遊ぶことができる
色々なメリットもあります!私は子供たちの前ではアホな母親を貫いていますが、パソコンに向かっている姿や電話対応をしている姿はカッコいいと思われているみたいです(^^)b
交通費や外食費が削れてお財布に余裕ができると思ったのに
水道光熱費がかかって家計を逼迫!
特に夏と冬の光熱費はバカになりません。最近は更に電気代が値上がりしているので、在宅ワーカーにとっても悩みの種。
水道光熱費・節約術
筆者は、冬は車にスタッドレスタイヤが必須、ストーブ大活躍の涼しい地方に住んでいるので、冬場の対策がメインとなってしまいますが、何点かお伝えします。
・1畳ほどの大きさの電気毛布が大活躍!(全体の室温を上げるより効率的)
・最初はストーブ、温まってきたらエアコンに切り替え
・エアコンは頻繁にオンオフしない(開始時に多くの電力を使うため)
・家族で効率よくお風呂に入って追い炊きの回数を減らす
などでしょうか。「電力会社の見直し」や「エコ家電に買い替える」などの大胆な取り組みも考えてみてください。
近くにコワーキングスペースがあれば、そこでお仕事をすることもオススメ
環境や音を気にしなくていいお仕事なら、カフェやファミレスなどを利用しても良いですね。
ただし長居にはご注意を!私はお昼過ぎの1~2時間や、空いていて迷惑になりにくい夜間によく利用させてもらいました。
☆夏も冬も、無理のない範囲で節約しましょう!特に夏は熱中症が怖いため、暑さを我慢して体調を崩さないように気をつけましょう。
静かな環境で仕事できると思ったのに
静かな環境で仕事できると思ったのに1人で仕事をする孤独感に耐えられない!!
音を取り入れる
部屋の窓を開けて外の音を取り入れる、お気に入りの音楽を流すなど、気分が塞ぎがちにならないよう音を取り入れると良いようです。
先述しましたが、コワーキングスペースやカフェなどの場を活用するのも有効です。
人の目がある方が頑張れる・落ち着くという人には特におススメ。
チャットの活用
仕事上のコミュニケーションツールとして、チャットを活用している企業も多いです。
いざという時に相談できるよう、普段から繋がりをもっていたいところ。
「こんな内容でいいのか」「今忙しいのでは」など、顔が見えないからこそ悩んでしまう人は、毎日〇時に定期連絡をすると決めてしまえば気が楽ですよ。
人との「約束」が大事!
オンラインでも対面でも、「〇時に会おうね」「ドラマの感想を話そう」などという約束が、人の原動力になることが多いようです。
些細なことでもいいので、毎日何かしらの約束をすると良いでしょう。
通勤のストレスがなくなり、健康的になると思ったのに
通勤で歩くことがなくなり、太ってしまった!
これも在宅ワークあるあるです。
通勤ラッシュや渋滞のストレスは無くなるものの、歩くことや動く機会が減り、かえって不健康になってしまう。
意識的に運動をすることが大事
外でのウォーキングやジムに通うなど、色々な運動方法がありますが、仕事のスキマ時間に行うなら、短時間でできる筋トレやヨガがおススメ。
近年はフィットネスができるゲームもありますが、「ステージクリア」という明確な目標があるため、運動嫌いの筆者も長続きしました。
休みの日には子どもと一緒に公園で遊ぶ
疲れていると家に引きこもりがちですが、思い切って公園に出かけると、気分もリフレッシュ!
子どもの体力は底なしなので、一緒についていくだけで良い運動になります!
ただし急に動いて体を痛めないように、家を出る前に軽くストレッチしておきましょう(笑)
リモートワークが向いている人とは?
私の父の話になりますが、もうすでに定年退職し、悠々自適な生活をしております。
父は、退職した後も毎日同じ時間に起きて寝て、食事は節約のために手作りで、これまた毎日同じ時間に食べます。
外出することは少なく、友人と会うことも頻繁ではありません。「本当に楽しく老後の暮らしができているのかな?」と思うのですが、もともと社交的な人ではなかったため、人間関係に悩まされなくなったため今の方が楽しそうに暮らしています。
リモートワークは、私の父のように
・毎日の生活のリズム決まっている
・自己管理ができる
・1人でいる方が好き
といった方に向いていると言えます。
しかし、「生活のリズムが崩れがち」「仕事とプライベートのオンオフ切替が苦手」「人の目がないと頑張れない」「さみしがり屋」という方も、上記に挙げてきた対策を参考にすれば、理想の在宅ワークに近づけるのではないでしょうか。
在宅ワーク苦手な人も活躍できます!
取材させてもらった友人の中の1人がまさに「在宅ワーク苦手なタイプ」ですが、色々と対策をしながら、上司に認めてもらい活躍しているワーママです。
彼女になぜ在宅ワークを続けられるのかを聞いてみたところ、「出社より推しに費やせる時間が多いから頑張れる」とのこと。推しの力強し。
自由度が高い在宅ワーク。「冷蔵庫の中のスイーツをおやつに食べることを目標に」「仕事が終わったらお布団に直行できる喜びを噛みしめて」など、ご自身の頑張れるご褒美を設定して、今日も1日頑張っていきましょう!